東京ステーションHが110周年で新春ハイティ、いちごプレートも

【銀座新聞ニュース=2024年12月31日】国内最大手の鉄道会社、JR東日本傘下の日本ホテル(豊島区西池袋1-6-1、03-5954-1032)が運営する東京ステーションホテル(千代田区丸の内1-9-1、03-5220-1111)は2025年1月1日から3月31日まで1階ロビーラウンジで「新春トワイライトハイティー」を提供する。

東京ステーションホテルのロビーラウンジで1月1日から3月末まで提供される「新春トワイライトハイティー」。

また、1月1日から2月28日までロビーラウンジで5品種のいちごを使った「ストロベリーアソート」(1日15食)も提供する。

さらに、「バー&カフェ カメリア」(03-5220-1951)では1月1日から2月28日までいちごとデコポンを使ったオリジナルカクテル「いちご&デコポンのウィンターカクテル」を提供する。

2025年11月に開業110周年を迎える東京ステーションホテルがロビーラウンジで提供しているお茶会の「トワイライトハイティー」を1月1日より新メニューにする。季節感あふれる5種のスイーツ、4種のセイボリー(一般にコースの最後に提供される料理で、甘くないことを強調する)、ボリュームのあるメインディッシュ、アロマティックなウェルカムティーと14種から選べるティーセレクションという内容で、新春から春まで提供する。夕方から夜にかけての食事を兼ねたお茶会として、英国ヴィクトリアン時代(ハノーヴァー朝のヴィクトリア女王=Victoria、1819-1901=が統治していた1837年から1901年の期間)から親しまれるハイティーで、一人でも利用できる。

スイーツ5種はタルトフレーズ、ムースフレーズヨーグルト、マカロンローズ、オレンジとショコラのパフェ、オペラフランボワーズ。そのうち2種は、その時期入荷するいちごを堪能するスイーツで、いちごをのせたタルトフレーズは、タルト生地にカスタードクリームとシャンティを絞ったスイーツ。ヨーグルトと甘酸っぱいいちごムースのハーモニーのムースフレーズヨーグルトは、ヨーグルトとムースの間に忍ばせた自家製いちごジャムがアクセント。ピスタチオジョコンドやフランボワーズジャム、フランボワーズ風味のバタークリームなど7層ものレイヤードによってフレーバーが重なり合うスイーツという。

4種のセイボリーは、パテ・ド・カンパーニュとコッパ ピクルス添え、小海老とブロッコリーのトリュフ風味チーズ焼、スモークサーモン ポテトケッパー オニオンサラダ、コールド ローストビーフ レフォールソース。パテ・ド・カンパーニュやローストビーフなど塩味の料理で、甘いスイーツとのバランスをとる。

ロビーラウンジで1月1日から2月末まで提供される「ストロベリーアソート」。

メインディッシュはパンコンプレのタルトフランベ風トーストで、全粒粉パンにチーズがとろけるタルトフランベ風トーストという。

ティーはセレンディピティー、ロンネフェルト、ベッジュマン&バートンの紅茶に、コーヒーも含めた14種類がある。

「ストロベリーアソート」はいちごショートケーキ、いちごタルト、いちごシフォンケーキ、いちごパフェ、いちごマカロンを1皿にのせている。ショートケーキは国産小麦、オーガニック卵、ジャージー牛乳、ジャージー生クリームを使用している。タルトに絞るカスタードにはタヒチ産のバニラを使用。いちごパウダーを練り込んだシフォンには、いちごのシャンティとマセレ(シロップ漬け)を一緒にしている。パフェはいちごのジュレやムースなどを重ねた4層のレイヤードに、いちごをトッピングしている。マカロンにはあまおうのピューレガナッシュをサンドして、ホワイトチョコのパーツを添えてある。

さらに、5種とは別に、ストロベリークリームを絞り、いちごをトッピングして食べる「ストロベリーラテ」も提供する。フリーズドライのストロベリパウダーを散りばめ、酸味を与え、クリームだけ食べても混ぜてもいい。

ウイキペディアによると、東京ステーションホテルは東京駅(1914年12月20日開業)の丸の内側駅舎で営業しているラグジュアリーホテルで、ホテル部分の駅舎建物は赤レンガ造りで建築家で元帝国大学工科大学学長の辰野金吾(1854-1919)が設計した。だが、ホテル設置の是非をめぐって議論があったことから、ホテル部分の工事が遅れ、1915(大正4)年11月2日に完成、創業し、当初は築地精養軒に営業が委託された。

関東大震災(1923年9月1日)で精養軒の築地の店が焼失し、経営が悪化したため、ステーションホテルのサービス体制も悪化し、問題となったことから、1933(昭和8)年10月末日限りで精養軒への委託を解除し、鉄道省自らがてこ入れを行い、同年12月27日に鉄道省の直営の「東京鉄道ホテル」として再開業した。

建設時は3階建てでドーム状の屋根があったが、1945年5月25日にアメリカ軍のボーイングB-29爆撃機による焼夷弾爆撃により炎上、屋根部分が破壊された。一時的に仮設のベッドなどを入れて営業した時期もあったが、大戦後、丸の内駅舎の修復工事が行われ、ドーム部分は八角形の屋根に葺き替えられ、建物本体も2階建てとなった。これによりホテルは3階部分の客室を失ったが、ドーム部分のみ3階客室が残された。

GHQ(連合国軍最高司令官、General headquarters)の意向で国鉄によるホテル直営が認められなかったため、日本交通公社に委託して運営を再開する方向となった。ところが、日本交通公社に対する国鉄乗車券の発券手数料の支払いに関してGHQが削減を要求したため、日本交通公社の経営問題が発生し、1950年に運営会社として日本ホテル株式会社が設立され、ホテルの名前も「東京ステーションホテル」に戻され、1951年にホテルの営業を再開した。

日本ホテルは東京ステーションホテルのみを運営する会社だったが、1998年にホテルメッツ津田沼、2002年にホテルメッツかまくら大船も運営するようになり、2005年4月にJR東日本系列のホテル運営会社3社(日本ホテル、ホテルメトロポリタン、ホテルエドモント)が合併し、経営所有は日本ホテル株式会社(存続会社のホテルメトロポリタンを商号変更)となっている。また、運営会社は分離され、東京ステーションホテル運営会社は株式会社東京ステーションホテルとなったが、2007年4月、日本ホテル(株)が(株)東京ステーションホテル他2社のホテル運営子会社を吸収合併し、ホテル所有と運営が一本化された。

2003年に東京ステーションホテルを含む赤レンガ駅舎は重要文化財に指定された。また、当該建物は当初2011年度末の完成予定で東京駅開業当初の姿への保存復原及び耐震補強工事が行われることとなり、これに伴いホテルは2006年3月31日に営業休止し、2012年10月1日に保存復原工事完成を受け、10月3日に営業を再開した。この時にロビーラウンジが誕生した。

営業再開した東京ステーションホテルは休館前に58室だった客室が150室に増え、ラグジュアリーホテルとして質も大きく向上した。改装された丸の内駅舎4万3000平方メートルのうちホテルは2万0800平方メートルと丸ノ内駅舎の半分近くを占め、駅舎の3階部分の大半と4階の一部はほとんどがホテルの客室となり、2階にも客室の一部、1階と地下にはホテル宴会場が入っている。

バー&カフェ カメリアで1月1日から2月28日まで提供する「いちご&デコポンのウィンターカクテル」。左がいちごのカメリアフィズ、右がデコポンのソルクバーノ。

料飲店は計10店で、メインダイニングは「ブランルージュ」、他にティーラウンジ・バーアンドカフェ・バーのホテル直営が計4店(ほかにフィットネス&スパも)ある。2015年1月23日に「スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド (SLH)」に加盟し、2016年にはアメリカの経済紙フォーブスが発表するトラベルガイドで4つ星を獲得している。

また、「バー&カフェ カメリア」(03-5220-1951)では1月1日から2月28日まで提供する「いちご&デコポンのウィンターカクテル」は「いちごのカメリアフィズ」(税、サービス料込、2250円)がいちご、ジン、食用椿オイル、オルジェーシロップ、ソーダ、レモンジュース、ピスタチオパウダーを合わせたカクテル。

「デコポンのソルクバーノ」(同)はデコポン、ラム、カカオニブ、グレープフルーツビターズ、トニックウォーターを合わせたカクテル。ソルクバーノはスペイン語で太陽の意で、カクテル言葉では「象徴」を表す。いずれもモクテル(ノンアルコール)も可能。

「トワイライトハイティー」の時間は17時から18時の入店で2時間制(ドリンクは30分前までの注文)。1日10食限定で、前日12時までの予約制。価格は平日が7400円(税、サービス料込み)、金曜日から日曜日、祝日が7900円。グラスシャンペンは別途2500円。1月6日、7日、2月3日、4日、3月3日、4日は6900円。

「ストロベリーアソート」は11時から20時までで、単品で5500円(税・サービス料込、コーヒーまたは紅茶付きセット7000円)。「ストロベリーラテ」は単品2200円、ストロベリーアソートセットで7300円。

「バー&カフェ カメリア」は昼が平日11時30分から14時(土曜・日曜日、祝日は15時)、夜は17時から22時。

駐車場にEV充電器

また、11月から電気自動車(EV)向け充電サービス業の「Terra Charge(テラチャージ)」(港区芝浦1-1-1、浜松町ビルディング)が東京ステーションホテルの駐車場に6キロワット出力のEV向け普通充電器2口(基)を設置し、1時間あたり税込400円で充電サービスをしている。テラチャージは施設の初期、維持、運用費用が無料で提供している。経済産業省は2030年までにEV充電器の設置を30万口としているが、現在は4万口にとどまっている。