【銀座新聞ニュース=2026年1月8日】国内百貨店業界2位の流通グループ、J.フロントリテイリング(中央区八重洲2-1-1)傘下の大丸松坂屋百貨店(江東区木場2-18-11)が運営するアートギャラリー「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3572-8886)は1月8日から14日まで「浮世絵へのオマージュ-時空を超えた美」を開く。
現代を生きるアーティストたちが、浮世絵のテーマやストーリーを現代的な視点で捉え、再解釈した作品を発表する。浮世絵の美しさが時代や国境を超えて理解され、称賛されてきたように、今回、出品するアーティスト19人とその作品が「未来へと受け継がれていくことを願いながら紹介する。
今回、出品するのは、浅葉雅子さん、阿部清子さん、今林明子さん、加藤美紀さん、黒木美都子さん、坂本藍子さん、下重ななみさん、丁子紅子(ちょうじ・べにこ)さん。
辻本健輝(けんき)さん、HIRO(ヒロ)さん、門田(もんだ)奈々さん、山本雄教(ゆうきょう)さん、吉田然奈(さな)さん、吉田侑加さん、フランス出身のLe Mette Adelin(ルメテ・アデリン)さん、和田宙士(ひろと)さんの16人。
また、塩崎顕さん、名古屋剛志さん、Edward Luper(エドワード・ルーパー)さんの3人が賛助出品する。
ウイキペディアなどによると、「浮世絵」は江戸時代に成立した絵画のジャンルで、「錦絵」ともいう。演劇、古典文学、和歌、風俗、地域の伝説と奇談、肖像、静物、風景、文明開化、皇室、宗教など多彩な題材があり、「浮世」という言葉には「現代風」という意味もあり、当代の風俗を描く風俗画である。
大和絵の流れを汲み、総合的絵画様式としての文化的背景を保つ一方で、人々の日常の生活や風物などを多く描いている。現在では「浮世絵」といえば、多色刷りの木版画いわゆる錦絵を想起される場合が多いが、巻物などの肉筆浮世絵も含まれる。
肉筆浮世絵は、形式上、屏風絵、絵巻、画帖、掛け物、扇絵、絵馬、画稿、版下絵の8種類に大別される。浮世絵師は和装本のさし絵、表紙の仕事も並行して手がけた。引き札も浮世絵の一種である。さらにこて絵、泥絵、ガラス絵、凧絵、ねぶた絵なども浮世絵の一種といえる。版画、絵画と肉筆画があり、絵画と肉筆画は1点もので、高価だったが、木版画は同じ絵柄のものを多く刷り上げることができ安価だった。
はっきりした図柄と大胆な構図、影の表現を持たないことなどが表現上の特徴で、遠近法も取り入れられた。遠景の人物を逆に大きく描く葛飾北斎(1760?-1849)の「釣の名人」のように、意図的に遠近をずらされたものもある。
始期は天文末期(天文期は1532年から1555年)から明暦の大火(1657年)の頃で、木版の発生前であり、肉筆画が主で、厳密には浮世絵とはいえないが、肉筆によって岩佐又兵衛(またべえ、1578-1650)らが当時の風俗画を描いている。初期は明暦の大火から宝暦(1751年から1764年)の頃で、肉筆画と木版の単色刷り(墨摺絵=すみずりえ)が主である。その後、墨摺絵に赤い顔料で着色した丹絵(たんえ)、紅絵(べにえ)、紅絵の黒い部分に膠(にかわ)を塗って光沢を出した漆絵(うるしえ)が登場した。
中期は明和2(1765)年から文化3(1806)年頃で、鮮やかな多色刷りの東錦絵(吾妻錦絵、江戸絵)が編み出され、浮世絵文化が開花する。下絵師、彫師、摺師の分業体制が整っていく。後期が文化4(1807)年から安政5(1858)年頃で、美人画、役者絵、武者絵のほか、旅行ブームに伴い名所絵(風景画)が発達した。終期は安政6(1859)年から明治45(1912)年頃で、幕末から明治にかけて、横浜絵、開化絵、錦絵新聞、皇室を描いた絵など、新しい時代の世情紹介に浮世絵が大きな役割を果たしたが、やがて浮世絵は、新聞、写真など他のメディアに押されて衰退した。
浅葉雅子さんは1982年に女子美術大学日本画専攻を卒業、2003年にスウェーデン国立デザイン工芸芸術大学芸術専攻のスペシャルスチューデントとしてストックホルムに滞在、1992年に神奈川県展で特別奨励賞(1995年に特選)、臥龍桜日本画大賞展でY賞、1995年に青垣2001年日本画展で佳作賞、2000年にウインザーニュウートン・ミレニアム展で日本代表、2011年に第5回トリエンナーレ豊橋星野真吾賞展で優秀賞などを受賞している。
阿部清子さんは1970年東京都生まれ、順天高等学校を卒業、独学にて墨、岩絵の具、和紙を主に使用して制作しており、1993年に「臥龍桜日本画大賞展」で入選(1996年も入選)、2006年から個展を開いている。、
今林明子さんは1985年福岡県生まれ、2008年に福岡教育大学教育学部生涯スポーツ・芸術課程美術専攻を卒業、2010年に佐賀大学大学院教育学研究科を修了、2016年に文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてポーランド・クラクフに留学し、クラフク美術アカデミーの研究生として学んでいる。
2007年に第61回二紀展で入選(以後、毎年出品し入選、2008年に優賞、2010年に二紀賞、2012年に損保ジャパン美術財団賞、2014年に宮永賞)、2007年に「TURNER ACRIL AWARD(ターナー・アクリル・アワード)2007」で大賞、2009年に第24回ホルベイン・スカラシップ奨学生に選ばれ、2015年に第17回雪梁舎フィレンツェ賞展で佳作などを受賞している。
加藤美紀さんは埼玉県生まれ、1996年に女子美術大学絵画科洋画専攻を卒業、文具メーカー制作室に入社し、1999年にフリーのイラストレーターとなり、2012年に天明屋尚さんのプロデュースにより初個展を開催し、本格的に画家活動を開始している。
黒木美都子さんは1991年東京都生まれ、2014年に多摩美術大学美術学部絵画学科日本画専攻を卒業、2016年に同大学大学院美術研究科絵画専攻日本画領域博士前期過程を修了、在学中の2015年に「FACE(フェイス)展2015損保ジャパン日本興亜美術賞展」で審査員特別賞を受賞している。
坂本藍子さんは1977年東京都生まれ、2001年に多摩美術大学美術学部絵画学科日本画を卒業、2003年に同大学大学院修士課程を修了、2011年から2014年まで多摩美術大学講師。2001年に雪梁舎フィレンツェ賞展で入選(2004年に入選)、日展で入選(2003年に入選)、2002年に松伯美術館花鳥画展で入選(2004年に入選)。
2003年に佐藤美術館第11回奨学生に選ばれ、2004年に福知山市佐藤太清賞公募美術展で入選、2007年に日春展で入選(2009年に入選)、2008年に臥龍桜日本画大賞展で優秀賞、2012年に菅楯彦大賞展で入選、2015年にアートアワードネクスト展で青年会賞、2019年に郷さくら美術館桜花賞展で奨励賞などを受賞している。
下重ななみさんは1995年神奈川県横浜市生まれ、2019年に女子美術大学芸術学部美術学科日本画専攻を卒業、2017年に五美術大学交流展2016でアジア創造美術展賞、2017年に朝日新聞社主催2017年NEXTART展の推薦作品、2018年に第39回三菱商事アート・ゲート・プログラムで入選、2019年に女子美術大学卒業制作で美術館推薦賞、同年に池袋アートギャザリングで栗原画廊賞などを受賞している。
丁子紅子さんは1991年埼玉県生まれ、2013年に女子美術大学絵画学科日本画専攻を卒業、2010年に第36回現代童画展で奨励賞(2011年第37回で入選、2012年第38回で現代童画会賞、会友推挙、2013年第39回で上野の森美術館賞、2014年第40回で第40回記念会友賞、会員推挙、2016年第42回で会員作家賞)、2010年に「日本の自然を描く展」で佳作、2013年に「第5回Next Art(ネクストアート)展」で入選、2014年に「第31回FUKUI(フクイ)サムホール美術展」で入選している。現代童画会会員。
辻本健輝さんは1989年長崎県生まれ、長崎美術学院本科を修了、2007年に長崎県展で野口彌太郎賞、2008年に第16回長崎二紀展で奨励賞(2009年の第17回で大久保實雄賞)、第7回佐藤太清賞公募美術展で特選、2012年に第66回二紀展で奨励賞、2013年に第48回昭和会展で松村謙三賞、九州二紀展で九州二紀賞、2015年にアートオリンピア2015で片岡鶴太郎特別賞、現在、長崎市で「AtelierTakk(アトリエ・タック)」を主宰している
HIROさんは神奈川県生まれ、武蔵野美術短期大学グラフィックデザイン科を卒業、大手電機メーカーに勤務し、2017年にパステル画のインストラクター資格を取得、2018年に日本とフランスの現代美術世界展で入選している。
門田奈々さんは1980年福岡県生まれ、2004年に東京藝術大学美術部デザイン科を卒業、2013年に空想美術大賞展で入選、2014年に「Heart Art in Tokyo」で新人賞、「くまもと描く力」グランプリ部門とふるさと部門でそれぞれ入選、第6回お菓子の香梅アートアワードで奨励賞、2022年に美の起原展で入選・クサカベ賞を受賞している。2021年に熊本日日新聞の五木寛之さん(1932年生まれ)の「新・地図のない旅」で挿画を担当している。
山本雄教さんは1988年京都府生まれ、2010年に成安造形大学日本画クラスを卒業、2011年に成安造形大学研究生を修了、2013年に京都造形芸術大学大学院修士課程を修了している。2012年に「ART AWARD NEXT2012 Vol.2」で審査員賞(2015年に入選)、「公募 日本の絵画2012」で入選、2013年に「京都府美術工芸新鋭展 2012京都美術・工芸ビエンナーレ」公募部門で大賞、「美術新人賞デビュー2013」で準グランプリを受賞した。
2014年に「TERRADA ART AWARD」で優秀賞、2017年に「第7回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展」で審査員推奨、 同年に「ファインアート・ユニバーシアード U-35」で優秀賞、2018年に「第7回東山魁夷記念 日経日本画大賞展」で入選、2020年に「京都 日本画新展2020」で奨励賞、京都市長賞などを受賞している。
吉田然奈さんは1986年東京都練馬区生まれ、2013年から個展を開いており、2010年に「TAGBOAT AWARD(タグボート・アワード)」で審査員賞(山本美知子賞)を受賞している。2018年から2024年まで「Artglorieux GALLERY OF TOKYO(アールグロリュー ギャラリーオブトーキョー)」のグループ展に出品している。
吉田侑加さんは1989年東京都神奈川県生まれ、2013年に東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業、2015年に同大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻日本画領域を修了、在学中の2014年に第25回臥龍桜日本画大賞展で優秀賞、同年に再興第99回院展で初入選(2019年に奨励賞、2022年に奨励賞)、修了作品と修了模写が藝術大学買い上げ、2015年に第70回春の院展で初入選している(2024年に奨励賞)。
2016年に第31回有芽の会で日本更生保護協会理事長賞(2018年も日本更生保護協会理事長賞、2019年に日本更生保護女性連盟会長賞、2022年に法務大臣賞)、2017年に銀座で個展を開き、2018年に同大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻日本画領域を修了、博士号(美術を)取得、2018年に東京藝術大学教育研究助手(2021年まで)、2021年に絵画の筑波賞2021で主催者特別賞、現在、日本美術院院友、宝塚大学東京メディア芸術学部准教授。
Le Mette Adelinさんは1990年フランス生まれ、2013年にフランスのオルレアン大学国際学部英語科を卒業、広島市立大学に交換留学生で入学、2017年に同大学大学博士前期課程芸術学部研究科油絵専攻を修了、その後、同大学大学院博士後期課程を修了、2020年に会社「Adeline Le Mette(アデリン・ルメテ)」を立ち上げ、アートギャラリー「L GALLERY(エル・ギャラリー)」(広島県広島市中区大手町1-1-26、大手町一番ビル)を開く。2018年に「シェル美術賞(現在のIdemitsu Art Award)」に入選している。
ジュエリーアーティストとして、ジュエリーブランド「L」でデザイン・制作を手掛けている。2022年に名和晃平さんがディレクターを務めるSandwichと共にアートラウンジのデザイン及びアートディレクションを行う、岡山にパブリックアートラウンジ「Le Mette Adeline」(岡山県岡山市北区下石井2-10-8、杜の街プラザ)をオープンしている。
和田宙土さんは1992年東京都生まれ、2017年に東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻 を卒業、第3回平成芸術賞を受賞、星野眞悟賞展で入選、2019年に同大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻日本画を修了、2020年に第7回トリエンナーレ豊橋で入選(2021年も入選)、2021年に第28回飛騨高山臥龍桜日本画大賞展で入選、同大学大学院美術研究科博士課程日本画専攻で博士号を取得、第40回上野の森美術館大賞展で入選、「muni Art Award(ムニ・アート・アワード)2022」で審査員賞を受賞している。2019年に鳥取県で初めて個展を開いている。
塩崎顕さんは1972年東京都町田市生まれ、1995年に多摩美術大学日本画科を卒業、蓮華寺本堂天井画制作に参加、1997年に同大学大学院美術研究科を修了、2000年にグループ展に参加、2004年に個展を開いている。1997年に蓮華寺本堂天井画制作に参加(東京都中野区・蓮華寺)、2010年に臨済宗妙心寺派龍源寺頂相画を制作(東京都港区)、2015年に真言宗稲荷山光明院山門天井画を制作(神奈川県川崎市)している。
名古屋剛志さんは1978年埼玉県生まれ、2003年に東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業、同年に第3回佐藤太清賞公募美術展で特選、財団法人「佐藤国際文化育英財団」の第13期奨学生、2005年に同大学大学院描画装飾デザイン専攻を修了、2006年に雪梁舎フィレンツェ賞展でビアンキ賞、2008年に雪梁舎美術館の支援によりイタリアで学び、2014年に第2回桜花賞展で優秀賞などを受賞している。
Edward Luperさんはイギリス・ロンドン生まれ、2000年にロンドン大学東洋アフリカ研究学部の学部生として中国語(現代語と古典語)を学び、北京師範大学で1年間留学、その後、オックスフォード大学で中国史と文学の修士号と博士号を取得している。その後杭州の中国美術学院で中国の木版印刷技術を学び、王子伝統美術学校で今田宏子さんから日本の木版彫刻と印刷を学んだ。2015年にボナムズに入社、ボナムズ・ニュー・ボンド・ストリートの中国美術作品のスペシャリスト。
開場時間は10時30分から20時30分(最終日は18時)まで。入場は無料。
