丸善日本橋で妃香利と與倉豪「家族」展、記憶と風景の物語

【銀座新聞ニュース=2025年6月16日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は6月18日から24日まで3階ギャラリー特設会場で「第4集家族の肖像 思い出を宝箱にしまって 妃香利 與倉豪 2人展」を開く。

丸善・日本橋店で6月18日から24日まで開かれる「第4集 家族の肖像ー妃香利 與倉豪2人展」のフライヤー。

「公園に憩う家族を暖かい目線で観察し、その家族の前後の時間をも作品」に描く洋画家の妃香利(大原妃香利=おおはら・ひかり)さんと細密ペン画家の與倉豪(よくら・ごう)さんが「家族」をテーマにした4回目の2人展となる。

丸善では「静かな午後の風にまぎれて、ふと、胸の奥にしまった情景が顔を出す。声にならなかった想い、忘れたと思っていた時間、この展示会は心の奥に眠る“宝物”にそっと触れるような記憶と風景の織りなす静かな物語」としている。

妃香利さんは「作品を手に取ってくださった方が、日々の暮らしの中で心を整えるひとときや、本来の自分に還るきっかけとなり、まるで『おかえり』と迎えてくれる場所のように・・・『ただいま』と言いたくなるような・・・そんな作品であれたらうれしく思います」と考えて制作している。

與倉豪さんは「時代の象徴ともいえる動植物のまなざしや美しいたたずまい。その一瞬の姿を捉え、変わりゆく時の中でなお息づく普遍的なものを、細密ペン画という根気のいる技法で丁寧に線に宿していきます」。

「細密ペン画は40年以上にわたる独自の技法で長年続けてきました。近年では、5センチ四方の気軽に楽しんでいただける小さな作品も制作しています。これらの作品を通じて、彼らの表情から時代の変化を感じ取っていただければ」としている。

妃香利さんは1983年東京都新宿区生まれ、2005年に東京工芸大学芸術学部MA表現学科マルチメディア専攻を卒業、IT企業に7年間勤務し、並行して西洋絵画の技法、アートマネジメントを学び、2013年に会社を退職し、画業に専念している。

2011年に個展を開き、2013年にドイツのジャパン・フェスティバル・ベルリンに出品し、2017年に丸善・日本橋店の「猫展」に参加、松屋銀座店で個展を開いている。

與倉豪さんは1965年神奈川県横浜市生まれ、1981年に高校1年の頃より独学で細密ペン画を始め、1990年に神奈川県相模原市に巨大壁画を制作(130メートル×4.5メートル)、1991年に川崎マリエンに壁画を制作、1992年にJR浜松駅南地下駐車場に壁画を制作している。1991年から松屋銀座店で個展、1995年にフランス・パリで個展、2020年に松屋銀座店で画業30周年記念展、2023年に阪神百貨店梅田本店で個展、2024年に松屋銀座店で個展を開いている。

期間中、18日から21日と23日の10時から18時、22日と24日の10時から15時まで妃香利さんが在廊する。18日から21日と23日の10時から19時、22日は15時から19時、24日10時から15時まで與倉豪さんが在廊する。

また、在廊時に妃香利さんと與倉豪さんが真っ白な団扇に絵を描くライブパフォーマンスを行う。会場で作品を購入すると、作家直筆の似顔絵団扇をプレゼントする。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)まで。