ヒコヒコギャラリーでファン・ホー展、香港の苦難と復興を撮影

【銀座新聞ニュース=2025年5月18日】オフィスビルやマンションなどの不動産管理業の太田興産(葛飾区柴又7-12-32、03-5565-1310)は5月20日から6月1日まで銀座ヒコヒコギャラリー(中央区銀座4-13-11、太田興産銀座M&Sビル、03-6264-3355)で「第5回太田興産コレクション展『ファン・ホー:香港を愛したストリートフォトの巨匠』」を開く。

銀座ヒコヒコギャラリーで5月20日から6月1日まで開かれる「第5回太田興産コレクション展『ファン・ホー:香港を愛したストリートフォトの巨匠』」に出品されるファン・ホーの作品。

「東洋のカルティエ=ブレッソン(Henri Cartier-Bresson、1908-2004)」と呼ばれた香港の写真家で俳優、映画監督としても活躍したファン・ホー(Fan Ho、何藩、1931-2016)は、幾何学的な構造、パターン、テクスチャーを巧みに配置した背景をベースとし、予期せぬイベントが偶発する「決定的瞬間」を撮り続けた。ファン・ホーは香港の建物やモニュメントの歴史的な記録を作ろうとはせず、香港の魂、市民の苦難と香港の復興を捉えることをめざしたという。

ファン・ホーは「自然光を巧みに操り、光と影、構図と空間を詩的に描き続けました。彼の作品には、急速に変わりゆく香港の鼓動と、そこに生きる人々の息づかいが、静かでありながら力強く刻まれています。晩年にはコラージュや大胆なトリミングを用い、写真表現の可能性に挑み続けました」(ヒコヒコギャラリー)。

今回は、ファン・ホーのオリジナルプリントを中心とした53点を銀座ヒコヒコギャラリーの全展示室を用いて紹介し、写真に対するアプローチの進化を感じ取れるように構成している。

生前の若き日のファン・ホー。

ファン・ホーは1931年中国・上海生まれ、14歳の時に父親からコダック・ブラウニーをもらい、1949年に上海で最初の賞を受賞、18歳で二眼レフのローライフレックスを手に入れ、同年に両親とともに香港に移り住んだ。写真は主に独学で学び、香港の都市生活、探検された路地、スラム街、市場、街路に魅了された。

1961年に映画「ツバメ」に出演し、1963年に短編映画を制作した。その後、「デンマークの冒険 (1973年)、「長い髪の少女」 (1975年)、「誘惑の概要」 (1990年)などを監督した。1979年にアメリカ・カリフォルニア州に家族で移り住み、1994年まで監督などを務めた。その後、写真家として活動し、2016年にアメリカ・サンノゼで亡くなった。84歳。

太田興産はディスカウントストアの「ジェーソン」を展開する「ジェーソン」の持株会社として、1988年に設立され、以来、銀座など都心の一等地でオフィスビルやマンションなどを展開している不動産管理会社。

銀座ヒコヒコギャラリーはHN企画(中央区銀座4-13-11、太田興産銀座M&Sビル、03-6264-7790)が運営しているレンタルギャラリーで2022年8月にオープンした。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は15時)。月曜日は休み。入場料は10200円。