ホットペッパー調べ外食3月2%減、3カ月ぶり、実施率、回数も減

【銀座新聞ニュース=2025年5月9日】大手情報会社のリクルートホールディングス(千代田区丸の内1-9-2、グラントウキョウサウスタワー、03-6835-1111)傘下のリクルート(2021年4月1日付でリクルートライフスタイルを統合、千代田区丸の内1-9-2、03-6835-3000)の「食」に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は5月8日、3月の「外食市場調査」を発表した。

松屋フーズホールディングス傘下の松屋フーズはこのほど、「松のや勝どき店」(中央区勝どき4-11-10、080-9021-6722)など「松のや」で「にんにく醤油の揚げる豚テキ定食」(税込1150円、単品は830円、豚テキダブルは1750円)を発売した。特製粉を厚切りロースにまぶして揚げ、にんにく醤油のソースが絡み、豚肉の旨味を引き立たせる。また、素揚げしたキャベツとの相性も抜群としている。

それによると、3月の首都圏・関西圏・東海圏(東名阪)の3圏域の外食市場規模は前年同月比2.3%減の3162億円と2024年12月以来、3カ月ぶりにマイナスだった。ただ、2025年1月以来2カ月ぶりに3000億円台を回復した。

また、コロナ禍前の2019年3月比では13.8%減(2019年2月比6.8%減、1月比5.4%減、12月比11.8%減、11月比11.5%減、10月比6.1%減、9月比9.1%減、8月比13.1%減、7月比16.2%減、6月比14.9%減、5月比8.5%減、4月比14.6%減、3月比11.8%減、2月比13.4%減、1月比11.4%減、2023年時の2019年12月比10.3%減、11月比18.8%減、10月比11.9%減、9月比11.9%減、6月比20.4%減、5月比16.0%減、4月比21.3%減)と二桁減と3カ月ぶりに悪化した。

外食単価は同48円プラスの2961円、前月比では21円安だった。外食単価が3000円を割るのは2カ月続けて。外食実施率は68.0%、前年比で2.2ポイント減(前月比0.4ポイント増)と22カ月ぶりに前年を下回った。12月(70.2%)に9カ月ぶりに70%超となったが、1月の68.8%、2月の67.6%、3月も60%台が続いている。

外食頻度(外食回数)は月に3.98回と前年よりも0.02回減っているが、前月比では0.28回増えている。また、延べ外食回数は2019年3月比23.2%減の1億678万回(2019年2月比19.4%減、1月比20.0%減、12月比17.7%減、11月比22.5%減、10月比17.3%減、9月比21.1%減、8月比24.0%減、7月比22.3%減、6月比22.9%減、5月比22.7%減、4月比23.5%減、3月比20.1%減、2月比21.7%減、1月比19.5%減)と2月に比べて悪化した。

吉野家ホールディングス傘下のはなまるが運営する讃岐うどんチェーン「はなまるうどん」は5月8日から6月中旬まで「柚子鬼おろしぶっかけ」など6種類の「鬼おろしぶっかけ」を販売している。通常の約4倍の量の大根おろしを粗くすりおろししたサラダ感覚の冷たいぶっかけうどんで、柚子、柴漬、わさびの3種のトッピングと、それぞれに豚肉を加えたうどんで、「柚子鬼おろしぶっかけ」(税込小620円、中780円、大960円)、「柴漬鬼おろしぶっかけ」(同)、「わさび鬼おろしぶっかけ」(同)、「柚子豚鬼おろし」(小780円、中940円、大1120円)、「柴漬豚鬼おろし」(同)、「わさび豚鬼おろし」(同)がある。

外食市場規模は圏域別では首都圏が1950億円(同5.3%減、3カ月ぶりマイナス)、関西圏が848億円(同5.3%増、6カ月続けてプラス)、東海圏が363億円(同1.7%減、8カ月ぶりマイナス)と関西圏のみが前年を上回った。

主要16業種(調査は26分類)を対象とした3圏域の外食市場規模は飲酒主体の「居酒屋(焼鳥、串焼き、串揚げ等、飲酒メインの業態含む)」が同30億円増の656億円、飲酒主体の「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パプ」が同17億円増の89億円、軽食主体の「ファーストフード(ハンバーガー、サンドイッチ等)」が9億円増の34億円など、6業態が前年同月を上回った。

これに対して、食事主体の「和食料理店(すし、割烹、郷土料理専門店等)」が同63億円減の459億円、食事主体の「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」が同34億円減の343億円、食事主体の「中華料理店(ラーメン専業店は除く)」が同20億円減の202億円など、9業態が前年同月を下回った。食事主体の「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」が前年並みの72億円だった。

外食単価は食事主体の「フレンチ・イタリアン料理店(ファミリーレストラン以外)」は同453円高の5139円、飲酒主体の「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パプ」が同331円高の4550円、食事主体の「和食料理店(すし、割烹、郷土料理専門店等)」が同184円高の4672円など、12業態が前年同月を上回った。

これに対して、飲酒主体の「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」が同4032円安の8258円、飲酒主体の「カラオケボックス」が同1369円安の2413円、食事主体の「中華料理店(ラーメン専業店は除く)」が同110円安の2482円など、4業態が前年同月を下回った。

調査は首都圏、関西圏、東海圏の各圏域中心部からの鉄道距離が、おおむね首都圏90分圏、関西圏80分圏、東海圏60分圏の市区町村に住む20歳から69歳までの男女を対象にインターネットによって実施した。

実施時期は事前調査を2月18日から3月5日まで50万4599件を対象に行い、回収数が2万6548件(回収率は5.3%)。本調査は4月1日から11日まで1万0125件を対象に実施し、回収数が7666件、回収率は75.7%、有効回答数が7590件だった。

本調査での「外食(実施率)」とは、夕方以降の時間帯で店で食事した場合を対象とし、1日2回までの外食を含んでいる。また、2019年4月から調査対象にコンビニ、スーパーなどの「イートイン」の選択肢を追加している。