【銀座新聞ニュース=2025年11月15日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は11月15日から12月5日まで3階児童書売場壁面ギャラリーで、あべ弘士さんによる「ひぐま」原画展を開く。
絵本作家のあべ弘士さんが9月18日に「ひぐま」(ブロンズ新社、税込1760円)を刊行したのを記念して、原画展を開く。出版社によると、「ひぐま」は旭山動物園の飼育係として25年間働いた経験を持つあべ弘士さんが、野生のひぐま親子の濃密な時間を描いたお話という。
北海道に生息するひぐまは、冬眠中の巣穴のなかで出産し、母ぐまは、春までの約4カ月間、穴から一度も出ず、飲まず食わずでおっぱいを与え、あかちゃんを育てる。春を迎え、5キロから10キロに育ったこぐまは、巣穴からいきなり大自然へと出ていく。野生のひぐまはどのように生き、次の世代に命をつないでいくのかを、長年生きものの命と真摯に向き合ってきたあべ弘士さんが畏敬の念を持って描いた作品としている。本書には、ひぐまの体の仕組みや生態をQ&A形式でわかりやすく紹介した、描きおろしのリーフレットが付いている。
物語は赤や黄に色づく秋の山で、ひぐまが木の実やくだものをせっせとたべている。やがて雪がふりはじめ、あたりはしずかなぎんいろの世界に。山がいちめんの雪景色となったころ、どこからかひぐまのあかちゃんの声が聞こえてくる。
ちいさなあかちゃんは、暗いあなのなかでおかあさんのおっぱいをたくさんのんでこぐまとなる。新しい命は、春のおとずれとともに光あふれる世界へととびだしていく。
あべ弘士さんは1948年北海道旭川市生まれ、1972年から25年間、旭山動物園の飼育係として、ゾウ、ライオン、フクロウなどさまざまな動物を担当、1996年に旭山動物園を退職し、創作活動に専念している。2009年に北海道旭川市美術館にて個展を開いている。2011年からNPO法人「かわうそ倶楽部」を設立、旭川市にてギャラリープルプルを運営、2019年には絵本作家30周年記念として広島県のふくやま美術館で「あべ弘士の絵本と美術ー動物たちの魂の鼓動」を開いている。
1995年にイラストを手掛けた「あらしのよるに」(文章は木村裕一さん、講談社)で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞、1998年に絵と文章を手掛けた「ゴリラにっき」(小学館)で小学館児童出版文化賞、2000年に絵を描いた「ハリネズミのプルプル」シリーズ(文章は二宮由紀子さん、文渓堂)で赤い鳥さし絵賞、2016年に絵と文章を手掛けた「宮沢賢治『旭川。』より」(BL出版)で産経児童出版文化賞美術賞、2018年に絵と文章を手掛けた「クマと少年」(ブロンズ新社)で第1回北海道ゆかりの絵本大賞で大賞、2024年に絵と文章を手掛けた「新世界へ」(偕成社)で第8回JBBY賞などを受賞している。、
開場時間は9時から21時(最終日19時)まで。
