丸善丸の内で橋本不二子展

【銀座新聞ニュース=2019年10月28日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は10月30日から11月5日まで4階ギャラリーで橋本不二子さんによる作品展「Fujico’s Watercolor」を開く。

丸善・丸の内本店で10月30日から11月5日まで開かれる橋本不二子さんの作品展に出品される「モチーフの記憶」。橋本不二子さんは「この花ビン(シュタインツォイク=STEINZEUG=は石のように硬い陶器という意味で、英語では「stoneware」)は戦前、父がドイツから持ち帰ったもので、母はこれは大切にし、戦中戦後の混乱期も裏の林で採った草花を活け、田舎の仮住まいの土間に飾っていたことを忘れません」としている。

水彩素描画家の橋本不二子(はしもと・ふじこ)さんが新作の水彩画作品をはじめ版画、ポストカード、オリジナルカレンダーなどを展示販売する。橋本不二子さんは「私は壊れて行く。前は 草の囁きを聞こうとしていた。今は自分内部の悲鳴を聞いている。眠る前はその声をきき、眠った後は毎夜夢の中で絵を描いている」と最近の心境を明らかにしている。

また、橋本不二子さんは「去年終わった時には『来年はもう無理かな?』と思いましたが 今年も準備が出来ました」とブログで触れている。

橋本不二子さんは1935年神奈川県生まれ、文化学院美術科を卒業、広告代理店を経て、「バウハウス運動」を継承し、スイス・チューリッヒ市立応用美術学校グラフィック科に留学、その後、フリーデザイナーとして三菱造船、外務省、パン・アメリカン航空(当時)などの広告印刷物のデザインを手がけ、1985年に3男の事故死をきっかけに、絵を描きはじめ、水彩素描画家として軽井沢で制作している。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)まで。入場は無料。