【銀座新聞ニュース=2025年3月25日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は3月26日から4月1日まで4階ギャラリーで江源さんによる個展「輝く兵馬俑の世界2025」を開く。
中国人画家で、中国統一を実現し、最初の皇帝となった秦(紀元前905年から紀元前206年まで存在した王朝で、紀元前221年に史上初めて中国全土を統一した)の第31代君主で初代皇帝の始皇帝(しこうてい、BC259-BC210)時代を駆け巡る壮大な兵馬俑(へいばよう)をテーマに福岡県で描いている江源(こうげん)さんが奏文化を背景とし、強烈な色彩とマチエールで描いた大作から新作まで展示する。
GALLERY新大陸によると、江源さんの作品は「画面から溢れ出る強烈な色彩とマチエールで見る者を太古のロマンへと誘い、秦の始皇帝兵馬俑の歴史と文化が培った文明の美、日本の金箔の美、イタリアのルネッサンスの美と洋の東西・時代・技法を超えたその画風は、みずみずしい生命力と力強いエネルギーを放ち永遠に輝き続ける」としている。
ウイキペディアなどによると、兵馬俑は、古代中国で死者を埋葬する際に副葬された俑のうち、兵士や馬をかたどったもので、現在では、陝西省にある秦の始皇帝の陵墓の周辺に埋納された遺跡を指すことが多い。始皇帝陵と兵馬俑の存在は史記や漢書など、古代中国の歴史書に記されていたが、多くの動乱などにより所在地だけでなく、その存在までも疑問視されていた。
1974年に陝西省の住民が井戸を掘ろうとして土を掘っていた際に偶然発見された。その後、本格的に発掘調査が行われ、発見した当人はその後、兵馬俑を展示する博物館の名誉副館長となっている。1987年に世界文化遺産に登録されている。兵庫県姫路市の太陽公園では、兵馬俑が秦始皇兵馬俑博物館をそっくりそのまま再現されている。
始皇帝(君主名は秦王)は紀元前247年に第31代君主に即位後、他の諸国を次々と攻め滅ぼし、紀元前221年に中国史上初の天下統一を果たし、称号を「始皇帝」と改め、史上初の「皇帝」となった。
統一後は、重臣の李斯(?-BC208)らとともに経済や政治の改革を実行し、封建制から郡県制への地方統治の全国的な転換を行い、国家単位での貨幣や計量単位の統一、道路整備・交通規則の制定などを行った。
万里の長城の整備や、兵馬俑で知られる秦始皇帝陵の造営といった大事業も行い、法(法家)による統治を敷き、批判する儒者・方士の弾圧や書物の規制を行った焚書坑儒で知られる。
江源さんは1962年中国・広西省生まれ、1988年に来日し、1994年に東京藝術大学壁画研究室で学んだ。2005年に秦の始皇帝兵馬俑博物館で個展を開催、2006年に北京の中華世紀壇世界芸術館で個展を開き、2008年にも秦の始皇帝兵馬俑博物館で個展を開き、2009年に日本橋三越本店で個展を開くなど秦の始皇帝兵馬俑をテーマにした個展を世界で70回以上開いている。
開場時間は9時から21時(最終日は16時)まで。入場は無料。