中央の百貨店5月も5店プラス、高島屋、松屋10%超、外国客好調

(終わりの方に参考として4月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2026年6月2日】中央区とその周辺の主要百貨店の5月の売上高(速報値、店頭ベース)は、日本橋三越と日本橋高島屋、大丸東京店、銀座三越、松屋銀座店の5店ともプラスだった。中でも日本橋高島屋と松屋銀座店は10%以上の伸びを示した。

中央の百貨店5店の中で、5月の売上高(店頭ベース)で前年同月比18.9%増ともっとも高い伸びを示した松屋銀座店。

5月は中国政府による訪日渡航自粛が続いているものの、円安とその他の訪日外国人観光客の「高付加価値商品への関心が高く、客単価が向上して売り上げをけん引し、首都圏、地域とも大幅伸長」(三越伊勢丹ホールディングス)しており、高島屋全体でも20%以上の伸びを示し、松屋でも台湾、タイ、欧米など幅広い国々からのお客の買い上げが加速し約15%の伸びとなっている。

三越伊勢丹ホールディングスの5月のグループ全体(グループ10店舗を含めた15店舗)の売上高は前年同月比8.6%増(4月速報値5.9%増、確定値5.6%増)だった。また、国内顧客売上高は同7.1%増、海外顧客売上高は同17.8%増としている。

日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は同9.5%増(4月速報値6.4%増、確定値6.0%増、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表)で店頭ベースでは11カ月続けてプラスだった。また、日本橋三越の5月の商品別では、サービスのみがマイナス、ほかはプラス(4月の商品別では婦人服・洋品、身の回り品、家庭用品計、サービスがマイナス、ほかはプラスだった)。

一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同8.3%増(同速報値4.2%増、確定値4.2%増、但し空港型免税店の売り上げを除く)と、11月から1月まで3カ月続けてマイナス、2月が前年並みで、3月から5月まで3カ月続けてプラスとなった。

また、銀座三越の5月の商品別では化粧品、その他雑貨、家庭用品計、食料品、サービス、その他がマイナス、ほかはプラス(4月の紳士服・洋品、化粧品、その他雑貨、家庭用品計、食料品、食堂・喫茶、サービス、その他がマイナス、ほかはプラス)。

同じく12.3%増とふた桁増となった日本橋高島屋。

国内顧客については、宝飾時計などの高額品を中心に、高感度上質消費の堅調さが既存顧客・新規顧客を問わず際立っている。加えて気温上昇に伴い、本格的に夏物も稼働した。5月20日に一部オープンした、19年ぶりの実施となる伊勢丹新宿本店の洋菓子リモデルも「集客」施策として新たな顧客創造に寄与している。

一方、海外顧客は、国内顧客と同様に高付加価値商品への関心が高く、客単価が向上して売り上げをけん引し、首都圏、地域とも大幅伸長した(全国計前年比17.8%増)。アプリ会員の獲得や来訪元の多様化も進み、中長期での安定的な成長に向けた基盤整備が進んでいる。

高島屋の5月の売上高(国内11店、EC店、法人事業、クロスメディア事業を含む)は同12.1%増だった。

5月の日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同12.3%増(同速報値8.3%増、確定値8.4%増)、店頭ベースでは10カ月続けてプラスとなった。5月の高島屋(国内11店舗とEC店ベース、法人事業、クロスメディア事業=の商品別売り上げは紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、呉服、子供情報ホビー、スポーツ、リビング、食料品、食堂、サービスが前年実績を上回った。

5月の訪日外国人観光客売上高は同20.1%増、訪日外国人観光客売上高を除いた店頭売上高は同11.0%増となった。

J.フロントリテーリングの百貨店事業(15店舗+法人・本社等)合計は同1.0%増だった。

大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同6.6%増(同速報値14.3%増、確定値14.1%増、4月の全店の商品別売り上げは紳士服・洋品、子ども服・洋品、その他衣料品、身の回り品計、家電、惣菜、食堂・喫茶、サービスがマイナス、ほかはプラス)と4カ月続けてプラスとなった。

訪日外国人観光客売上高は同8.4%増、訪日外国人観光客売上高を除いた国内売上高は同1.3%減だった。

5月の売上高は、休日日数が対前年プラス2日だったことに加え、外商売り上げ、訪日外国人観光客売上高ともに前年実績を上回ったものの、梅田店の売場縮小によるマイナス影響のほか、前年の万博会場売り上げの反動減などから、大丸松坂屋百貨店合計ではマイナスとなった。ただ、博多大丸が外商売り上げ、訪日外国人観光客売上高ともに好調だったことにより、百貨店事業合計では同1.0%増となった

松屋は銀座店と浅草店を合わせた合計で同18.2%増だった。

松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同18.9%増(同速報値8.5%増、確定値8.5%増)と4カ月続けてプラスとなった。訪日外国人観光客売上高は台湾、タイ、欧米などの幅広い国々からのお客の買い上げが加速し、さらに為替の影響も受け、売り上げは前年に対して約15%の伸びを示した。

一方、訪日外国人観光客売上高を除く国内のお客の売上高についても、ラグジュアリーブランドの靴、バッグや化粧品、高価格帯の婦人衣料品などが好調に推移したことで、前年に対して約2割増で推移した。

日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内68社172店舗の4月の売上高は同5.2%増の4421億5546万円で4カ月続けてプラスだった。

訪日外国人観光客売上高がふた桁増と高伸した他、国内顧客売上高も同3.7%増と堅調に推移した。全国的に気温が高めに推移したことから、春物衣料品や雑貨が好調だった他、宝飾・時計などの高額商材の動きも活発だった。また、各社が実施した物産展や食品催事などの施策が奏功し、来店促進に寄与した。

訪日外国人観光客売上高は円安基調が継続する中、購買単価の上昇が売り上げを牽引し、売上高は520億円(同18.3%増、シェア11.8%)と2カ月連続でプラスだった。購買客数は49.1万人(同6.0%減、6カ月連続減)とマイナスも、減少幅は前月より6.3ポイント改善した。中国は購買客数が約3割減少したものの、売上高は約2%減まで回復した。台湾、韓国、東南アジアなど他国からの売り上げが伸長した。

国内市場は同3.7%増(シェア88.2%)と9カ月連続でプラス。10都市は同5.1%増となり、仙台を除く9地区で前年実績を上回った。地方(10都市以外の7地区)は同0.8%減と3カ月連続でマイナスとなっている。

都市(10都市、訪日外国人観光客売上高含む)は10地区ともプラス。身のまわり品、雑貨がふた桁増と高伸した。他方、地方(10都市以外の7地区)は関東、近畿の2地区で前年を上回ったが、衣料品や身のまわり品の動きが鈍く、6カ月連続でマイナスが続いている。

商品別では主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)すべてで前年同月を上回った。主力の衣料品は、春物商材が堅調に推移し、婦人服ではブラウス、カットソーに加え、パンツやスカートも動きが見られた。

身のまわり品はラグジュアリーブランドの靴、バッグが好調だった。雑貨は株高や不動産価格上昇などを背景とした高額品需要の強さが継続し、9カ月連続でプラスだった。化粧品は訪日外国人観光客需要の回復に加え、春の行楽・新生活需要もあり、3カ月ぶりにプラスに転換した。食料品は各種催事が堅調に推移し、国内顧客を中心とした来店増に寄与した。

全国の百貨店の4月の営業日数は前年同月と同じ29.9日、98店舗の回答によると、入店客は39店が増え、35店が減ったとしている。

東京地区(12社22店)の4月の売上高は前年同月比7.4%増の1360億9937万円と、4カ月続けてのプラスとなった。

国内86店舗の訪日外国人観光客の4月の売上高は同18.3%増の約520億1000万円と2カ月続けてプラスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが11.8%だった。

このうち、一般物品売上高は同21.3%増の約432億5000万円と2カ月続けてのプラス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が同5.7%増の約87億6000万円と2カ月続けてプラス、購買客数が同6.0%減の約49万1000人と6カ月続けてマイナス、1人あたりの購買単価が同25.9%増の約10万5000円で、4カ月続けてプラスだった。

人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、食料品、婦人服飾雑貨、子ども服・雑貨が上位に入った。

免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、台湾、韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシアとなっている。