丸善丸の内でこみねゆら「もりの小さなしたてや」原画展

【銀座新聞ニュース=2018年2月15日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は2月12日から3月15日まで3階児童書売り場壁面ギャラリーでこみねゆらさんによる「もりのちいさなしたてやさん」原画展を開いている。

丸善・丸の内本店で3月15日まで開かれているこみねゆらさんの「もりのちいさなしたてやさん」原画展の出品されている絵本の表紙。

絵本作家、イラストレーター、人形作家のこみねゆらさんが2017年12月に「らいおんブックス=books)の第5弾となる「もりのちいさなしたてやさん」(風涛社、税別1300円)を刊行したのを記念して、原画展を開いている。

「らいおんブックス(books)」は2005年に児童書編集者、書店員、出版社営業の4人のメンバーで、児童書フリーペーパー「らいおん」を発行したのがはじまりで、それぞれの立場から児童書(絵本)のあり方について意見をかわし、「私たちの思う、面白くて楽しい絵本を、自分たちの手で作ってみたい」と思うようになったという。

その結果、風涛社の支援を受けて2016年に立ち上げたのが「らいおんブックス」という絵本レーベルで、風涛社編集部内に編集部を置いて、2016年11月に刊行した松田奈那子(まつだ・ななこ)さんの「こびん」が第1作目だ。

第2弾が2017年1月23日に刊行した加藤休ミ(かとう・やすみ)さんの「ぼーると ぼくと くも」、第3弾が5月に刊行したかとうまふみさんの「かたつむりくん-ゆっくりだって、いいのよーん」、第4弾が9月9日に刊行したたんじあきこさんの「ゆかいなちびっこモンスター はがいたい!のまき」、第5弾が今回の「もりのちいさなしたてやさん」になる。

「もりのちいさなしたてやさん」は小さな三姉妹が仕立て屋で、お姫さまの誕生パーティーまであと5日。ちいさなしたてやさんたちは森に暮らし、動物や虫たちの服をつくっていたが、ある日、「人間のおひめさまの服」をたのまれからたいへん!小さな三姉妹と、お姫さまの友情をドレスがつなぐ物語で、ビーズ、刺繍、星々の輝く美しい絵本になっている。

こみねゆらさんは1956年熊本県熊本市生まれ、東京芸術大学絵画科を卒業、同大学大学院を修了、1985年にフランス政府給費留学生としてフランスに留学し、エコール・デ・ボザールで学び、絵本、人形の仕事をはじめ、1994年に帰国し、フランスにいた1992年に絵本「レ・デュ・スール(Les deux soeurs、ふたりの姉妹)」でデビューした。

2004年に「さくら子のたんじょう日」(文・宮川=みやかわ=ひろさん)で日本絵本賞、2012年に「ともだちできたよ」(文・内田麟太郎=うちだ・りんたろう=さん)で日本絵本賞を受賞した。2015年に「オルゴールのくるくるちゃん」で講談社出版文化賞絵本賞を受賞した。

開場時間は9時から21時(最終日は20時)。

注:「風涛社」の「涛」は正しくは旧漢字です。氏名など名詞は原則として現代漢字(常用漢字)を使用しています。