中央の百貨店12月、日本橋三越、高島屋、大丸+、銀座2店苦戦

(終わりの方に参考として11月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2026年1月6日】中央区とその周辺の主要百貨店の2025年12月の売上高(速報値、店頭ベース)は、大丸東京、日本橋三越、日本橋高島屋の3店がプラス、銀座三越と松屋銀座がマイナスだった。

中央の百貨店5店の中で、12月の売上高で6%増と6カ月連続でプラスの日本橋三越(画像はウイキペディアより)。

12月は休日数が対前年比1日減だったことや、訪日外国人観光客売上高(インバウンド、免税売上高)が中国政府による「訪日自粛要請」の影響もあり、各社とも軒並み減少している。ただ、訪日外国人観光客売上高を除いた国内顧客の売上高は堅調に推移している。また、銀座三越と松屋銀座店はいずれもマイナスが続いている。ただ、松屋銀座店は、婦人衣料品が好調で、訪日外国人観光客売上高を除くと全体ではプラスとなっている。

三越伊勢丹ホールディングスの12月のグループ全体(15店舗)の売上高は前年同月比0.5%減(11月速報値0.6%増、確定値0.2%減)だった。

日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は同5.8%増(11月速報値4.0%増、確定値3.6%増、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表、11月の商品別では、子ども服・洋品、呉服寝具ほか、化粧品、その他雑貨、サービスがマイナスで、ほかはプラス)と店頭ベースでは、6カ月続けてプラスだった。

一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同3.0%減(同速報値1.4%減、確定値1.4%減、但し空港型免税店の売り上げを除く、11月の商品別では紳士服・洋品、子ども服・洋品、その他雑貨、家庭用品計、食料品、サービス、その他がマイナスで、ほかはプラス)と、2カ月続けてマイナスとなった。

シーズン需要もあり、宝飾・時計や装身具が好調に推移した。また、基幹3店(伊勢丹新宿、日本橋三越、銀座三越)では、ラグジュアリーブランドを中心にコートやセーターなど冬物衣料品やスキンケア・フレグランスも国内顧客に支持されている。

国内顧客は引き続き、三越伊勢丹とつながりの深い識別顧客がけん引、特に「MI W」メンバー(エムアイダブルメンバーとは、エムアイカードと三越伊勢丹アプリの両方を連携させた会員)や三越伊勢丹・カスタマープログラムの上位顧客の売り上げが好調だった。海外顧客においても、海外外商を中心に「三越伊勢丹と繋がった個客」の売り上げが伸長しており、海外顧客向けアプリも含めたCRM(顧客関係管理)戦略の効果・必然性が高まっているとしている。

同じく12月の売上高で0.5%の微増ながら、3カ月続けてプラスとなった大丸東京店。

高島屋の国内百貨店売上高(国内12店舗とEC、店頭売上高)は同4.1%増(11月速報値3.5%増、確定値1.6%増)だった。訪日外国人観光客売上高は同11.1%減(同速報値3.1%減、確定値3.1%減)、訪日外国人観光客売上高を除いた店頭売上高は同6.0%増(同速報値4.4%増、確定値2.3%増)となった。

日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同2.6%増(同速報値3.0%増、確定値1.4%増、11月の高島屋=国内12店舗とEC店ベース、法人事業、クロスメディア事業=の商品別売り上げは、子ども服・洋品、その他衣料品、家具、家電、その他家庭用品、生鮮食品、その他食料品、その他がマイナス、ほかはプラス)と店頭ベースでは5カ月続けてのプラスとなった。

国内顧客は、気温の低下にともない冬物衣料・雑貨に動きがみられたことや、年末にかけ食料品が堅調に推移したことで前年実績を上回った。訪日外国人観光客については、中国による「訪日自粛要請」の影響などもあり、前年実績を下回った。商品別売上高(高島屋分類)は、特選衣料雑貨、宝飾品、子供情報ホビー、リビング、食料品、食堂が前年実績を上回った。

J.フロントリテーリングの百貨店事業(15店舗+法人・本社等)合計は同1.9%減(同速報値4.2%増、確定値3.7%増)だった。

大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同0.5%増(同速報値4.0%増、確定値3.8%増、11月の全店の商品別売り上げは子ども服・洋品、その他の衣料品、その他雑貨、家具、家電、その他の家庭用品、生鮮、その他食料品がマイナス、ほかはプラス、訪日外国人観光客売上高は同13.3%増、訪日外国人観光客売上高を除いた国内売上高は同2.7%増)と3カ月続けてプラスとなった。

12月は外商売上が好調を持続したものの、休日数が対前年1日減だったことに加え、訪日外国人観光客売上高が前年を大きく下回ったことなどから、百貨店事業合計で同1.9%減となった。大丸松坂屋百貨店合計の訪日外国人観光客売上高(速報値)は、客単価が対前年2.7%増と前年実績を上回ったものの、客数が同18.8%減と前年実績を大きく下回ったことなどから、同16.6%減となった。

訪日外国人観光売上高を除いた国内売上高は同1.7%増だった。訪日外国人観光客売上高は2019年12月比69.8%増、2018年12月比79.7%増だった。

松屋は銀座店と浅草店を合わせた合計で同10.8%減(11月速報値2.2%減、確定値2.2%減)だった。松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同10.1%減(同速報値1.2%減、確定値1.2%減、松屋銀座店の11月の商品別では身の回り品、雑貨、食料品、サービス、その他がマイナス、ほかはプラス)と3カ月続けてマイナスとなった。

12月の銀座店の訪日外国人観光売上高については、中国政府による日本への渡航自粛要請も一要因となり、その売り上げが過去最高を記録した前年と比較すると減少した。一方で、訪日外国人観光売上高を除く国内のお客の売上高については、婦人衣料品が好調に推移(前年比約8%増)し、全体では同約2%の伸びを示した。今後も、引き続き、幅広い国々からのお客への対応に注力しながら、基盤となる国内客への来店促進策を含めた各種施策による売り上げ拡大が重要としている。

日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内70社176店舗の11月の売上高(店舗調整後)は前年同月比0.9%増の5214億0867万円と、4カ月続けてのプラスとなった。

11月は休日の2日増に加え、国内売り上げが好調に推移し、気温の低下に伴い、コートなどの冬物重衣料を中心に防寒商材が伸長し、売り上げ構成比の高い衣料品が全体を牽引した。また、時計、宝飾など高額品も各社企画の外商顧客向け催事などで好調に推移した。

訪日外国人観光客(インバウンド)売上高が同2.5減の502億円と2カ月ぶりにマイナス(シェア9.6%)、購買客数も同2.2%減の50.8万人と4カ月ぶりの減で、共にマイナスとなった。ただ、化粧品、食料品などの消耗品は4カ月連続ふた桁増、国別では売り上げ、客数共に中国、台湾がプラスを維持し、欧米諸国も伸長した。しかし、香港、韓国はふた桁減だった。

訪日外国人観光客売上高を除いた国内市場は同1.3%増(シェア90.4%)と4カ月連続でプラスだった。主要10都市は同1.7%増(札幌、仙台、横浜を除く7地区がプラス)。地方(主要10都市以外の7地区)は同0.1%減も、3地区(近畿、中国、四国)がプラスだった。

訪日外国人観光客売上高を含めた主要10都市のうち、6地区で対前年プラスで、国内売り上げ好調で、衣料品、雑貨が伸長した。とくに大阪、神戸は訪日外国人観光客売上高も好調で、美術・宝飾・貴金属はふた桁増だった。

訪日外国人観光客売上高を含めた、10都市以外の7地区は前年実績には僅かに届かなかったが、3地区でプラス。都市と地方の差は前月より4.0ポイント改善した。大型クルーズ船の寄港地の店舗では訪日外国人観光客需要も拡大した。

商品別では主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)のうち、衣料品、雑貨、食料品の3品目で前年実績をクリアした。主力の衣料品は、気温低下に伴い、コート、ブルゾンなど冬物アウター類が紳士、婦人共に好調で、身のまわり品は好不調に地域差があり、改装や催事効果が見られる店舗ではラグジュアリーブランドを中心に売り上げを伸ばした。

雑貨は化粧品と美術・宝飾・貴金属が堅調に推移した。食料品は引き続き生鮮食品が低調だが、菓子は手土産や、歳暮、クリスマスなどギフト需要増から4カ月連続でプラスだった。おせちやクリスマスケーキの予約も堅調だった。

全国の百貨店の11月の営業日数は前年と同じく29.9日、98店舗の回答によると、入店客は40店が増え、30店が減ったとしている。

東京地区(12社22店)の11月の売上高は前年同月比0.1%減の1558億6197万円と、3カ月ぶりのマイナスとなった。

国内87店舗の訪日外国人観光客の11月の売上高は同2.5%減約502億2000万円と2カ月ぶりのマイナスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが9.6%だった。

このうち、一般物品売上高は同5.2%減の約416億6000万円と2カ月ぶりにマイナス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が同13.4%増の約85億6000万円と3カ月続けてプラス、購買客数が同2.2%減の約50万8000人と4カ月ぶりにマイナス、1人あたりの購買単価が同0.3%減の約9万8000円で、2月から10カ月続けて前年を下回った。

人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、婦人服飾雑貨、食料品、紳士服・雑貨が上位に入った。

免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、台湾、韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシアとなっている。