銀座蔦屋で三好桃加「仁王像のオフ」展、リラックスした仏像

【銀座新聞ニュース=2025年4月12日】書店やレンタル店、フランチャイズ事業などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(渋谷区南平台町16-17、渋谷ガーデンタワー)グループの銀座 蔦屋書店(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3575-7755)は4月12日から5月2日まで店内インフォメーションカウンター前で三好桃加さんによる個展「仁王像たちのオフの日.2025 春」を開く。

銀座 蔦屋書店で4月12日から5月2日まで開かれている三好桃加さんの個展「仁王像たちのオフの日.2025 春」に出品されている「オフの日(本を読む仁王像と邪鬼と獅子)」。

彫刻家の三好桃加さんはテラコッタ製の仏像を制作しているが、その形や細部は寺院に伝わる伝統的な仏像にもかかわらず、狛犬や仁王像は、見慣れている表情とは異なり、プライベートな時間を楽しんでいる。

三好桃加さんは「神様や仏様に頼るという文化が薄れてきていると感じ、形を変えてなくなっていく文化に寂しさを覚えた時がありました」という。それに対して、「人がそれらを頼る時はきっと苦しい時です。神様仏様に頼らずに生きていけることは人々の生活基盤が整うことで平穏に生きていける証のように思え」た。

また、「仏像達を拝む習慣も少なくなったので、きっと仏像達は逆に暇を持て余しているだろうな。そんな思いから、ゆっくり楽しんで休んでほしい、という願いを込めて、リラックスをした働いてない『オフの日』の仏像を制作している」

個展を開く三好桃加さん。

三好桃加さんは1996年香川県生まれ、2014年に高校在学時に第79回香川県美術展覧会で丸亀市教育委員会会長賞、2020年に東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業、卒業制作で美術学部杜の会杜賞と三菱地所賞、2022年に同大学大学院美術研究科文化財保存学保存修復彫刻を修了、東京藝術大学大学院美術研究科文化財保存技術職員、2023年に個展を開いている。

開場時間は10時30分から21時まで。また、14日10時30分からオンラインマーケット「OIL by 美術手帖」でも販売する。