丸善丸の内で博物画展、E・ドノー、J.C.シュニュ、C.アルデン等

【銀座新聞ニュース=2015年3月30日】丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は4月1日から7日まで4階ギャラリーで「ボタニカルアート・博物画の世界展-植物・動物・風景・アンティーク版画」を開催する。

丸善・丸の内本店で4月1日から7日まで開催される「ボタニカルアート・博物画の世界展-植物・動物・風景・アンティーク版画」に出品されるオットランドの「オランダの花卉と果物」よりイチゴ。

丸善・丸の内本店で4月1日から7日まで開催される「ボタニカルアート・博物画の世界展-植物・動物・風景・アンティーク版画」に出品されるオットランドの「オランダの花卉と果物」よりイチゴ。

17世紀から19世紀にかけてヨーロッパで描かれた植物画や博物画などの絵画作品を取り揃えて展示販売する。銅版画、石版画、木口木版画の作品、古地図、楽譜、稀こう本、古書などの作品をそろえている。また、図譜シートなども充実させている。

具体的には、植物画ではエドワルド・ドノー(Edward Donnaud)の「園芸家と園芸愛好家のためのバラ図譜」、オットランドの「オランダの花卉(かき)と果物」よりイチゴ。

博物画ではシュニュ(Jean Charies Chenu、1808-1879)の未完の「貝類図譜」、ジョージ・ビッカム(George Bickham、1684-1758)の「ユニバーサル筆記者(Universal Penman)」、「カリオペ、英国のハーモニー」、セシル・アルデン(Cecil Aldin、1870-1935)より「マック(Mac)」などを展示する。

ウイキペディアなどによると、ボタニカルアート(植物画)とは古代エジプトや中国などで薬草を見分けるために図譜が作られたのがはじまりで、大航海時代になって、ヨーロッパ各国が世界各地を探検するようになり、植物学者と画家が一緒に組んで珍しい植物の詳しい絵が本国に送られ、それらの絵がイギリスやフランスで19世紀に大流行した。植物の姿を正確で細密に描く植物図鑑のための絵画とされている。

博物画(natural history illustration)は動物、植物、鉱物などの観察対象の姿を詳細に記録するために描かれる絵で、植物画(botanical art)と動物画(zoological art)に大別され、動物画はさらに外形を描く肖像画(portait)と内部を描く解剖画(anatomical art)に区分されている。

科学性が重視され、正確な観察には博物学や解剖学の知識も不可欠であり、学者の指示によって作画された。屋外で素早く写生する必要性から速乾性のガッシュが用いられ、後にこれを銅版画に起こし、点描で陰影をつける手彩色も行われるようになった。19世紀に写真が登場しても、描いた者の手と認識を通した写真にはない説明性と抽象化があるため、今日でも図鑑や医学書などではイラストが用いられ続けている。

開場時間は9時から21時(最終日は17時)まで。入場は無料。