銀座ニコンで藤田庄市「伊勢神宮」展

(過去の記事については店舗名、個人名を検索すると見られます)
【銀座新聞ニュース=2012年12月30日】ニコン(千代田区丸の内3-2-3、富士ビル、03-3214-5311)が運営する銀座ニコンサロン(中央区銀座7-10-1、03-5537-1434)は2013年1月5日から1月15日まで藤田庄市さんによる個展「伊勢神宮 自然のなかの神事」を開催する。

銀座ニコンサロンで2013年1月5日から15日まで開催される藤田庄市さんの個展に展示される作品。

宗教問題を中心に活動している写真家の藤田庄市(ふじた・しょういち)さんが2013年に20年に1度の遷宮(せんぐう)を迎える伊勢神宮の森厳な自然の四季の移り変わりと、稲の成長にあわせ、杜(もり)の中で豊作を祈る祭り(神事)を中心に据えた写真展で、聖域の清れつな霊気の杜と神事の作品カラー43点を展示する。

ウイキペディアによると、伊勢神宮は太陽を神格化した天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ、天照大御神、あまてらすおおみかみ)をまつる皇大神宮(こうたいじんぐう)の「内宮(ないくう)」が第11代天皇にあたる垂仁天皇(すいにんてんのう、紀元前69-紀元後70)26年(紀元前4年)に、衣食住の守り神である豊受大御神(とようけのおおみのかみ)をまつる豊受大神宮(とようけだいじんぐう)「外宮(げくう)」が雄略天皇(ゆうりゃくてんのう、419-479)22年(478年)に創建され、皇室の氏神として、天皇以外の奉幣が禁止されていた。

明治天皇(めいじてんのう、1852-1912)が在位中の天皇としては1000年ぶりに参拝し、大日本帝国政府により全国神社の頂点の神社として位置付けられ、太平洋戦争後は、宗教法人「神社本庁」発足により、全国神社の本宗とされ、内宮前に「神宮司庁」がある。首相の佐藤栄作(さとう・えいさく、1901-1975)が1967年に参拝し、以来、現職内閣総理大臣と農水大臣が主に1月4日の仕事始めに参拝するのが慣例とされている。

伊勢神宮において行われる式年遷宮(定期的に行われる遷宮)は原則として20年ごとに、内外両宮の正宮の正殿を始めとする別宮以下の諸神社の正殿を造替して神座をうつし、宝殿、外幣殿、鳥居、御垣など計65棟の殿舎といった全社殿を造替する他、装束・神宝、宇治橋なども造り替える。飛鳥時代に天武天皇(てんむてんのう、631-686)が定め、持統天皇(じとうてんのう、645-703)4年(690年)に第1回が行われた。その後、戦国時代の120年以上に及ぶ中断や幾度かの延期などはあったものの、1993年の第61回式年遷宮まで、およそ1300年間行われている。2013年は第62回式年遷宮となる。

藤田庄市さんによると、伊勢神宮では2月17日から2月23日までの「祈年祭(きねんさい)」のころは雪を見ることもあり、杜はまだ眠っている。4月上旬に「神田下種祭(しんでんげしゅさい)」が斎行され、苗代に忌種(ゆたね、モミ)がまかれる。

5月に「御田植初(おたうえはじめ)」が行われ、5月14日の「風日祈祭(かざひのみさい)」では御笠(おんかさ)などを神々にたてまつり、風の災いなく豊かな稔りを祈る。9月上旬の「抜穂祭(ぬいぼさい)」では刈り取られた稲穂が御稲御倉(みしねのみくら)に納められる。

10月15日から10月25日の神嘗祭(かんなめさい)は新穀を大御神にたてまつる祭りで、浄闇(じょうあん)のなか、火の明かりに厳かなはらいの神事が浮かび上がる。また、夏の土用に、海に近い御塩(みしお)浜で塩作りがなされるという。

藤田庄市さんは1947年東京都生まれ、1971年に大正大学文学部(宗教学)を卒業、通信社を経て、1980年からフリーの写真家として活動をはじめ、日本各地のさまざまな山岳信仰や民俗芸能などを取材し、オウム真理教など現代のカルト問題、宗教全般についての幅広く取材している。日本写真家協会会員、山岳修験学会評議員。
開場時間は10時30分から18時30分(最終日は15時)。入場は無料。