【銀座新聞ニュース=2025年9月18日】株式会社The Chain Museum(渋谷区猿楽町17-10、代官山アートビレッジ3階代官山TOKO)が運営するアートギャラリーとベーカリー&カフェを併設した「Gallery&Bakery Tokyo 8分」(中央区京橋1-7-1、TODA BUILDING1階、03-6264-4820)は9月20日から10月14日まで三輪瑛士さんによる新作個展「No.329自由」を開く。
アーティストの三輪瑛士(えいじ)さんが新作を中心に個展を開く。三輪瑛士さんは「見たものを見えたままに描く」という目的から端を発し、現在は視覚情報の受容及び処理過程の絵画表現や、現代技術によって拡張される観察描写という行為、対象となる情報と観察者の多様な意味での「距離」について研究し、作品を発表している。
今回の個展は三輪瑛士さんにとっては最大規模となる個展で、最大サイズ100号を含む、50号以上の油彩作品を中心に構成される。
三輪瑛士さんは「見たものを見えたままに描こうとする行為がもつとある奇妙さは、それを敢行している私にとって無視できないほどに大きい。例えば視覚対象に印象的な風景があったとして、人は通常それを数秒から数十秒間ほど眺める程度にとどまるであろうが、対してその風景を描こうとする画家は何時間あるいは何日間と対峙するし、より神経質に対象を注視するだろう」とし、「このように同じ視覚を用いていても状況によって時間も見方も異なってくる」と受け止めている。
さらに「これのどこが奇妙かというと、基本的に私を含む画家というものは前者のような日常的な目によってまず印象を受け取ったのち、画家的な目によって改めて同一対象に迫るという点である。少なくとも私個人は画家の目に移行した時点で印象は変化するし、なにより一般的に行われるトリミングという作業にはそれが決定づけられるような恐ろしさを感じている。この奇妙さに日々うっすらと悩み続けていると、時間的行為によって静止イメージを出力することのおかしさと自由さへの関心がどこか増していく。そうした心の揺れを横目に、私は全くいつも通りに仕事をするのである。おそらく死ぬまでそうなのだろう」としている。
三輪瑛士さんは1993年愛知県名古屋市生まれ、2016年に金沢美術工芸大学油画専攻を卒業、2018年に同大学大学院絵画専攻を修了、修了時に制作した作品は大学が買い上げ、2021年に同大学大学院博士後期課程を満期退学した。2013年に佐藤太清賞公募美術展で特選、2014年に「志賀町を描く美術公募展」で志賀町商工会長賞、2015年に第101回光風会展で初入選(2016年に光風奨励賞)、第28回日本の自然を描く展課題部門で佳作賞、第9回全国0・SM公募大賞展で奨励賞、2016年に第72回現代美術展で佳作賞(2017年にも佳作賞)、第34回FUKUIサムホール美術展で大賞、改組新第4回日展で初入選している。
2018年に第11回プラチナアート大賞でターレンスジャパン賞、「Artist meets Art Fair 2018」で入選、第41回三菱アートゲートプログラムで入選、2019年に第6回未来展で準グランプリ、アートオリンピア2019で佳作、同年に個展を開き、2020年に美術新人賞デビュー2020で奨励賞を受賞、2021年にアートフェアアジア福岡2021に出品(2022年、2023年にも出品)、同年にアート台北2021に出品(2022年、2023年にも出品)、2024年にアートフェア東京2024に出品している。
9月19日19時30分から21時までレセプションを開く。
「Gallery&Bakery Tokyo 8分(ギャラリー&ベーカリー・トウキョウ)8分」は「The Chain Museum(ザ・チェーンミュージアム)」と、「THE CITY BAKERY(ザ・シティ・ベーカリー)」を運営する「株式会社フォンス」(長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1075-47、東京事務所・港区愛宕1-5-3、愛宕THビル2階)がプロデュースする、アートギャラリーとベーカリー&カフェが併設するスペースで、2024年11月に開業した。。
開場時間は8時から19時。入場は無料。作品は9月19日から17時から10月3日23時まで「エントリー制」にて販売する。問い合わせ(https://help.artsticker.app/hc/ja/requests/new)から連絡する。

