中央の百貨店1月、日本橋三越、高島屋、大丸+、銀座2店減続く

(終わりの方に参考として2025年年間と12月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2026年2月3日】中央区とその周辺の主要百貨店の1月の売上高(速報値、店頭ベース)は、大丸東京、日本橋三越、日本橋高島屋の3店がプラス、銀座三越と松屋銀座がマイナスだった。

中央の百貨店5店の中で、1月の売上高(店頭ベース)で前年同月比15.8%増ともっとも高い伸びを示した日本橋高島屋。

1月は訪日外国人観光客売上高(インバウンド、免税売上高)が中国政府による「訪日自粛要請」の影響もあり、1月も各社とも訪日外国人の売上高が軒並み減少し、このため、銀座三越と松屋銀座店はいずれもマイナスが続いている。これに対して、日本橋三越、日本橋高島屋、大丸東京店はコートなどの冬物衣料や食料品が堅調に推移したこともあり、前年実績を上回っている。

三越伊勢丹ホールディングスの1月のグループ全体(15店舗)の売上高は前年同月比2.1%増(12月速報値0.5%減、確定値0.7%減)だった。

日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は同13.2%増(12月速報値5.8%増、確定値6.5%増、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表、12月の商品別では、婦人服・洋品、子ども服・洋品がマイナスで、ほかはプラス)と店頭ベースでは、7カ月続けてプラスだった。

一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同0.8%減(同速報値3.0%減、確定値3.0%減、但し空港型免税店の売り上げを除く、12月の商品別では紳士服・洋品、子ども服・洋品、身の回り品、化粧品、その他雑貨、家庭用品計、食料品、サービス、その他がマイナスで、ほかはプラス)と、3カ月続けてマイナスとなった。

お得意様ご招待会(丹青会、2026年2月6日から8日、2025年1月31日から2月2日)、春節中国休暇期間(2026年2月15日から23日、2025年1月28日から2月4日)が月ズレする中、国内百貨店計2.1%増と前年を上回っている。丹青会の影響を除いた実態(2025年開催日前までの比較)は三越伊勢丹で10.8%増、国内百貨店計7.1%増と、2026年のスタートを力強い実績で踏み出したとしている。

国内識別顧客の売上高は前年対比でふた桁の伸長で、「全国各店で実施中のショコラ催事や伊勢丹新宿本店におけるリモデルオープン、独自性イベントなど『個客業』における”集客”施策と、人・デジタルの力による”利用拡大”(客単価向上)の両輪が、持続的な成長に繋がっている」としている。

海外顧客の売上高トレンドは、「春節休暇の月ズレ与件を抱えながら12月の水準を継続。中国本土・香港を除く国・地域合計では前年を上回って推移。海外顧客向けアプリ(MITSUKOSHI ISETAN JAPAN)による識別化、海外外商による”人の繋がり”も順調に拡大し、中長期での安定化に向けた基盤構築が進んでいる」としている。

高島屋の国内百貨店売上高(国内12店舗とEC、店頭売上高)は同7.4%増(12月速報値2.5%増、確定値4.2%増)だった。訪日外国人観光客売上高は同18.9%減(同速報値11.1%減、確定値11.1%減)、訪日外国人観光客売上高を除いた店頭売上高は同11.2%増(同速報値6.0%増、確定値6.1%増)となった。

日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同15.8%増(同速報値2.6%増、確定値2.8%増、12月の高島屋=国内12店舗とEC店ベース、法人事業、クロスメディア事業=の商品別売り上げは、紳士服・洋品、子ども服・洋品、その他衣料品、家電、その他家庭用品、生鮮食品、その他食料品、化粧品がマイナス、ほかはプラス)と店頭ベースでは6カ月続けてのプラスとなった。

同じく13.2%増とふた桁増となった日本橋三越(画像はウイキペディアより)。

国内顧客は、気温の低下にともないコートなどの冬物衣料(正価品)に動きがみられたことや、食料品が堅調に推移したことで前年実績を上回った。訪日外国人観光客については、中国による「訪日自粛要請」の影響などもあり、前年実績を下回った。

商品別売上高(高島屋分類)は、紳士服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、子ども情報ホビー、スポーツ、食料品、食堂、サービスが前年実績を上回った。

J.フロントリテーリングの百貨店事業(15店舗+法人・本社等)合計は同0.7%増(同速報値1.9%減、確定値3.7%減)だった。

大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同5.0%増(同速報値0.5%増、確定値0.4%増、12月の全店の商品別売り上げは紳士服・洋品、婦人服・洋品、子ども服・洋品、その他の衣料品、化粧品、その他雑貨、その他の家庭用品、惣菜、その他食料品、食堂・喫茶がマイナス、ほかはプラス、訪日外国人観光客売上高は同16.8%減、訪日外国人観光客売上高を除いた国内売上高は同1.7%増)と4カ月続けてプラスとなった。

1月は訪日外国人売り上げが前年実績を大きく下回ったものの、初売りが好調にスタートしたほか、外商売り上げが引き続き好調を持続したことなどから、百貨店事業合計では同0.7%増となった。

大丸松坂屋百貨店合計の訪日外国人観光客売上高(速報値)は、客単価が対前年5.0%増と前年実績を上回ったものの、客数が同20.6%減と前年実績を大きく下回ったことなどから、同16.6%減となった。訪日外国人観光売上高を除いた国内売上高は同6.7%増だった。

松屋は銀座店と浅草店を合わせた合計で同15.8%減(12月速報値10.8%減、確定値10.8%減)だった。松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同16.3%減(同速報値10.1%減、確定値10.1%減、松屋銀座店の12月の商品別では婦人服・洋品、子ども服・洋品、呉服寝具ほか、身の回り品、雑貨、家具、食料品がマイナス、ほかはプラス)と4カ月続けてマイナスとなった。

日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内70社176店舗の2025年の売上高は前年比1.5%減の5兆6754億円と5年ぶりのマイナスだったが、3年連続で5兆円を上回った。うち国内が同0.1%減の5兆1087億円、訪日外国人観光客売上高が同12.7%減の5667億円、訪日外国人観光客の総数が同2.9%増の621.4万人だった。東京地区は同2.9%減の1兆6806億0727万円だった。

12月の売上高(店舗調整後)は前年同月比1.1%減の6542億7222万円と、5カ月ぶりのマイナスとなった。

12月は休日数日曜の1日減に加え、訪日外国人観光客(インバウンド)売上高が前年を大きく下回ったことが影響した。国内売り上げは宝飾、時計などの高額品が好調に推移し、5カ月連続でプラスとなった。おせちやクリスマスケーキなどの季節商材も堅調だった他、長期連休となった年末商戦は食料品を中心に活況を呈した。

訪日外国人観光客売上高が同17.1%減の519億円と2カ月続けてマイナス(シェア7.9%)、購買客数も同16.7%減の50万人と2カ月続けての減で、共にマイナスとなった。国別では中国が訪日渡航自粛要請も影響し、売り上げ、客数共に約4割減少した。台湾、タイ、マレーシアは伸長した。

訪日外国人観光客売上高を除いた国内市場は同0.6%増(シェア92.1%)と5カ月連続でプラスだった。主要10都市は同1.9%増(仙台、広島、福岡を除く7地区がプラス)。地方(主要10都市以外の7地区)は衣料品が振るわず同3.5%減、全地区ともマイナスだった。

訪日外国人観光客売上高を含めた主要10都市は、国内が好調も、訪日外国人観光客の売上減をカバーできず、5カ月ぶりにマイナスだった。ただ、3地区(名古屋、横浜、神戸)はプラスで、美術、宝飾、貴金属はふた桁増と伸長した。

訪日外国人観光客売上高を含めた、10都市以外の7地区は全地区ともマイナスとなり、2カ月連続減だった。東北は地震による一部店舗の休業などもありふた桁減だった。ただ、金製品や時計は好調で、美術、宝飾、貴金属もふた桁増だった。

商品別では主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)のうち、雑貨のみがプラスだった。衣料品は、平年に比べ気温が高く、冬物重衣料の動きは鈍かったが、ニットなど今着られるアイテムは好調だった。時計は一部のブランドで価格改定前の駆込みが見られた。アクセサリーはシーズン需要もあり好調だった。食料品は価格高騰により、生鮮食品が低調も、菓子や惣菜は好調に推移した。

全国の百貨店の12月の営業日数は前年と同じく31.0日、102店舗の回答によると、入店客は40店が増え、37店が減ったとしている。

東京地区(12社22店)の12月の売上高は前年同月比0.2%減の1904億6539万円と、2カ月続けてのマイナスとなった。

国内87店舗の訪日外国人観光客の12月の売上高は同17.1%減の約519億3000万円と2カ月続けてのマイナスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが7.9%だった。

このうち、一般物品売上高は同17.7%減の約441億円と2カ月続けてのマイナス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が同12.9%減の約78億3000万円と4カ月ぶりにマイナス、購買客数が同16.7%減の約50万人と2カ月続けてマイナス、1人あたりの購買単価が同0.4%減の約10万3000円で、2月から11カ月続けて前年を下回った。

人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、食料品、婦人服飾雑貨、美術・宝飾が上位に入った。

免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、台湾、香港、韓国、タイ、シンガポール、マレーシアとなっている。