【銀座新聞ニュース=2025年5月30日】ヴァニラ画廊(中央区銀座8-10-7、東成ビル、03-5568-1233)は5月31日から6月15日まで児雷也さんによる「世界展 THE ART OF JIRAIYA-ARTWORKS1998-2025」を開く。
マンガ家でイラストレーターの児雷也(じらいや)さんが今回のために描き下ろした作品をはじめ、手描きの生原稿、近年のCG作品、マンガ原稿まで、児雷也さんの1998年からの創作の軌跡を紹介する。また、会場では複製原画やオリジナルグッズも販売する。
ウイキペディアによると、児雷也さんはゲイ雑誌「G-men(ジーメン)」(メディレクト、旧古川書房)にマンガを発表した当初は製図用サインペンでペン入れを行っていたが、2002年6月に同誌上にて掲載された「五郎」からはCGで作成している。PhotoshopやIllustrator・QuarkXPressなどを使用して描かれた男絵は、マンガ的なイラストから写実的なイラストまで細緻に描き込まれ、「G-men」において掲載された同誌の表紙や男絵は写実的としている。
児雷也さんが描くキャラクターのほとんどは、筋骨隆々とした大柄で、体毛が濃く、短髪で眉毛が太く、髭を生やした、いわゆる「熊系」や「ガチムチ」と呼ばれる男性であり、作品には体育会系の学生も登場する。
初期の作品は性行為の描写を伴わないものもあり、基本的には男同士の明るい恋愛を描いたものが多いが、「秘密」や「蔵の中の鬼」などのように、性行為の強制や暴力、近親相姦などを題材とした作品もある。発表されたマンガ作品のほとんどは1話完結の読み切り。
自画像は丸顔に坊主頭で口髭とアゴ髭を生やし、眼鏡をかけている姿で描かれていることが多い。田亀源五郎さんと面識があり、彼を師匠と呼んでいる。
児雷也さんは1967年生まれ、1998年よりゲイ雑誌「G-men(ジーメン)」上にて男絵と呼ばれるイラストを発表し、1999年11月に同誌上に読み切り「竜首神社例大祭奉納神楽」を掲載し、ゲイマンガ家としてデビュー、2001年6月号(63号)から2006年7月号(124号)までの約5年間にわたり、「G-men」の表紙イラストを担当した。
他にも、同誌内にイラスト付きのコラムを多数寄稿している。現在も「G-men」や姉妹誌にてイラストやマンガを発表している。掲載された作品は短編集としてまとめられ、これまでに3本(新装版を含めると7本)が刊行されている。
また、日本のゲイアーティストの作品を集めた企画展に作品を出展したり、ゲイナイトのフライヤーやコンドームのパッケージなどにイラストを提供している。フランスでイラスト集が出版され、海外からも注目を集めている。
開場時間は12時から19時(土・日曜日、祝日、最終日は17時)。入場料は1000円。会期中無休。18歳未満は入場できない。