銀座ニコンで秋山武雄が昭和30年代の東京風景展

【銀座新聞ニュース=2011年9月25日】ニコン(千代田区丸の内3-2-3、富士ビル、03-3214-5311)が運営する銀座ニコンサロン(中央区銀座7-10-1、03-5537-1434)は9月28日から10月11日まで秋山武雄さんによる「昭和三十年代 まぶた、閉じれば東京セピア」を開催する。

写真家の秋山武雄(あきやま・たけお)さんは3月11日の東日本大震災に直面し、被災地の姿を目にした時、1945年時の日本の敗戦で東京下町が丸焼けになった街とだぶって見えたという。当時の力強く働く人々と、街の復旧、復興がかならずやできると、信じて撮影したフィルムの中から見い出した作品白黒110点を展示する。

秋山武雄さんは1953年、16歳で見よう見まねで写真を撮りはじめ、写真を撮り続けることを条件に家業を継ぎ、仕込み前の早朝と月1度の休日を自転車に乗って東京を写し回った。

時が流れ、当時撮影してしまっておいたフィルムがおよそ50年の間に加水分解し、ビネガーシンドローム(フィルム中毒)にかかってしまい、フィルムをスキャンしてパソコンに保存しはじめた矢先に、東日本大震災を体験した。

秋山武雄さんは1937年東京都浅草橋生まれ、1953年から写真を撮りはじめ、1953年に千葉県浦安町(現浦安市)を撮り、1958年にテレビ写真コンテストで1位となり、1963年に写真集団「むぎ」を結成し、代表となり、1979年と1981年に月刊写真誌「アサヒカメラ」(朝日新聞社)の年度賞、1989年に読売写真大賞を受賞、写真展に1988年の「スチール下町人物歳時記」、1999年の「昭和28年から42年わたしの東京物語」、2001年の「浦安、青べかの消えた街の詩」などがある。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は15時)、入場は無料。