(終わりの方に参考として8月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2026年10月2日】中央区とその周辺の主要百貨店の9月の売上高(速報値、店頭ベース)は、日本橋三越、日本橋高島屋、大丸東京店、銀座三越、松屋の5店ともプラスだった。中でも銀座三越と日本橋高島屋、大丸東京店の3店は10%以上の高い伸びを示した。
9月は訪日外国人観光客売上高(インバウンド、免税売上高)が松屋を除いて各百貨店とも好調で、日本百貨店協会によると、8月の段階では中国客の減少と売り上げ減が続いているものの、三越伊勢丹ホールディングスでは9月は海外顧客売上高は前年比36%増と好調を維持している。
三越伊勢丹ホールディングスの9月のグループ全体(グループ10店舗を含めた15店舗)の売上高は前年同月比8.3%増(8月速報値4.2%増、確定値4.0%増)だった。
日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は同9.2%増(8月速報値14.9%増、確定値14.0%増、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表)で店頭ベースでは15カ月続けてプラスだった。
また、日本橋三越の9月の商品別では、化粧品と家庭用品計、サービスのみがマイナス、ほかはプラスだった。
一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同19.9%増(同速報値1.2%増、確定値1.2%増、但し空港型免税店の売り上げを除く)と、2025年11月から2026年1月まで3カ月続けてマイナス、2月が前年並みで、3月から9月まで7カ月続けてプラスとなった。
また、銀座三越の9月の商品別では家庭用品計、サービス、その他がマイナスで、食堂・喫茶が横ばいで、ほかはプラスだった。
三越では、国内顧客については、特に繋がりの深い顧客に向けた特別なイベントである、丹青会と逸品会が前年度対比で大きく伸長し、外商を中心とした「ひとの力」と、アプリ、カードを通じたデータ活用で、「識別顧客との関係がより深くなり、外部環境に左右されない安定的な売上高成長に繋がっている」としている。
また、海外顧客売上高は前年比36%増と大きく伸長し、高い客単価を維持しながら、買上客数についても前年を上回った。今後、「購買データに基づくリコメンド(推奨)が可能になる海外顧客向けアプリや、海外顧客向けの外商サービスによって、国内顧客同様、より安定した成長が見込める状態を目指す」としている。
高島屋の9月の売上高(国内11店、EC店、法人事業、クロスメディア事業を含む)は同4.1%増(8月は店頭が5.1%増、確定値が5.7%増)だった。
日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同11.5%増(同速報値11.7%増、確定値8.4%増)と、店頭ベースでは14カ月続けてプラスとなった。
9月の高島屋の訪日外国人観光客売上高は同12.8%増、訪日外国人観光客売上高を除いた店頭売上高は同3.0%増となった。
国内顧客については、気温の低下に伴い、ジャケットやストールなどの秋物衣料・雑貨が堅調に推移し、前年実績を上回った。訪日外国人観光客売上高についても、高額品に加え、化粧品や子ども情報ホビー、スポーツ関連商品などが伸長したことで前年実績を上回り、店頭売上高全体を押し上げた。訪日外国人観光客売上高は客数で同0.3%増、単価で同12.5%増だった。
商品別では紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、呉服、子ども情報ホビー、スポーツ、リビング、食料品、サービスが前年実績を上回った。
J.フロントリテーリングの百貨店事業(15店舗+法人・本社等)合計の9月は同0.8%減(8月0.3%減)だった。
大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同10.1%増(同速報値3.1%増、確定値3.1%増)と8カ月続けてプラスとなった。
訪日外国人観光客売上高は同17.7%増(客数が同6.2%減、客単価が同25.5%増)、訪日外国人観光客売上高を除いた国内売上高は同4.7%減だった。
9月の売上高は外商売り上げ、訪日外国人観光客売上高が前年実績を上回ったものの、前年の万博会場売り上げの反動減や梅田店の売り場縮小が持続していることなどから前年を下回った。
外商売り上げが好調に推移したものの、訪日外国人観光客売上高が前年実績を下回ったほか、前年の万博会場売り上げの反動減や梅田店の売場縮小によるマイナス影響が続いている。
松屋は銀座店と浅草店を合わせた合計で9月は同1.9%減(8月速報値11.0%減、確定値11.0%減)とマイナスだった。松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同0.2%増(同速報値11.3%減、確定値11.3%減)と2カ月ぶりにプラスとなった。
9月の銀座店の売上高はプラスとなったが、前年に開いたラグジュアリーブランド大型催事の大きな影響があったとしている。訪日外国人観光客売上高については、同約5%減となったものの、化粧品を軸とした一般品は同36%の伸びを示した。一方で、訪日外国人観光客売上高を除く国内客の売上高は、宝飾、時計、紳士服などが牽引し、同3.3%増と堅調に推移した。
日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内68社172店舗の8月の売上高は同2.6%増の4221億1213万円で8カ月続けてプラスだった。
8月は豪雨や台風などによる一部店舗の臨時休業や時短営業の影響で、入店客数は同4.0%減だが、高額品が引き続き高い伸びを示し、売り上げ全体を牽引した。衣料品は地域ごとの天候差により盛夏商材の動きにばらつきが見られた一方、食料品はお盆や夏休みの手土産需要などにより全国的に堅調に推移した。
訪日外国人観光客売上高は461億円(同4.6%増、国内のシェア10.9%)と6カ月連続のプラスだった。購買客数は44.7万人(同9.5%減)と2カ月ぶりにマイナスだった。円安を背景に高額品需要は堅調だった。
10都市は好調を維持した一方で、地方(10都市以外の7地区)はふた桁減と苦戦した。訪日客の国・地域別では、台湾、香港、韓国は引き続き伸長した。中国は売上高が同約17%減、購買客数も約37%減と売上高は前月のプラスから3カ月ぶりにマイナスに転じ、購買客数の減少幅(7月は約26%減)は拡大した。
国内市場は同2.4%増(シェアは89.1%)となり、2カ月続けてプラスだった。10都市は同3.1%増となり、大阪を除く9地区で前年実績を上回った。地方(10都市以外の7地区)も 同0.2%増だった。10都市(訪日外国人観光客売上高含む)は大阪を除く9地区でプラスで、国内・訪日外国人観光客売上高共に好調だった。
地方(10都市以外の7地区、訪日外国人観光客売上高含む)は3地区(東北、関東、九州)がプラスだった。お盆や夏休みの帰省客向け催事などの集客施策が奏功し、食料品はプラスだった。
商品別では主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)すべてで前年実績を上回った。衣料品は、地域ごとの天候差を受け、高温地域では盛夏商材、低温・雨天地域ではジャケットやカーディガンなどの羽織り物が堅調だった。身のまわり品は、ラグジュアリーブランドのバッグなどが国内外共に好調に推移した。
雑貨は、宝飾時計が好調で客単価上昇にも寄与した。食料品は、物価高の影響により日常需要は伸び悩んだものの、帰省土産需要や人が集まる機会の増加を背景に、菓子や惣菜は堅調に推移した。その他の食料品は、食品催事や和洋酒が好調で、食料品全体を下支えした。中元商戦は法人需要の減少や物価高、売場面積縮小などにより会期全体で前年割れも、自家需要は堅調に推移した。
全国の百貨店の8月の営業日数は前年同月より0.1日少ない30.5日、98店舗の回答によると、入店客は43店が増え、38店が減ったとしている。
東京地区(12社22店)の8月の売上高は前年同月比5.7%増の1250億2184万円と、7カ月続けてのプラスとなった。
国内86店舗の訪日外国人観光客の8月の売上高は同4.6%増の約461億9000万円と6カ月続けてプラスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが10.9%だった。
このうち、一般物品売上高は同4.9%増の約377億9000万円と6カ月続けてのプラス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が同3.1%増の約84億円と6カ月続けてプラス、購買客数が同9.5%減の約44万7000人と2カ月ぶりにマイナスとなった。1人あたりの購買単価が同16.6%増の約10万3000円で、8カ月続けてプラスだった。
人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、食料品、婦人服飾雑貨、婦人服が上位に入り、7月と同じだった。
免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、台湾、韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシアと7月と同じだった。


