国際フォーラムでGWにクラシック「旅と音楽」、324公演

【銀座新聞ニュース=2019年4月25日】クラシック専門の演奏家、マネジメント会社の株式会社KAJIMOTO(中央区銀座6-4-1、東海堂銀座ビル、03-3574-0969)、東京国際フォーラム(千代田区丸の内3-5-1、03-5221-9000)、三菱地所(千代田区大手町1-1-1、大手町パークビル、03-3287-5100)で構成される「ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019運営委員会」(03-3574-6833)は5月3日から5日の3日間、東京国際フォーラムで「ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019」を開く。

5月3日から5日の3日間、東京国際フォーラムで開かれる「ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019」で披露する「ディーヴァ・オペラ」。

2005年5月から東京国際フォーラムを中心に、大手町、丸の内、有楽町で開いてきた「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)・オ・ジャポン」は、2018年から「ラ・フォル・ジュルネ・トウキョウ(TOKYO)」と改称し、多くのクラシック演奏会を開く。

「ラ・フォル・ジュルネ」は1995年にフランスの港町ナントで生まれたクラシック音楽祭で、毎年テーマとなる作曲家やジャンルを決め、ナント市のコンベンションセンター「シテ・デ・コングレ」の9つの会場で、同時並行的に約45分間のコンサートが、朝から夜まで開かれ、コンサート数は5日間で300公演になる。

同じく出演する「ブラック・ボトム・ブラス・バンド」と水野蒼生(みずの・あおい)さん。DJの水野蒼生さんのプロデュースによって一夜限りのクラシック・クラブが「フォル・ニュイ(イカレた夜)」に登場する。

2000年にはポルトガル・リスボン、2002年にはスペイン・ビルバオ、2005年5月から東京国際フォーラムで開かれている。2009年に石川県金沢市とブラジル・リオデジャネイロ、2010年に新潟市、滋賀県びわ湖、ポーランド・ワルシャワ、2011年に佐賀県鳥栖市(とすし)、ロシア・エカテリンブルグでも催されている。

2019年が15回目となり、2015年から従来の音楽家を取り上げる方式から、横断的なテーマを設定して、それに関連するクラシック曲を演奏しており、2019年は「カルネッツ・ドゥ・ボワイヤージュ(Carnets de voyage)-ボヤージュ 旅から生まれた音楽(ものがたり)」をテーマとし、3日間で有料、無料含めて約324公演(うち有料が124公演)が上演される。

同じく出演する2015年に結成されたジャズグループ「アップル・シーズ(APPLE SEEDS)」。

今回のテーマについて、アーティスティック・ディレクターのルネ・マルタン(Rene Martin)さんは「いつの時代にも、作曲家たちは新たなインスピレーションを求めて異国の地を目指しました。彼らは、異文化から吸収したさまざまな刺激を、自分たちの創作に取り入れたのです。音楽祭の中では、作曲家たちの旅の軌跡を多彩なプログラムと共にご紹介」するとしている。

今回、取り上げられる主な作曲家と演奏曲目は「18世紀-ロマン派の作曲家たち」としては、モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart、1756-1791)が「ピアノ協奏曲第25番」と「クラリネット協奏曲」、オペラ「後宮からの誘拐」など。ハイドン(Franz Joseph Haydn、1732-1809)が「弦楽四重奏曲第66番」や「ソナタ第50番から第52番」など。リスト(Franz Liszt、1811-1886)の「ピアノ協奏曲第1番&第2番」や「巡礼の年」、さらに「旅人のアルバム」など。

ベルリオーズ(Louis Hector Berlioz、1803-1869)が交響曲「イタリアのハロルド」と序曲「ローマの謝肉祭」。メンデルスゾーン(Jakob Ludwig Felix Mendelssohn Bartholdy、1809-1847)が交響曲第4番「イタリア」、幻想曲「スコットランド・ソナタ」。

「19世紀 ロシアの作曲家たち」では、グリンカ(Mikhail Ivanovich Glinka、1804-1857)がスペイン序曲第1番「ホタ・アラゴネーサによる奇想曲」、チャイコフスキー(Pyotr Ilyich Tchaikovsky、1840-1893)が「イタリア奇想曲」、弦楽六重奏曲 「フィレンツェの思い出」など。リムスキー=コルサコフ(Nikolai Andreyevich Rimsky-Korsakov、1844-1908)が交響組曲「シェエラザード」と「スペイン奇想曲」。ラフマニノフ(Sergei Vasil’evich Rachmaninov、1873-1943)が「ピアノ協奏曲第3番」や「パガニーニの主題による狂詩曲」、さらに「楽興の時」など。

「19世紀 フランスの作曲家たち」では、サン=サーンス(Charles Camille Saint-Saens、1835-1921)が「アルジェリア組曲」とピアノ協奏曲第5番「エジプト風」、さらに「バッカナール」など。ラヴェル(Joseph-Maurice Ravel、1875-1937)が「スペイン狂詩曲」や「ピアノ協奏曲」、さらに「バイオリン・ソナタ」、また「鏡」から「海原の小舟」など。

シャブリエ(Alexis-Emmanuel Chabrier、1841-1894)が狂詩曲「スペイン」、オペラ・コミック「いやいやながらの王様」(抜粋)など。ミヨー(Darius Milhaud、1892-1974)が「ニューヨークのフランス人」や「スカラムーシュ」、さらに「屋根の上の牡牛」。イベール(Jacques Francois Antoine Ibert、1890-1962)が「寄港地」や「遊戯」、さらに「祝典序曲」など。

「19世紀-20世紀 スペインの作曲家たち」では、アルベニス(Isaac Manuel Francisco Albeniz y Pascual、1860-1909)が「旅の思い出」から「海にて」、組曲「イベリア」第3巻から「第9曲ラヴァピエス」。ファリャ(Manuel de Falla y Matheu、1876-1946)が「スペイン舞曲」やバレエ「恋は魔術師」から「火祭りの踊り」。ロドリーゴ(Joaquin Rodrigo Vidre、1901-1999)が「アランフェス協奏曲」や「3つのスペインの歌」から「第9曲アデーラ」。

期間中、東京国際フォーラムの地上広場キオスクステージの無料公演は当日に公表される。

期間中、東京国際フォーラムの地下2階ホールE(ハイネ)でも無料公演が開かれるが、参加するには有料公演のチケット、または半券が必要となる。

会期中の入場者数は約50万人を見込んでいる。

1曲あたりの演奏時間は約45分で、有料公演の料金は1500円から。ほかに、期間中、無料の地上広場の演奏もある。チケットはすでに販売しており、一部は売り切れ。詳細はHPで。無料公演でもチケットの半券が必要な場合もある。