ヴァニラ画廊でE・シェイドリン展、ネットと現実を駆け巡る

【銀座新聞ニュース=2020年9月28日】ヴァニラ画廊(中央区銀座8-10-7、東成ビル、03-5568-1233)は9月30日から10月13日までエレン・シェイドリンさんによる個展「Transformation」を開く。


ヴァニラ画廊で9月30日から10月13日まで開かれるエレン・シェイドリンさんの個展「トランスフォーメーション(Transformation)」のフライヤー。

ロシア生まれのエレン・シェイドリン(Elena Sheidlin)さんは、「わたしは何にでもなれる」という信念のもと、自らのセルフ・ポートレートにとどまらず、絵画、スケッチ、動画、世界観を作り出す小道具などの造形と、あらゆる技法を駆使しながら世界中に向けてネット上で作品を発信している。

「スプトニク(sputnik)日本」によると、今回の個展は、エレン・シェイドリンさんが「バーチャルからリアルへの脱出、ある種の『帰宅』を意味するものになる」としている。エレン・シェイドリンさんは「その道をまさに東京から始めたい」とし、「終着点はサンクトペテルブルグで、多くのアーティストをひとつに統合し、彼らの声をより大きく響かせることのできる空間を作るつもり」という。

エレン・シェイドリンさんが映し出す日常のさりげないワンシーンや、唯一無二のファッションポートレート、時代の空気を斬る前衛的な作品は、視覚的な楽しさ、美しさだけにとどまらず、強いメッセージをもつエレン・シェイドリンさんの作家性として、見るものの感覚に鮮烈な印象を与えてきた。今回は、絵画作品、写真作品を中心に展示を行い、超現実的でありながらも同時代的なエレン・シェイドリンさんの作品の核に迫るとしている。展示物の中には一部、撮影可能なエリアもある。

自らの作品をシュルバーチャリズム(超現実仮想主義)の一部と提唱し、ネットの世界と現実の社会とを縦横無尽に駆け巡る、エレン・シェイドリンさんの世界観を楽しめるとしている。。

また、10月に発売される初の写真集「エレン・イン・シェイドリンランド(Ellen in Sheidlinland)」(青幻舎、税別2500円)も展示会場にて先行で販売する。オンラインでのサイン会も実施する。

エレン・シェイドリンさんは1995年ロシア・サラトフ市生まれ、エレンはほどなくして、地元の都市でローカルなスターとなった。最初は自分のグラフィティ作品をロシアのSNS「VKontakte」にアップロードしていたが、その後、ファッションにのめり込み、古着屋で購入した洋服を自分風に仕立て直すようになり、一風変わった自分の姿をカメラで撮影するようになった。まもなくして、彼女にとって写真は頭の中に生まれる独創的なストーリーを語る手段となった。

サンクトペテルブルクとインターネットの世界に同時に住む。独学で写真、動画、彫刻、絵画を学び、夢や現実、仮想世界のテーマを組み合わせた「シュールバーチャリズム」のスタイルを提唱し、活動を展開する。インスタグラムの450万人のフォロワーに向け、日々、バーチャルギャラリーを公開し、ナイキ、BMW、ネッスル、ジバンシィなどとのタイアップ作品も制作している。

エレン・シェイドリンさんの言葉によると、本当におもしろい作品を作れるようになったのは夫であるジェーニャ・シェイドリン(Jenya Sheidlin)さんのおかげだという。2人は昔から付き合っていたが、正式に結婚したのは最近のことで、今はサンクトペテルブルグで暮らしている。

開場時間は12時から19時(土・日曜日、祝日は17時)まで。入場料は1000円。会期中は無休。入場に際してはマスク着用、検温などがある。時間指定有の完全チケット制で、定員制で1時間単位の時間指定で完全入れ替えとなる。ライブポケット(https://t.livepocket.jp/t/genk_kizimecca)を通じて予約する。当日券はない。オンラインサイン会については、ヴァニラ画廊のHPを参照のこと。