サニーヘルス、保存に気をつけたいエクストラバージンオイル

【銀座新聞ニュース=2019年2月24日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「本当に体に良いオリーブオイルの選び方を知っていますか?」を発表した。

オリーブオイルはオリーブの実を搾って作られるいわばフレッシュジュースのようなもので、光による酸化には弱い傾向があり、光の当たらない場所で保存する。適当な場所がなければ、アルミホイルで覆うようにする。

健康食ブームやイタリア料理の人気などにより、オリーブオイルの輸入量は1989年と2016年を比較すると、約20倍近く増えているというデータがある。オリーブオイルは平成の間に、日本人の食生活に定着したといえる。

それに伴い、多くの商品が出回るようになり、「エクストラバージンオリーブオイル」や「ピュアオリーブオイル」といった異なる名称や、価格も安価なものから高額なものまでさまざまな商品があり、選ぶ際に判断基準に困ることも出ている。

価格や名称だけでなく、健康効果や風味など質もピンからキリまであり、どんなオリーブオイルを選ぶのが正解なのか、チェックポイントを押さえたい。

オリーブオイルは古来より、スペイン、イタリア、ギリシャなど地中海沿岸の国々で栽培され、多用されてきた。オリーブの実を搾って作られるいわばフレッシュジュースのようなもので、日本においてオリーブオイルが定着したのは、風味がよいこと、メディアの影響によって、健康効果への期待があったためではないだろうか。

まず、オリーブオイルの健康効果としては、オリーブオイルには、血中コレステロールを減らすことで注目されている「オレイン酸」をはじめ、ビタミンE、ベータ-カロチン、ポリフェノールなど抗酸化作用のある成分が複数含まれ、ヘルシーな油としてテレビや雑誌などで紹介されている。

また、ユネスコ無形文化遺産には「地中海料理」(スペイン・イタリア・ギリシア・モロッコの4カ国の共同申請)が登録されており、食習慣や栄養バランスに高い健康効果があると評価されている。この地域の料理は、特産のオリーブオイルなしでは語れないほどで、地中海食では毎日摂るべき食品として位置づけられていることからも、オリーブオイルの健康効果は世界的にも注目されている。

国際オリーブ協会(IOC)により、オリーブオイルは酸度や風味の検査によっていくつかの種類に分類される。日本はIOCに加盟していないため、その規格に沿った表示がない場合もあるが、スーパーなどでよく見かけるのは「エクストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」の2種類だ。

エクストラバージンオリーブオイルは、酸度0.8%以下、香りや成分などの特性が IOC規格と一致するオイルで、生のオリーブの実を搾っただけの「一番搾り」のようなものをさし、オリーブオイルの中でも最高品質の規格をいう。

ピュアオリーブオイルは、酸度1.0%以下、オイルを精製し風味の少ない状態にしたものと、エクストラバージンオリーブオイルとをブレンドしたものがある。「ピュア」が付かず、ただ「オリーブオイル」と表示されているものも同様だ。

ピュアオリーブオイルはくせがなく使いやすい反面、精製の段階でポリフェノールなどの健康成分が減少してしまう。このため、健康効果を期待するのであれば、エクストラバージンオリーブオイルを選ぶのが正解といえる。注意したいのは、エクストラバージンオリーブオイルと表示されていても、IOCの基準に満たない商品も存在している。

そこで、最低限チェックしたいのは、1)極端に安いもの、2)瓶が透明なのに、箱に入っていないもの(光による酸化を防ぐため、瓶の色を暗くするか、箱に入れるかのどちらかにする必要がある)の2点という。

よいエクストラバージンオリーブオイルを作るためには、丁寧な作業が必要で、価格だけで判断することはできないとはいえ、専門店や高価なもののほうが信頼度は高いといえる。

また、エクストラバージンオリーブオイルは、加熱には向かないと思われているが、抗酸化力が強く、加熱調理をしても酸化しづらい。このため、炒め物などにもぜひ活用したい。

注意したいのが保存方法で、いくら抗酸化力が強くても、保存の仕方によっては酸化してしまう。そこで以下に気を付けたい。

まずは1)冷蔵庫に入れず常温で置く。温度が低いと油が固まってしまう。使用時に冷蔵庫から出して液体化、使用後はまた冷蔵庫に入れて固体化ということを繰り返すと劣化してしまう。2)ガス台の周囲、流しの下に保管しない。温度や湿度が高くなる場所は避けるようにした。3)光に当てない。オリーブオイルは光による酸化には弱い傾向があるので、透明の瓶・暗い色の瓶のどちらも、光の当たらない場所で保存し、適当な場所がなければ、アルミホイルで覆う。

エクストラバージンオリーブオイルは、ワインのように風味に個性があり、専門店でいくつかの種類を試すこともできるので、料理によって使い分けてみる楽しさもある。

「オリーブオイルライフ」によると、「エクストラバージンオリーブオイル」の中には品質のよい順に「エクストラバージンオリーブオイル」、「バージンオリーブオイル」、「オリーブオイルランパンテ」と分けられる。「ピュアオリーブオイル」というのは、しぼっただけのオイルを精製し、香りや味のない「油」の状態にしたものと、「エクストラバージンオリーブオイル」もしくは「バージンオリーブオイル」をブレンドしてできあがる。

ブレンドの比率に決まりはないので、ほぼ無味無臭のものもあれば、オリーブオイルらしさを感じるものもある。精製した油は、香りや味わいは取り除かれているが、油としての成分(オレイン酸などの脂肪酸)は変わらないという。ちなみに、「ピュア」という呼び名は日本国内だけのもので、正式には「オリーブオイル」という名前に分類される。

「エクストラバージンオリーブオイル」は、加熱してはいけないとされるが、加熱してもよく、ピュアでは取り除かれた香りや風味が、炒めものや揚げものにアクセントを加えてくれるという。

ただ、加熱しない状態での、香りや辛み、苦みといった味わいは、加熱によって弱まるので、香りも活かしたいということであれば、加熱調理後に、仕上げにも加えると、香りが引き立つとしている。

また、栄養素の面で比べると、「エクストラバージン」では抗酸化作用などのあるポリフェノール類などの微量成分とオレイン酸(油としての脂肪酸)が含まれるが、「ピュア」ではオレイン酸のみになる。