志門で新正明子、猪爪彦一、月彩文乃ら版画で文学書を装丁

【銀座新聞ニュース=2026年9月6日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は9月7日から12日まで「第12回文学と版画展-文学へのオマージュ」を開いている。

ギャルリー志門で9月7日から12日まで開かれる「第12回文学と版画」展のフライヤー。

国画会(港区浜松町2-1-16、北田ビル、03-3438-1470)や日本版画協会(杉並区高円寺南4-51-1、03-6379-9596)、日本美術家連盟(中央区銀座3-10-19、美術家会館、03-3542-2581)、春陽会(千代田区六番町、1番町一番館、03-6380-9145)といった団体の版画部に所属する版画家12人が1冊の文学書からインスピレーションを受けてイメージを醸成し、同時に装丁も行った作品を展示している。今回が12回目になる。

19世紀に写真が発明されるまで、版画は本のさし絵として重要な役割を担い、昔から版画と文学は切っても切れない関係にある。そうした中で、「文学と版画」は版画家が自由に文学書を選んで、自ら版画作品として展示する。

今回は、銅版画などの版画家の新正(あらまさ)明子さんが宮本輝さんの「泥の河」(筑摩書房「蛍川」に収録、1977年)、洋画家で銅版画家、日本美術家連盟会員の猪爪彦一(いのつめ・ひこいち)さんがアメリカの作家、ポール・オースター(Paul Auster、1947-2024)の回想録「孤独の発明」(柴田元幸さん訳、1982年刊、翻訳は1991年に新潮社)、銅版画家の白木ゆりさんが劇作家、詩人の三好十郎(1902-1958)の「三好十郎全詩集」(永田書房、1970年)。

版画家で、日本版画協会会員の鈴木智恵(ともえ)さんがエッセイストの森下典子さんの「好日日記」(新潮社、2020年)、リトグラフ作家で、春陽会会員の竹内美穂子さんが高良(こうら)留美子(1932-2021)の「文学と無限なもの」(御茶の水書房、1992年)、版画家の田原優子さんが椋鳩十(むく・はとじゅう、1905-1987)の「マヤの一生」(大日本図書、1970年刊)、版画家の月彩文乃(つきいろ・あやの)さんがアメリカの作家で詩人のリチャード・ブローティガン(Richard Brautigan、1935-1984)の「西瓜糖の日々」(藤本和子さん訳、河出文庫、2003年)、版画家で春陽会会員の冨田奏世さんが免疫学者の多田富雄(1934-2010)の「生命の意味論」(新潮社、1997年)。

版画家(リトグラフ)の中村未来(みき)さんがロシアの小説家、思想家のトルストイ(Lev Nikolayevich Tolstoy、1828-1910)の「人生論」(原卓也=1930-2004=訳、新潮文庫、1975年)、銅版画家で日本版画協会会員の西村沙百里(さゆり)さんが考古学者の林巳奈夫(みなお、1925-2006)の「龍の話」(中公新書、1993年)。

版画家で、日本版画協会会員の萩原季満野(きみの)さんが作家の住田祐(さち)さんが2025年に第32回松本清張賞を受賞し、2026年に直木賞候補となった「白鷺(はくろ)立つ」(文藝春秋、2025年9月)、春陽会会員で版画家の箕輪香名子さんが童話作家、詩人の宮沢賢治(1896-1933)の「雁の童子」を出品する。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。