中央の百貨店7月も5店ともプラス、高島屋16%超、中国客回復か

(終わりの方に参考として6月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2026年8月4日】中央区とその周辺の主要百貨店の7月の売上高(速報値、店頭ベース)は、日本橋三越と日本橋高島屋、大丸東京店、銀座三越、松屋銀座店の5店ともプラスだった。中でも日本橋高島屋は10%以上の伸びを示した。

中央の百貨店5店の中で、7月の売上高(店頭ベース)で前年比16.7%増、5月12.3%増、6月10.6%増と3カ月続けて10%以上の高い伸びを示している日本橋高島屋。

7月は訪日外国人観光客売上高(インバウンド、免税売上高)が円安などを背景に、高島屋で前年同月比26%増、大丸松坂屋が同22%増など外国客の需要が好調だった。また、中国政府による訪日渡航自粛の影響があり、日本百貨店協会によると、6月も中国の購買客数が約25%減だったが、売上高は同約16%増と7カ月ぶりにプラスに転じている。

三越伊勢丹ホールディングスの7月のグループ全体(グループ10店舗を含めた15店舗)の売上高は前年同月比7.0%増(6月速報値5.6%増、確定値4.7%増)だった。

日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は同7.9%増(6月速報値7.4%増、確定値6.5%増、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表)で店頭ベースでは13カ月続けてプラスだった。

また、日本橋三越の7月の商品別では、家庭用品計とサービスのみがマイナス、ほかはプラスだった)。

一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同11.3%増(同速報値6.1%増、確定値6.1%増、但し空港型免税店の売り上げを除く)と、2025年11月から2026年1月まで3カ月続けてマイナス、2月が前年並みで、3月から7月まで5カ月続けてプラスとなった。

また、銀座三越の7月の商品別では家庭用品計、食料品、食堂・喫茶、サービス、その他がマイナス、ほかはプラスだった。

三越では、国内顧客については、宝飾時計などが売り上げを牽引し、ラグジュアリーブランドのハンドバックや婦人服、雑貨も堅調に推移した。また、基幹3店を中心に識別顧客が引き続き堅調(三越伊勢丹の識別顧客売上高は同9.6%増)であることに加え、順次リモデルを進めている伊勢丹新宿本店と三越日本橋本店の洋菓子エリアや、三越銀座店での「スヌーピーin銀座2026」などの集客施策が若年層を含む新規顧客の来店増・識別化に貢献している。

同じく7.9%増と伸びた日本橋三越(画像はウイキペディアより)。

また、海外顧客売上高は同32.1%増と大きく伸長し、ハンドバッグや宝飾時計などの高付加価値MDへの支持を背景に、高い客単価を維持しながら、買上客数についても前年を上回った。

高島屋の7月の売上高(国内11店、EC店、法人事業、クロスメディア事業を含む)は同9.6%増(6月は店頭が5.4%増、確定値が5.3%増)だった。

7月の日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同16.7%増(同速報値10.6%増、確定値10.4%増)と、店頭ベースでは12カ月続けてプラスとなった。

7月の高島屋(国内11店舗とEC店ベース、法人事業、クロスメディア事業)の商品別売り上げは、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、呉服、子ども情報ホビー、スポーツ、リビング、食料品、食堂、サービスが前年実績を上回った。訪日外国人観光客売上高は同26.2%増、訪日外国人観光客売上高を除いた店頭売上高は同7.6%増となった。

国内顧客については、ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品のほか、夏物衣料(正価品)や食料品なども堅調に推移し、前年実績を上回った。訪日外国人観光客売上高についても、高額品に加え、化粧品やスポーツ関連商品などが伸長したことで前年実績を上回り、店頭売上高全体を押し上げた。訪日外国人観光客の客数は同7.6%増、単価も同17.4%増だった。

J.フロントリテーリングの百貨店事業(15店舗+法人・本社等)合計は同0.6%増(6月0.8%減、確定値0.6%減)だった。

大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同6.2%増(同速報値3.2%増、確定値3.4%増)と6カ月続けてプラスとなった。

訪日外国人観光客売上高は同22.4%増(客数が同10.3%減、客単価が同36.5%増)、訪日外国人観光客売上高を除いた国内売上高は同3.1%減だった。

7月の売上高は訪日外国人観光客売上高が好調に推移したものの、前年の万博会場売上の反動減や梅田店の売場縮小によるマイナス影響が続いており、百貨店事業合計では同0.6%増となった

松屋は銀座店と浅草店を合わせた合計で7月は同1.1%増(6月速報値0.0%、確定値0.0%)とプラスだった。松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同1.3%増(同速報値1.4%増、確定値1.4%増)と6カ月続けてプラスとなった。

7月の銀座店は、訪日外国人観光客売上高において、化粧品が前年に対して約14%増、銀座店の強みとなるラグジュアリーブランドの靴・バッグなども同4.4%増となるなど、円安を背景に海外からのお客の買上げが加速し、売上高は前年を上回った。訪日外国人観光客売上高を除く国内のお客の売上高も、前年に対して約2%増となった。

日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内68社172店舗の6月の売上高は同2.3%増の4687億7175万円で6カ月続けてプラスだった。

6月は休日の1日減に加え、梅雨や台風などの天候影響による入店客数の減少(同6.7%減)もあり、国内売上は同0.2%減と11カ月ぶりのマイナスとなったが、円安基調の継続を背景に、訪日外国人観光客需要が拡大し、同売上高はふた桁増と好調に推移し、6カ月連続増となった。ラグジュアリーブランドを中心に時計や宝飾などの高額品が引き続き堅調だった他、アニメや映画関連の文化催事や食品催事が新規顧客の来店増にも寄与した。

訪日外国人観光客売上高は509億円(同29.8%増、国内のシェア10.9%)と4カ月連続のプラスだった。購買客数は49.8万人(同0.5%減)と8カ月連続でマイナスだったが、減少幅は5月から5.8ポイント改善した。中国の購買客数は約25%減だが、売上高は同約16%増と7カ月ぶりにプラスに転じた。東南アジアや欧米市場は売上高、購買客数共に増加傾向が続いており、全体客単価も同30.4%増だった。

国内市場は同0.2%減(シェア89.1%)と11カ月ぶりのマイナスだった。10都市は同0.8%増となり、7地区で前年実績を上回った。また、地方(10都市以外の7地区)も同3.5%減と2カ月ぶりにマイナスとなった。

都市(10都市、訪日外国人売上高も含む)は8地区がプラスだった。主要5品目では衣料品、身のまわり品、雑貨の3品目がプラスだった。訪日外国人売上高はふた桁増と好調だった。地方(10都市以外の7地区、訪日外国人売上高も含む)は全地区がマイナスで、主要5品目では雑貨のみプラスだった。主力の衣料品や食料品が低調だった。

商品別では主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)のうち、身のまわり品と雑貨の2品目で前年を上回った。主力の衣料品は、前年に比べ気温が低めに推移した影響で盛夏商品の動きが鈍く、5カ月ぶりに前年割れとなった。身のまわり品は、ラグジュアリーブランドが堅調に推移した。

雑貨は宝飾品や時計などの高額品が株高を背景とした国内富裕層の旺盛な購買意欲に支えられた他、円安による訪日客需要も加わり好調だった。ボーナス支給時期に伴う自分へのご褒美需要も一部で見られた。食料品は物価上昇や入店客数減などから6カ月ぶりに前年を下回った。中元商戦では、法人向けギフト需要は縮小傾向にある一方、自家需要は引き続き増加した。

全国の百貨店の6月の営業日数は前年同月より0.1日多い29.9日、98店舗の回答によると、入店客は14店が増え、57店が減ったとしている。

東京地区(12社22店)の6月の売上高は前年同月比4.4%増の1471億7811万円と、6カ月続けてのプラスとなった。

国内86店舗の訪日外国人観光客の6月の売上高は同29.8%増の約509億5000万円と4カ月続けてプラスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが10.9%だった。

このうち、一般物品売上高は同32.3%増の約420億8000万円と4カ月続けてのプラス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が同19.1%増の約88億7000万円と4カ月続けてプラス、購買客数が同0.5%減の約49万8000人と8カ月続けてマイナス、1人あたりの購買単価が同30.4%増の約10万2000円で、6カ月続けてプラスだった。

人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、食料品、婦人服飾雑貨、婦人服が上位に入った。

免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、台湾、韓国、香港、シンガポール、タイ、マレーシアとなっている。