デジカメ8月出荷額、12%減で2カ月連続、中国・欧米向け低迷

【銀座新聞ニュース=2025年10月4日】キヤノン、ニコン、ソニー、富士フイルムなど13社で構成されているカメラ映像機器工業会(CIPA=Camera&Imaging Products Association、港区芝浦3-8-10、MA芝浦ビル、03-5276-3800)はこのほど、8月のデジタルカメラ生産出荷実績を発表した。

キヤノンはコンパクトデジタルカメラ「IXY 650m」を10月下旬に発売する。2016年5月発売した「IXY 650」をベースに、記録媒体をSDメモリーカードからmicroSDメモリーカードに変更しただけで、基本性能については「IXY 650」とほぼ変更はない。奥行き約22.8mmの薄型ボディに、 35mm判換算で広角25mmから望遠300mm相当までの幅広い撮影領域をカバーするレンズシフト式手ブレ補正機構付き光学12倍ズームレンズを搭載する。センサーは有効画素数約2020万画素の1/2.3型高感度CMOS(裏面照射型)、映像エンジンは「DIGIC4+」。背面モニターは3.0型液晶(約46.1万ドット)を搭載。記録メディアは、microSD/SDHC/SDXCメモリーカードに対応。本体サイズは幅99.6×高さ58×奥行22.8mm。重量は約146g。市場価格は5万5000円前後。

それによると、8月のデジタルカメラの生産は台数で前年同月比0.5%減の72万3640台で6カ月ぶりにマイナス、金額で同4.4%減の420億6076万円で13カ月ぶりにマイナスとなった。一方、出荷は台数が同8.6%減の68万6030台で16カ月ぶりにマイナス、金額でも同12.5%減の629億2726万円と2カ月続けてマイナスとなった。

出荷のうち、日本国内向けの出荷台数が同10.3%減の7万9268台、金額が同0.6%減の63億9573万円、輸出(日本向け以外の出荷)は台数が同8.3%減の60万6762台、金額が同13.7%減の565億3153万円だった。

デジタルカメラの輸出の地域別では、中国向けが台数で同16.7%減の15万9425台、金額で同20.6%減の174億9820万円と台数、金額ともマイナスとなり、日本・中国以外のアジア向けが台数で同17.8%増の12万7940台、金額で同17.8%増の137億1482万円、ヨーロッパ向けが台数で同32.2%減の11万4476台、金額で同40.4%減の85億7414万円、アメリカ(米州)向けが台数で同4.0%増の17万3188台、金額で同10.9%減の131億5314円、その他地域向けが台数で同21.5%増の3万1733台、金額で同35.0%増の35億9123万円だった。

タイプ別でみると、レンズ一体型は生産が台数で同3.4%増の16万9809台、金額で同12.0%増の75億9320万円、出荷が台数で同25.0%増の18万4163台、金額が同61.8%増の125億5826万円だった。うち、日本国内向けの出荷が台数で同19.7%増の4万1631台、金額が同84.4%増の23億0799万円、輸出(日本向け以外の出荷)は台数が同26.6%増の14万2532台、金額が同57.4%増の102億5027万円だった。

レンズ交換式は生産が台数で同1.6%減の55万3831台、金額で同7.4%減の344億6756万円、出荷が台数で同16.8%減の50万1867台、金額で同21.5%減の503億6900万円だった。

浅沼商会はこのほどコンパクトデジタルカメラ「AGFA防水デジタルカメラWP9500」を発売した。IP68の防水(水深7m)/防塵機能を備え、水中などの屋外撮影にも適したデジタルカメラで、35mm判換算で25.5mmの広角撮影に対応、風景をダイナミックに切り取ったり、4.4倍のデジタルズームを使用して、遠くの被写体を引き付けた構図を楽しむこともできる。解放値F2.2の明るい単焦点レンズと1300万画素のCMOSセンサーを搭載、水中などの薄暗いシーンでも高画質な撮影ができる。前面1.4型/背面2.9型のデュアルモニターを使用して、自撮りを楽しめる。動画撮影は4K30FPSの高解像度に対応している。センサーサイズが1/3.06型、撮影距離が1mから無限遠。写真解像度は最大で2400万画素(補間)、バッテリー駆動時間は、写真で約2.5時間から3時間、動画で約150分。外部メディアとして最大128GBまでのmicroSDカードをサポートする。市場想定価格は税込2万4970円。

日本国内向け出荷が台数で同29.7%減の3万7637台、金額で同21.1%減の40億8774万円、輸出(日本向け以外の出荷)が台数で同15.5%減の46万4230台、金額で同21.5%減の462億8126万円だった。

レンズ交換式のうち、一眼レフの生産が台数で同35.6%減の5万4750台、金額で同28.9%減の15億9888万円、出荷の台数が同40.9%減の5万4018台、金額が同51.5%減の20億6674万円だった。日本国内向け出荷が台数で同63.4%減の898台、金額で同57.2%減の6799万円、輸出(日本向け以外の出荷)が台数で同40.2%減の5万3120台、金額で同51.3%減の19億9875万円だった。

レンズ交換式のうち、ミラーレスは生産が台数で同4.5%増の49万9081台、金額が同6.0%減の328億6869万円、出荷の台数が同12.4%減の44万7849台、金額が同19.3%減の483億0226万円だった。日本国内向け出荷が台数で同28.1%減の3万6739台、金額で同20.0%減の40億1975万円、輸出(日本向け以外の出荷)が台数で同10.7%減の41万1110台、金額で同19.3%減の442億8251万円だった。

レンズ交換式のセンサーサイズは35ミリ以上が生産の台数で20万2334台、金額で186億8644万円、出荷の台数で16万0119台、金額で277億0451万円だった。日本国内向け出荷が台数で1万2786台、金額で22億8964万円、輸出(日本向け以外の出荷)が台数で14万7333台、金額で254億1487万円だった。

35ミリ未満が生産の台数で35万1497台、金額で157億8112万円、出荷の台数が34万1748台、金額で226億6449万円だった。日本国内向け出荷が台数で2万4851台、金額で17億9810万円、輸出(日本向け以外の出荷)が台数で31万6897台、金額で208億6639万円だった。