中央の百貨店2月、日本橋三越、高島屋、松屋+、大丸が減

(終わりの方に参考として1月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2026年3月3日】中央区とその周辺の主要百貨店5店舗の2月の売上高(速報値、店頭ベース)は、日本橋三越と日本橋高島屋、松屋銀座店の3店がプラス、大丸東京店がマイナス、銀座三越は横ばいだった。

中央の百貨店5店の中で、2月の売上高(店頭ベース)で前年同月比7%増ともっとも高い伸びを示した日本橋高島屋。

2月は訪日外国人観光客売上高(インバウンド、免税売上高)が中国政府による「訪日自粛要請」の影響があり、各社とも訪日外国人観光客の売上高が軒並み減少したものの「台湾、韓国、タイをはじめ、他の国々からのお客については、円安の影響」(松屋)もあり、売り上げを堅調に伸ばし、下支えとなったとしている。また、中旬以降、「春物衣料・雑貨に動きがみられた」(高島屋)こともあり、国内顧客の売り上げは堅調に推移している。

三越伊勢丹ホールディングスの2月のグループ全体(グループ10店舗を含めた15店舗)の売上高は前年同月比6.3%増(1月速報値2.1%増、確定値1.9%増)だった。

日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は同4.4%増(1月速報値13.2%増、確定値12.5%増、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表、1月の商品別では、全品目がプラス)と、店頭ベースでは、8カ月続けてプラスだった。

一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同0.0%(同速報値0.8%減、確定値0.8%減、但し空港型免税店の売り上げを除く、1月の商品別では紳士服・洋品、婦人服・洋品、子ども服・洋品、身の回り品、化粧品、その他雑貨、家庭用品計、食堂・喫茶、サービス、その他がマイナスで、ほかはプラス)と、11月から1月まで3カ月続けてマイナスだったが、4カ月ぶりに前年並みとなった。

三越伊勢丹ホールディングスはお得意さまご招待会(丹青会、2026年2月6日から8日、2025年1月31日から2月2日)、中国の春節休暇期間(2026年2月15日から23日、2025年1月28日から2月4日)が月ズレする中、国内百貨店計(グループ10店舗を含めた15店舗)で前年を上回っている。

「国内識別顧客」の売上高は前年比でふた桁伸長を継続し、伊勢丹新宿本店で開催した丹青会では、初日の売上高が50億円を超え、同社史上最高の単日売り上げを更新した。「人とデジタルの力による利用拡大・生涯顧客化の取り組みが、マクロ経済環境による追い風を最大化させている」としている。

また、「海外顧客売上高」は、海外顧客向けアプリや海外外商といった独自のCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント、顧客関係管理戦略)の効果もあり、中国本土・香港の渡航自粛の影響を、その他の地域の顧客の大きな伸長がカバーしているという。

高島屋の2月の国内百貨店売上高(国内12店舗とEC、法人事業、クロスメディア事業を含む)は同2.1%増(1月速報値7.3%増、確定値6.1%増)だった。訪日外国人観光客売上高は同13.0%減、訪日外国人観光客売上高を除いた店頭売上高は同3.2%増となった。

日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同7.0%増(同速報値15.8%増、確定値15.9%増、1月の高島屋=国内12店舗とEC店ベース、法人事業、クロスメディア事業=の商品別売り上げは、子ども服・洋品、その他衣料品、家電、その他家庭用品、生鮮食品、その他食料品がマイナス、ほかはプラス)と店頭ベースでは7カ月続けてプラスとなった。

2月の売上高で、唯一マイナスを記録した大丸東京店。東京駅に直結する立地にありながら苦戦を強いられている。

国内顧客は、バレンタイン催事「アムール・デュ・ショコラ」が堅調に推移したことや、中旬以降、春物衣料・雑貨に動きがみられたことで前年実績を上回った。商品別売上高(高島屋分類)は、特選衣料雑貨、宝飾品、呉服、子ども情報ホビー、美術、食堂が前年実績を上回った。訪日外国人観光客については、中国による「訪日自粛要請」の影響などもあり、前年実績を下回った。

J.フロントリテーリングの百貨店事業(15店舗+法人・本社等)合計は同0.0%増(同速報値0.7%減、確定値1.4%減)だった。

大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同0.3%減(同速報値5.0%増、確定値4.8%増、1月の全店の商品別売り上げは紳士服・洋品、子ども服・洋品、その他の衣料品、家電、その他の家庭用品、食堂・喫茶、その他がマイナス、ほかはプラス、訪日外国人観光客売上高は同16.8%減、訪日外国人観光客売上高を除いた国内売上高は同1.7%増)と5カ月ぶりにマイナスとなった。

2月は外商売り上げが好調を持続したほか、気温の上昇に伴い春物衣料品が動くなど国内売り上げが好調だったものの、訪日外国人観光客売上高が前年実績を大きく下回ったことや、梅田店が大型改装により売場面積を縮小していることなどから、大丸松坂屋百貨店合計(13店舗+法人・本社等で博多大丸と高知大丸を除く)では同0.3%増だった。

大丸松坂屋百貨店合計の訪日外国人観光客売上高は同16.2%減となった。客単価が同15.5%増と大幅増となったものの、客数が同27.4%減と大きく下回った。

松屋は銀座店と浅草店を合わせた合計で同2.7%増(1月速報値15.8%減、確定値15.8%減)だった。

松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同3.1%増(同速報値16.3%減、確定値16.3%減、松屋銀座店の1月の商品別では婦人服・洋品、子ども服・洋品、呉服寝具ほか、身の回り品、雑貨、食料品、食堂・喫茶、サービス、その他がマイナス、ほかはプラス)と5カ月ぶりにプラスとなった。

訪日外国人観光客売上高は、主として日本への渡航自粛要請が要因となり、中国からのお客が減少し、2月中旬の春節の売上高も前年と比べ約41%減(客数も25%程度減)となるなど、全体では約20%減となった。ただ、台湾、韓国、タイをはじめ、他の国々からのお客については、円安の影響も受け、売り上げを堅調に伸ばし、下支えとなっている。

その一方で、訪日外国人観光売上高を除く国内のお客については、ラグジュアリーブランドや宝飾品などが好調に推移したことで、前年比約24%増となった。

日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内70社176店舗の1月の売上高は2.3%増の4915億8935万円で2カ月ぶりのプラスだった。入店客数が同1.6%増(4カ月連続増)共に前年実績を上回り、国内顧客売り上げが好調に推移し、訪日外国人観光客売上高の減少分をカバーした。ラグジュアリーブランドや時計、宝飾品などが売り上げを牽引したほか、各社企画の外商顧客向け催事やイベントも売り上げと集客に寄与した。初商は本年も一部店舗で年始の休業日増による後ろ倒しを実施したが、食料品を中心に盛況だった。

訪日外国人観光客売上高が春節休暇の月ズレや、中国の訪日渡航自粛要請による航空便数減少などから、売上高501億円(同19.1%減、3カ月連続減、シェア10.2%)、購買客数46.8万人(同21.0%減、3カ月連続減)と共にマイナスだった。

国内市場はラグジュアリーブランドや宝飾品などの高額品が好調で前月より4.9ポイントアップし、5.5%増(シェア89.8%)と6カ月連続のプラスだった。10都市は同7.2%増(札幌、広島を除く8地区がプラス)、地方(10都市以外の7地区)も同0.1%増と3カ月ぶりにプラスに転じた。

都市(10都市、訪日外国人観光客売上高含む)は9地区で同プラスだった。高付加価値商材や婦人服・洋品、菓子が好調に推移した。札幌は前年高伸した反動の影響によりマイナスだった。それ以外の地方(10都市以外の7地区)は関東、近畿、四国の3地区でプラスだった。美術・宝飾・貴金属はふた桁増だった。

商品別では主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)のうち、身のまわり品、雑貨、食料品の3品目がプラス。主力の衣料品は、紳士服、子ども服は苦戦するも、婦人服は気温低下に伴いコートなどの重衣料やニット、セータなどアイテムが稼働した。また、時計、宝飾品は一部ブランドの価格改定前の駆込み需要もあり好調に推移した。化粧品も一部ブランドで価格改定前の駆込みが見られた。食料品では生鮮食品が22カ月連続減と苦戦が続くが、菓子は手土産のほか、月中旬からのバレンタイン催事が活況で高伸した。

全国の百貨店の1月の営業日数は前年より0.3日少ない29.4日、102店舗の回答によると、入店客は39店が増え、34店が減ったとしている。東京地区(12社22店)の1月の売上高は前年同月比2.0%増の1456億8554万円と、3カ月ぶりにプラスとなった。

国内86店舗の訪日外国人観光客の1月の売上高は同19.1%減の約501億3000万円と3カ月続けてのマイナスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが10.1%だった。

このうち、一般物品売上高は同20.7%減の約416億円と3カ月続けてのマイナス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が同10.0%減の約85億3000万円と2カ月続けてマイナス、購買客数が同21.0%減の約46万人と3カ月続けてマイナス、1人あたりの購買単価が同2.4%増の約10万7000円で、12カ月ぶりに前年を上回った。

人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、食料品、婦人服飾雑貨、婦人服が上位に入った。

免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、台湾、韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシアとなっている。