【銀座新聞ニュース=2026年7月5日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は7月6日から11日まで「『間』ー現代作家の平面と立体」を開く。
画廊によると、「間(あわひ)」とは二つのものの関係を意味し、たとえば床の間。床の間は掛け軸と花の間によって小さな宇宙空間を作る、という日本人独特の美意識の表現だった。今回は現代作家による二つの作品を展示し、その関係に迫る、としている。
八芳園では2022年10月に空間デザイン事業部「間(あわひ)-AWAHI」を設立しており、「間(あわひ)づくり」をヒト・モノ・トキの間を繋ぐためのきっかけづくりと説明している。
また、能楽師の安田登さん(1956年生まれ)は「あわいの力」(ミシマ社)という著書の中で、「自分が自分の言葉で神様の話をするとみんな引いてしまうのに、能の説明として神様の話をすると、みんなうんうん頷きながらありがたがって話をきく」。これこそ物事を伝える「媒介」としての能の力なのではないかとしている。
この媒介というのが極めてワキ的で、この媒介という意味をあらわす古語が「あわい・あはひ(間)」と説明している。つまり、ワキとは「あっちの世界」と人間とを結ぶ「あわい」的な存在としている。
出品するのは、猪爪彦一(いのつめ・ひこいち)さんの平面に対して、星野健司さんが「立体」、園城寺建治さんが「平面」と「立体」、甲斐めぐみさんが「平面」と「立体」、小林哲郎さんの「平面」に対しては伊藤彰さんが「立体」。
小鶴幸一さんは「平面」と「立体」、サカイトシノリさんの「平面」に対して高橋尚吾さんが「立体」、関根伸夫さんの「平面」に対して坂口喜美子さんが「立体」、中谷欣也さんの「平面」に対して柳川貴司さんが「立体」、羽鳥戴白さんが「平面」と「立体」、が深尾良子さんの「平面」に対してトチクボイチロウさんが「立体」。
藤下覚さんが「平面」と「立体」、堀尾佐和さんが「平面」と「立体」、松林彩子さんが「平面」と「立体」、松林幸子さんの「平面」に対して指田一さんが「立体」、箕輪香名子さんが「平面」と「立体」、よだみちよさんの「平面」に対して小澤はるみさんが「立体」、賛助出品の海老塚耕一さんが「平面」と「立体」の26人。
猪爪彦一さんは1951年新潟県新潟市生まれ、1974年に第29回行動美術展で初入選(以後、毎年出品、1981年に第36回展で行動美術賞、1982年に第37回展で安田火災美術財団奨励賞)、1978年に第33回新潟県展で版画県展賞、1981年に第10回新潟県芸術美術展美術家連盟10回展で記念賞、1982年に第25回安井賞展に出品(以後1992年まで8回出品)している。
1984年に第1回青年絵画展に出品(以後5回出品)、第3回安田火災美術財団奨励賞展で新作優秀賞、1987年に行動美術展会員に推挙、1990年に第1回西洋の眼現代絵画展に出品(以後5回出品)、1997年に個展を開催、以降、ほぼ毎年、個展を開いている。現在、行動美術協会会員、日本美術家連盟会員、新潟県展運営委員、新潟県美術家連盟副理事長。
星野健司さんは1951年新潟県新潟市生まれ、1976年に多摩美術大学大学院彫刻専攻を修了、在学中に行動美術展に出品、修了後は故郷の巻町へもどり、アトリエを構える。1991年に「日伊国際交流展センツァフロンティエーレ」などに参加し、1993年にアートヒル三好ヶ丘93彫刻フェスタで入賞(岐阜県三好町)、1996年に横浜彫刻展96で入賞、2000年に大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ2000に参加(2003年、2006年も)した。
2007年に「第15回センツァフロンティエーレトウキョウ(TOKYO)」(東京)に参加、2010年にワラベ(WARABE)2010(2012年、2014年、2015年、2016年に参加)、2017年に東京・銀座で個展、コンペ「日本芸術センター第6回彫刻コンクール」で審査員賞、コンペ「ゴージマ・リバー・アワード(Dojima River Award)2017ーヌード(NUDE)」で佳作などを受賞している。
園城寺建治さんは1946年茨城県生まれ、1973年にフランスにわたり、パリの「アトリエ17」で学び、さまざまな国際展に出品し、第2回さっぽろ国際版画ビエンナーレで富士通賞、国展で国画新人賞、野島賞、国画賞、第15回青木繁記念大賞展で奨励賞などを受賞している。
甲斐めぐみさんは宮城県仙台市生まれ、1993年に東京学芸大学大学院日本画を修了、同年に学校法人森村学園初等部図画工作科教諭、大学在学中の1991年に女流画家協会展で初入選、2016年に日本画院展で新人賞(2019年にロバート・クラウダー賞、副賞としてロサンゼル・ニューヨーク・ボストンにて2カ月研修、2021年にニューカラー賞、2022年に奨励賞、2023年に彩り賞)、2020年3月に岩手県陸前高田市長圓寺に八曲屏風絵3連作を奉納、現在日本画院会員、女流画家協会会友。
小林哲郎さんは1958年愛媛県生まれ、1981年に武蔵野美術大学油絵学科を卒業、1982年に第50回独立美術展に出品(以降5回出品)、1996年に第6回ART BOX大賞展に出品(以降4回出品、1997年にギャラリー賞)、2003年に第5回フィレンツェ賞展に出品(以降3回出品、2003年佳作賞、2008年ビアンキ賞)、2009年に(財)美術育成財団雪梁舎の支援にてイタリアで研修、2020年に第3回宝龍芸術大賞展(上海、宝龍芸術センター)で3等賞などを受賞している。
伊藤彰さんは1957年千葉県生まれ、1982年に個展を開いており、1990年に日本具象版画展で十美賞、1991年に版画 期待の新人作家大賞展に出品、1998年にエプソンカラーイメージング大賞展で栗原公賞を受賞している。
小鶴幸一さんは1948年福岡県生まれ、1972年に武蔵野美術大学油画科を卒業、1974年にパリ国立美術大学に留学し、1985年にサロン・ドードンヌ会員になり、1987年にフランスの「カーニュ・シュル・メール国際絵画展」で審査委員賞を受賞、1991年に帰国し、青、緑、赤、白、黒の色面とグリッドによって制作している。
サカイトシノリさんは1958年北海道旭川市生まれ、1982年に武蔵野美術大学を卒業、1984年にモダンアート展で新人賞(1985年に奨励賞、1987年に協会賞、安田火災美術財団奨励賞)、同年に埼玉現代美術の祭典で大賞、1985年に吉原治良賞美術コンクールで優秀賞(1989年に優秀賞)、同年に現代日本代表作家展でミロ賞、1987年に日本現代美術展で佳作賞、富山県立近代美術館賞、1988年に第8回現代日本絵画展で宇部興産賞(1990年にテレビ山口賞)などを受賞している。
高橋尚吾さんは1996年埼玉県生まれ、2018年に多摩美術大学工芸学科ガラスプログラムを卒業、都内のガラス工房に約5年勤務し、その後、「TSUCHI-YA銀座店」でスタッフ兼作家としてガラス作品を制作、2018年に第58回日本クラフト展で入選、2022年に伊丹国際クラフト展で入選(2024年も入選)、2025年に個展を開いている。
関根伸夫さんは1942年埼玉県さいたま市(旧大宮市)生まれ、1966年に多摩美術大学油絵科を卒業、1968年に同大学大学院油絵研究科を修了、同年に神戸須磨離宮公園現代日本野外彫刻展で「位相-大地」を発表し、「もの派」誕生のきっかけとなり、同年に「長岡現代美術館賞展」で大賞を受賞、1970年にベネチア・ビエンナーレでステンレス柱の上に自然石を置いた作品「空相」を発表し、評判となり、デンマーク・ルイジアナ美術館の永久所蔵作品(セキネ・コーナー)となる。
これ以後2年間、ヨーロッパで制作し、個展を開く。「環境美術」をテーマとした活動をするため、帰国後の1973年に「環境美術研究所」を設立、現在に至るまで東京都庁舎シティーホール前の「水の神殿」をはじめ、さまざまなモニュメントやプロジェクトを実現し、ランドスケープ、モニュメント、位相絵画を制作している。現在、アメリカ・ロザンゼルスに拠点を移し、制作している。
坂口喜美子さんは1940年長野県長野市生まれ、1962年に女子美術大学芸術学部洋画科を卒業、1985年から個展を開き、1985年に朝日陶芸展で入選(1986年も入選)、埼玉現代美術の祭典で入選、2003年に日本陶芸展第2部(自由造形)で優秀作品賞、毎日新聞社賞(2007年、2011年に入選)を受賞している。
中谷欣也さんは1951年北海道旭川市生まれ、1975年に東洋美術学校絵画科を卒業、1985年から1986年にフランス・パリに給費留学、1993年から1994年にパリに滞在、1981年から個展を開いている。
柳川貴司さんは1957年埼玉県生まれ、1980年に東海大学教養学部芸術学科美術学課程を卒業、1999年に個展を開き、2008年、2010年、2014年、2017年にギャルリー志門で個展を開いている。また、多くのグループ展に出品している。彫刻家で東海大学講師。
羽鳥戴白さんは1948年群馬県渋川市生まれ、株式会社日精ピーアールのアート事業部部長、で、日精ピーアールが運営する「銀座の画廊ドットコム」事務局長。
深尾良子さんは埼玉県さいたま市(旧浦和市)生まれ、女子美術大学芸術学部絵画科洋画専攻を卒業、1996年に茨城県展で入選(以降、2003年まで出品、1998年、1999年、2000年に奨励賞、2002年に特別賞)、1997年に女流画家協会展で入選(以降、2004年まで出品)、2000年に新製作展に入選、2002年に第1回利根山光人記念大賞ビエンナーレきたかみで入選、門前町現代きりえ特別展で優秀賞、2007年に新象展でクサカベ賞などを受賞している。現在、新象作家協会会員。
トチクボイチロウさんは2025年にギャルリー志門の「間」に出品している。
藤下覚さんは1970年埼玉県生まれ、2005年に武蔵野美術大学通信教育課程の造形学部油絵学科絵画コースを卒業、卒業制作で優秀賞、2010年に第79回独立美術協会展で新人賞、2011年に第29回上野の森美術館大賞展で彫刻の森美術館賞、2013年度に全国公募美術展秀作選で佳作賞などを受賞している。
堀尾佐和さんは2025年にギャルリー志門の「間(あわひ)」に出品している。
松林彩子さんは神奈川県生まれ、日本大学生物資源科学部農芸化学科を卒業、2010年に武蔵野美術大学造形学部通信教育課程油絵学科絵画コースを卒業、2014年に第88回国展で入選(2015年から2019年まで毎年入選、2021年に国画賞、2022年に新人賞、準会員に推挙)している。
2015年に「アートウエーブ(ART WAVE)受賞作家展」に出品、2020年に第54回レスポワール展新人選抜2020で個展、2021年に第39回上野の森美術館大賞展で入選している。現在、国画会準会員。
松林幸子さんは2023年に松林彩子さんと2人展を開催、2025年に第32回新作家展(新作家美術協会)に出品している。
指田一さんは2020年にギャラリーGKで個展を開いている。
箕輪香名子さんは1949年東京都生まれ、1971年に女子美術大学芸術学部絵画科洋画専攻を卒業、2007年に春陽展で奨励賞、春陽会会友、2011年に同会版画部会員、2012年に第48回神奈川県美術展で神奈川県立近代美術館賞を受賞している。
よだみちよさんは1978年に武蔵野美術大学実技専修科を卒業、2003年から2013年までモダンアート協会展に出品し、2010年に女流画家協会展でマツダA賞(2012年クサカベA賞、2011年に女流画家協会会員、2021年に上野の森美術館賞)、2011年と2012年に「ART INTERNATIONAL Zurich」に出品、2016年からCAFネピュラ展に出品している。現在、女流画家協会委員、CAFネピュラ展会員。
小澤はるみさんは2019年にアートオリンピアで入選、同年にサロン・ドートンヌ展で入選、同年にル・サロン展で入選、2021年にハートアートイン東京2021で優秀賞、2022年にハートアートイン京都2022で功労賞、そのほか、KANAZAWAモダンアート展(金沢21世紀美術館)、CAFネビュラ展(埼玉県立近代美術館)、モダンアート展(東京都美術館)などに出品し、現在、モダンアート協会会員、CAFネビュラ協会会員。
海老塚耕一さんは1951年神奈川県横浜市生まれ、父親は画家の海老塚市太郎(1927年生まれ)さん、1976年に多摩美術大学美術学部建築科を卒業、1979年に同大学大学院美術研究科を修了、1986年に第6回インド・トリエンナーレでゴールド・メダル、1988年に第4回アジアンアート・ビエンナーレで最優秀作家賞。
1991年に第15回平櫛田中賞、2001年に「第19回現代日本彫刻展」で神奈川県立近代美術館賞、2003年に第14回タカシマヤ美術賞、2015年に「第92回春陽展」で岡鹿之助賞を受賞している。2022年に多摩美術大学美術学部芸術学科教授を退職している。現在、春陽会の版画部客員会員。
開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。
