蔦屋書店でましもゆき展、白黒で花、蛾、文様などを表現

【銀座新聞ニュース=2024年2月17日】書店やレンタル店、フランチャイズ事業などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(渋谷区南平台町16-17、渋谷ガーデンタワー)グループの銀座 蔦屋書店(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3575-7755)は2月17日から3月8日までアートウォールでましもゆきさんによる個展「花轍」を開く。

銀座 蔦屋書店で2月17日から3月8日まで開かれるましもゆきさんの個展「花轍」に出品される「分水嶺」(インク、紙、パネル、2023年、photo:KEI OKANO)。

画家のましも(真下)ゆきさんは、白と黒のみの色彩でありながら、緻密な描き込みとインクの濃淡で、花、蛾、文様のうごめく世界を表現している。蔦屋書店によると、大学の卒業制作以降、自らの表現の限界を取り払うために、色彩を廃し、黒一色のみで絵画を追求し続けているという。

しかも、通常はマンガの技法で使われる「丸ペン」を使って描いた作品は、花や蛾、文様の細部までが丁寧に表現され、美しさだけでなく、「今にも動き出しそうな妖しげな気配」があるとしている。今回は新作26点を展示販売する。

ましもゆきさんは「花轍(かてつ)」という言葉は造語で、「自身の軌跡を祝福するための言葉」という。「みなぎる雨間の鱗片(りんぺん)や文様の雲、額縁モチーフの小品を描いているとき、私は雪山に横たわる一頭の豹を思っていました。そこから戻ることもせず臥している姿は晴れやかで、美しく、強靭で、憧れです。私が描く像はいつも思考や感情を追い越して具現化していきます。細い線で埋め尽くすように描き込んだ黒い画面は祝いの表層」と考えている。

銀座 蔦屋書店で個展を開くましもゆきさん。

ましもゆきさんは1984年群馬県生まれ、2007年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻領域を卒業、2008年から東京オペラシティアートギャラリーなどで個展を開き、2022年に企業メセナ群馬で芸術文化奨励賞を受賞している。

開場時間は10時30分から20時(最終日は18時)。作品は会場で17日10時30分から販売する。また、19日12時からオンラインマーケットストア「OIL by 美術手帖」(https://oil.bijutsutecho.com/gallery/730)でも販売する。