丸善日本橋でおかや木芸「出雲黒柿」展、三套杯を復刻

【銀座新聞ニュース=2026年1月18日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は1月21日から27日まで3階ギャラリーで「出雲黒柿と暮らしの木工 おかや木芸作品展」を開く。

丸善・日本橋店で1月21日から27日まで開かれる「出雲黒柿と暮らしの木工 おかや木芸作品展」に出品される「黒柿六角菓子器」。

「株式会社おかや木芸」(島根県出雲市斐川町直江4844-1、0853-72-0538)は1986年に島根県より「ふるさと伝統工芸品」に指定され、当時、松江の木工芸の名工の作品を蒐集し、そこから多くを学んできたという。

今回は100年あまり前の指物師の小林幸八(生没年不詳)の超絶技法の作品「三套杯(さんとうはい)」の復刻を試み、展示する。また、美しい杢(もく、木材に現れる複雑で装飾的な模様)を選び、製作したデスクやテーブルも展示する。

「三套杯」は3つ重ねにすると、あたかも1つの杯に見える手わざの粋が特徴としている。

「おかや木芸」によると、樹齢数百年を越える柿の古木のうち、ごく稀に黒色の紋様があらわれることがあり、この紋様があらわれた柿を「黒柿」と呼ぶ。柿材は硬く、密度が高いため、加工が難しい材料で、黒柿は黒い部分と白い部分で収縮率が異なるため、乾燥の途中で多くが割れてしまう。取り扱いの難しい木材だが、磨くほどに滑らかな木肌になり、美しい艶が出るという。

おかやは5代目経営者の岡英司さんを中心に7人の職人が創作し、国産の生材を乾燥させ、収縮、変形に強い乾燥材にして、木取りし、製品として加工している。1987年に島根県卓越伝統技能者として表彰されており、島根県出雲地方に伝わる伝統的な技法を基礎にした「おかや木芸」として黒柿を使った家具や栗の木を使った「栗乃舎(くりのや)」ブランドの家具などを制作販売している。

おかやは1952年に「岡屋材木店」として創業され、1961年に3代目岡恵吉、4代目岡慶吉郎が職人を指導し、木芸品の制作をはじめ、1970年に原木から素材管理、ろくろ、指物、くり物、漆までの一貫した工程において手仕事を維持すべく、工芸制作に専門化し「おかや木芸」を使用している。

1980年に5代目岡英司さんが創作木芸を標榜し、制作活動をはじめ、1982年に「(有)おかや木芸」を設立、1985年に「クラフトショップ工芸おかや」を開店、ギャラリーを併設し、現代作家の個展、クラフトの企画展などをはじめ、1986年に日本クラフト展に初入選、1987年に島根県卓越伝統技能者として表彰され、島根県ふるさと伝統工芸品に「木芸品」として指定され、1994年に栗の手づくり家具を発表、1995年に山陰暮らしの工芸展奨励賞、斐川町卓越工芸品を表彰された。

2004年に平成天皇(現上皇)に黒柿拭漆硯箱を献上、2007年に旧店舗を再生し、「古民家ギャラリー栗乃舎」として再利用、2008年、2010年、2011年に島根県優秀技能者と表彰される。2011年から「栗乃舎」シリーズを発表、2012年に「出雲黒柿」シリーズを発表している。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)まで。