【銀座新聞ニュース=2025年2月11日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は2月12日から18日まで3階ギャラリー特設会場で「あさひが丘の春の風Vol.Ⅳー香南染工房展 本間千香子・山﨑純子・西川千尋」を開く。
「型絵染」で知られる岩井香楠子(かなこ)さんが主宰する型絵染工房「香南染工房(こうなんそめこうぼう)」(神奈川県横浜市、1979年設立)のスタッフらによる作品展を開く。今回が4回目になる。
出品するのは、植物の愛らしさをデザイン化する本間千香子さん、個性的な動物が楽しい山﨑純子(じゅんこ)さん、緻密なパターンが美しい西川千尋さんの3人と、代表の岩井香楠子さん、大西海(かい)さん、田澤実枝子さんが賛助出品し、計6人の作家が、小物やストール、今年はきものや帯を出品する。
本間千香子さんは東京都渋谷区生まれ、文化女子大学(現文化学園大学)生活造形学科染色コースを卒業、岩井香楠子さんに師事し、「型絵染」の技法を学び、その後、独立し、デザインから型彫り、染に至るまですべての工程を1人で制作している。
山﨑純子さんは神奈川県生まれ、文化女子大学(現文化学園大学)生活造形学科工芸コース染織専攻を卒業、2012年に新匠工芸展で入選、2014年にシルク博物館全国染織作品展で入選している。
西川千尋さんは「香南染工房」でパターンを手がけている。
大西海さんは沖縄芸術大学を卒業、「香南染工房」で着物以外のランプやクッションなどにも染色技法を応用して制作している。
田澤実枝子さんは香南染工房で指導を受けた染色家で、季節の風景を写し取る。2012年に片岡祥光さんと「思いのまま木と染 二人展」(札幌市)、2018年にこだまみちこさんと「ジュエリーと染めの二人展」(三鷹市)などを開いている。
岩井香楠子さんは1938年神奈川県横浜市生まれ、10代より小倉遊亀(1895-2000)に日本画を学び、横浜国立大学生物学科を卒業、1965年に東京藝術大学美術学部日本画専攻を卒業、1968年に結婚して渡米、1971年に帰国、着物の道に入る。着物コーディネーターとして修業をしつつ1972年から1974年まで東京クラフトデザイン研究所で染織を学び、その後1979年に「型絵染」の人間国宝の鎌倉芳太郎(1898-1983)に師事し、「紅型(びんがた)」を学び、鎌倉芳太郎より「日本画を学び、絵が描けるのだから紅型に固執せず『型絵染』をするように」 と勧められ、現在の道に進む。
1979年に新人染織展で初入選、1980年に日本伝統工芸染織展で初入選、日本伝統工芸展で初入選、1984年に日本工芸会正会員、1994年に日本工芸会賞、2012年に第46回日本伝統工芸染織展で東京都教育委員会賞(2018年も東京都教育委員会賞)、2019年に第66回日本伝統工芸展日本工芸会奨励賞などを受賞している。
開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)。