【銀座新聞ニュース=2025年5月30日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は6月4日から10日まで3階ギャラリーで「没後40年 マルク・シャガール版画展」を開く。
今回は20世紀を代表する画家の1人、マルク・シャガール(Marc Chagall、1887-1985)に焦点を当てる。幻想的な世界を色彩豊かに描き、愛と幻想の画家とも呼ばれ、没後40年が経った現在でも多くの人を魅了している。マルク・シャガールはロシア(現ベラルーシ)出身のユダヤ系フランス人画家で、妻のベラ・ローゼンフェルト(Bella Rosenfeld、1895-1944)を深く愛し、「愛の画家」と呼ばれた。
また、20世紀を代表するスペインの画家、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso、1881-1973)、フランスの画家で「色彩の魔術師」と呼ばれ、フォーヴィスム(Fauvisme、野獣派)のリーダ-的存在だったアンリ・マティス(Henri Matisse、1869-1954)、スペインの画家、ジョアン・ミロ(Joan Miro i Ferra、1893-1983)、スペインの画家、サルバドール・ダリ(Salvador Dali、1904-1989)らの版画作品も併せて展示する。
ウイキペディアによると、マルク・シャガールは1887年7月7日に帝政ロシア領ヴィテブスク(ヴィチェプスク、現ベラルーシ・ヴィーツェプスク)にて9人兄弟の長男として生まれた。1910年にパリに赴き、5年間滞在し、故郷へ戻る。この最初のパリ時代の作品にはキュビスムの影響が見られる。1915年に母が病死し、同年にベラ・ローゼンフェルトと結婚した。1917年の10月革命後のロシアでしばらく生活するが、1922年に故郷に見切りをつけ、ドイツ・ベルリンを経由して1923年にはふたたびパリへ戻った。
1941年に第2次世界大戦が勃発しナチスの迫害を避けてアメリカへ亡命したが、妻のベラ・ローゼンフェルトは1944年にアメリカで病死した。1947年にパリへ戻り、1950年から南フランスに永住することを決意し、フランス国籍を取得した。1951年、彫刻制作を始め、1952年にユダヤ人女性ヴァランティーヌ・ブロツキー(Valentina Brodsky、1905-1993)と再婚した。
1960年にエラスムス賞を受賞し、同年、当時のフランス共和国文化大臣のアンドレ・マルロー(Andre Malraux、1901-1976)がオペラ座の天井画をシャガールに依頼し、1964年に完成している。1966年に17点の連作「聖書のメッセージ」をフランス国家に寄贈し、マルローはこの連作を含むシャガールの作品を展示するため国立美術館の建設を推進し、ニース市が土地を提供する形で、1973年にニース市に「マルク・シャガール聖書のメッセージ国立美術館」(現国立マルク・シャガール美術館)が開館し、1985年3月28日亡くなり、1966年から20年近く暮らした、ニースに近いサン=ポール=ド=ヴァンスの墓地に眠る。
開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)まで。