ヴァニラで欧米の連続殺人鬼展、ゲイシー、クロー、プエンテら

【銀座新聞ニュース=2022年6月3日】ヴァニラ画廊(中央区銀座8-10-7、東成ビル、03-5568-1233)は6月4日から7月18日まで「シリアルキラー展2022」を開く。

ヴァニラ画廊で6月4日から7月18日まで開かれる「シリアルキラー展2022」のフライヤー。

2016年からHNさんの所蔵するコレクションの中から選んで展示している、欧米のシリアルキラー(連続殺人犯)の作品展で、2020年10月から12月にかけて開いて以来、およそ2年ぶりになる。今回も、個々のバックグラウンドにより焦点を当てた展示構成で、日本ではほとんど目にすることのできない犯罪者たちの痕跡を展示する。

ヴァニラ画廊では「目を背(そむ)けたくなるような凶行を行った殺人者たちの描く世界は、まるで見るものの心の淵を覗きこむような凄み、寂寥感(じゃくりょうかん)、無常感、そして得体の知れないものと対峙した時のような緊張感に溢れて」いるとしている。

「シリアルキラー2022」では、世界中を恐怖に陥れた最凶のピエロことジョン・ウェイン・ゲイシー(John Wayne Gacy、1942-1994)、大きなファミリーと小さなパパ、「カルトキング」のチャールズ・マンソン(Charles Milles Manson、1934年生まれ、終身刑)さんとファミリー、最悪の殺人バディ、ヘンリー・リー・ルーカス(Henry Lee Lucas、1936-2001)とその共犯者、オーティス・トゥール(Otis Toole、1947-1996、死刑判決が出たが、1996年9月15日に肝硬変にて刑務所内で死亡)。

「月夜の狂人」エドワード・ゲイン(Edward Theodore Gein、1906-1984)、「トラックでやってくる殺人者」、ピーター・サトクリフ(Peter William Sutcliffe、1946年生まれ、終身刑)さん、孤独な無神論者、ウェィン・ロー(Wayne Lo、1974年生まれ、終身刑)さん、「自分は『サムの息子である。』」、デビッド・バーコウィッツ(David Richard Berkowitz、1953年生まれ、終身刑)さん。

「パリの吸血鬼」、ニコラス・クロー(Nicolas Claux、1972年生まれ、2002年に釈放)さん、1人の少女を描き続けた、ハドン・クラーク(Hadden Clark、1952年生まれ、懲役70年)さん、残酷な悪魔、テッド・バンディ(Theodore Robert Bundy、1946-1989、死刑)、妄想のお告げ、ハーバート・マリン(Herbert Mullin、1947年生まれ、終身刑)さん、「奇妙な三角関係」、ダニー・ローリング(Danny Rolling、1954-2006)、連続殺人犯の警官、ジェラルド・シェイファー(Gerald Schaefer、1946-1995、1995年12月3日に囚人仲間に監房内で刺し殺される)。

「虐待と戦争が生んだ怪物」、アーサー・ショークロス(Arthur Shawcross、1945-2008)、「ハッピースマイルキラー」、キース・ジャスパーソン(Keith Hunter Jesperson、1955年生まれ、終身刑)さん、「女殺人鬼」のドロシア・プエンテ(Dorothea Puente、1929-2011)、「H・H・ホームズ(H. H. Holmes)」の名前で知られる「殺人ホテル」、ハーマン・ウェブスター・マジェット(Herman Webster Mudgett、1861-1896、死刑)。

ギャングスターのヘンリー・ヒル(Henry Hill、1943-2012)、1989年から1991年にかけて7人の男性を殺害したアイリーン・ウォーノス(Aileen Wuornos、1956-2002、死刑)、ローズマリー・ウエスト(Rosemary West、1953年生まれ、終身刑)さん、「サンセット・ストリップ・スレイヤー (サンセット通りの殺人鬼) 」と呼ばれたキャロル・バンディ(Carol M. Bundy、1942-2003)&ダグラス・クラーク(Douglas Daniel Clark、1948年生まれ)さん。

マーサ・ベック(Martha Beck、1920-1951)、1950年代から1960年代にかけてロンドンのイーストエンド随一の犯罪者といわれたクレイ兄弟(ロナルド・”ロニー”・クレイ=Ronald “Ronnie” Kray、1933-1995、レジナルド・”レジー”・クレイ=Reginald “Reggie” Kray、1933-2000)、銃撃によって射殺された、ボニー(Bonnie Parker、1910-1934)&クライド(Clyde Barrow、1909-1934)、「ミルウォーキーの食人鬼」といわれた、ジェフリー・ダーマー(Jeffrey Lionel Dahmer、1960-1994)。

幼い少女を好んだ強姦絞殺魔、アンソニー・ショア(Anthony Allen Shore、1962-2018)、人民寺院の創立者で、最後にガイアナのジャングルで集団自殺したジム・ジョーンズ(James Warren“Jim”Jones、1931-1978)、18歳で死刑判決を受けたクリスタ・パイク(Christa Pike、1976年生まれ、死刑囚だが、未決行)さん、アメリカの連続殺人犯、誘拐犯、レイプ犯というケネス・ビアンキ(Kenneth Bianchi、1951年生まれ、終身刑)さん、英国の1963年7月から1965年10月までに起こった連続殺人事件「ムーアズ殺人事件」の犯人のひとり、イアン・ブレイディ(Ian Brady、1938-2017)。

アメリカの70人殺しの連続殺人魔、トミー・リン・セルズ(Tommy Lynn Sells、1964-2014)、英国で1978年から1983年の間に若い男を15人以上殺害し、「英国版ジェフリー・ダーマー」といわれた、デニス・アンドリュー・ニルセン(Dennis Andrew Nilsen、1945-2018、終身刑)、1984年から1987年までにミズーリ州カンザスシティで6人の男を殺害したロバート・ベルデラ(Robert Berdella、1949-1992、無期懲役)、アメリカの「インターネット初の連続殺人犯」といわれる8人を殺害した、ジョン・エドワード・ロビンソン(John Edward Robinson、1943年生まれ、死刑囚だが、未決行)。

作品解説はコレクションを所有するHNさん。HNさんについては、日本にいる「中島さん」というだけで、詳細は未公表。

ウイキペディアなどによると、シリアル・キラー(Serial killer)とは殺害行為を主目的に行う犯罪者、あるいは単独の連続殺人犯(連続殺人事件の犯人)に対して使われる言葉で、和名としては「殺人鬼」と称される。「シリアル・キラー」という単語は、アメリカの連続殺人犯テッド・バンディを表現するために考え出されたもので、元FBI捜査官のロバート・K・レスラー(Robert Kenneth Ressler、1937-2013)が1984年9月に提唱した。

特徴や傾向としては、1)ほとんどが男性、2)両親の関係が悪化しており、身内に犯罪者やアルコール、麻薬などの中毒者がいる、3)幼児期に児童虐待や育児放棄など悲惨な体験をしていることが多い。特に何らかの傷害により、脳に傷害を負ったり、性的暴力を受けた者が顕著、4)差別などの社会的排除を長期間かつ過酷なまでに受け続けていた人。

5)成人までの成長過程で周囲から孤立し、友人が少ない。また、夜尿症をなかなか克服できない。動物虐待を好み、窃盗、放火などの犯罪に手を付け、ナイフや銃器に興味を抱くだけでなく、実際に所持する、6)人との交際で、正常な性交ができなかったり、通常の性交では満足できず、次第に性的倒錯が重度になり、被害者への(主に性的な)支配欲が強くなる。特に快楽殺人犯は早期に発覚、逮捕されなかった場合、その性向から連続殺人になりやすい。

7)知能指数は通常より劣り、簡便な仕事を選ぶ者が多い。一方で、少数派ではあるが知能指数が高く、社会的には成功している場合もあり、彼らは容姿や身なりがよく、名士として周囲から慕われるため、被害者も油断しやすい、8)犯罪に対する罪悪感が欠如している(反社会性パーソナリティ障害)ため、殺人以外にも罪を犯していることが多い。暴行や傷害、窃盗、強姦、死体遺棄・損壊が顕著とされる。

9)殺人の手口や被害者の特徴が共通しているため、別々に起きた殺人がほぼ同様の手口で行われている場合や、同じ傾向の人物が狙われている場合には、捜査上で連続殺人事件と判断する重要な根拠になる、などがある。

金銭目的で犯行に及んだ連続殺人犯は「シリアル・キラー」から除外されることもあるが、被害金額が少なかったり、拷問殺人が発覚した場合などは殺害に主眼が置かれているため、シリアル・キラーに含まれる。

開場時間は12時から19時30分(最終日は17時20分)で、入場料はパンフレット付で2000円。会期中は無休。18歳未満は入場できない。会期中は無休。入場に際してはマスク着用、検温などがある。時間指定有の完全チケット制で、定員制で1時間単位の時間指定で完全入れ替えとなる。ライブポケット(https://t.livepocket.jp/t/genk_kizimecca)を通じて予約する。当日券はない。