フード協、外食2月4.8%増も、新型肺炎の影響拡大へ

【銀座新聞ニュース=2020年3月26日】一般社団法人「日本フードサービス協会」(港区浜松町1-29-6、浜松町セントラルビル、03-5403-1060)は3月25日に2月の「外食産業市場動向調査」(全店ベース)を発表した。

ワタミは「ミライザカ銀座5丁目店」(中央区銀座5-9-11、銀座ファゼンダビル、050-3476-4938)などで3月29日まで「ノルウェー産のサーモン」を税別100円(通常599円)で提供している(1グループ1皿)。また、「炉ばたや 銀政 銀座数寄屋橋総本店」(中央区銀座6-3-3、ギャラリーセンタービル、03-5537-2695)などで4月26日まで陸前高田産「カキ」の生、天ぷら、焼きを税別100円で提供している。

2月は、新型肺炎(新型コロナウイルス)の影響は、業態、立地などによって明暗が分かれ、ファーストフード業態(FF)が好調な持ち帰り需要に支えられ、上振れした。また、ディナーレストラン業態(DR)、居酒屋業態は、訪日外国人観光客売上高(インバウンド、免税売上高)や宴会需要の減少から、月の後半、特に政府から大規模イベントなどの自粛要請が行われた最終週以降は、客足が減少し、売り上げへの打撃が目立った。

ただ、うるう年の本年は2月の日数が多く、天皇誕生日で祝日が増えたなどの特殊要因とあいまって、土曜日が1日多い曜日周りも幸いし、月間では外食全体の売上高は前年同月比4.8%増と4カ月続けて前年を上回った。

新型肺炎の影響については、2月後半から大幅な落ち込みが始まり、月末から極めて深刻な状況になったという。3月に入り、直近の時点では、居酒屋、ディナーレストラン、ファミリーレストランなど売り上げが5割以上落ち込むチェーンもあり、休業・営業時間短縮を余儀なくされている店舗も多いとしている。

中国人観光客(全外国人観光客の3割を占める)の訪日需要がなくなり、外食店舗は売り上げが大きく落ち込んでいる。3月から4月は例年なら歓送迎会シーズンだが、キャンセルが相次ぎ、予約が入らない状況にあるとしている。

全業態で2月の店舗数は同0.7%減、客数が同1.8%増、客単価が同2.9%増だった。

業態別の売上高では、ファーストフードが同9.8%増で2015年12月から50カ月連続プラスだった。うち、「洋風」は期間限定商品やお得なランチメニューが好調で、テイクアウト、宅配、ドライブスルーなども堅調だった。「和風」は牛丼各社で電子決済の40%還元キャンペーンが好調だった。「麺類」も電子決済還元や肉増量メニューなど各種キャンペーンが奏功した。「持ち帰り米飯・回転寿司」は2月下旬以降、弁当の持ち帰りが伸び、「アイスクリーム」も電子決済還元など各種キャンペーンが好調だった。

ファミリーレストラン(FR)が同2.0%増と2カ月続けてプラスだった。「洋風」と「和風」は、月後半を中心に新型肺炎の影響で客数減が顕著だったものの、うるう年や休日増などの特殊要因に助けられた。「中華」は餃子などのテイクアウトが好調、「焼き肉」は店によりマチマチであったが、メディア露出や半額キャンペーンが奏功したところや、休日の多い曜日周りもあり、売り上げは増加した。

パブ・居酒屋業態は同5.5%減と2カ月ぶりにマイナスだった。飲酒業態は、立地や客層により新型コロナの影響に差があり、若年層やプライベート需要の多い店では影響が比較的少なかった一方、観光地立地や法人の宴会需要が多い店は月後半を中心に大きな打撃を受けた。自粛要請が出された2月最終週以降は、多くの企業で売り上げが落ち込んだが、うるうによる日数増などでいくぶん緩和された。

ディナーレストランが同2.6%減と2カ月ぶりに下回った。新型肺炎の影響で観光地立地や法人の宴会需要が中心の店では集客減が目立ち、特に2月最終週に売り上げが落ち込む企業が多く、3月にはさらなる打撃が予想されるとしている。

喫茶は同1.1%減と4カ月ぶりにマイナスだった。価格改定などで単価が上昇しているものの、新型コロナの影響で商業施設立地の店舗を中心に客足が落ちこんだ。

日本フードサービス協会の統計は会員が205事業者数(2020年1月188、2019年12月191、11月186、10月187、9月189、8月188、7月192、6月193、5月192、4月197、3月196、2月199、1月199、2018年12月197、11月202、10月201、9月199、8月190、7月194、6月200、5月204、4月207、3月200、2月195、1月192)。

店舗数が3万9662店(3万5001店、3万5583店、3万5342店、3万5005店、3万5237店、3万5544店、3万5390店、3万5617店、3万5646店、3万5763店、3万5798店、3万6467店、3万6659店、3万6637店、3万6567店、3万6380店、3万6602店、3万6572店、3万6524店、3万6689店、3万7232店、3万6843店、3万6759店、3万6359店、3万6197店)が対象。

内訳はファーストフードが55社(49社、52社、50社、52社、51社、52社、52社、55社、57社、56社、57社、57社、56社、58社、57社、60社、57社、59社、61社、61社、60社、59社、55社、54社)、2万2261店(1万8957店、1万9369店、1万9273店、1万9217店、1万9118店、1万9275店、1万9131店、1万9326店、1万9370店、1万9461店、1万9444店、1万9913店、2万0219店、1万9954店、1万9990店、1万9844店、2万0086店、2万0001店、2万0024店、2万0163店、2万0603店、2万0023店、2万0571店、1万9689店、1万9768店)。

ファミリーレストランが55社(50社、50社、50社、51社、49社、49社、49社、52社、50社、52社、50社、57社、52社、53社、52社、52社、51社、52社、50社、53社、52社、54社、56社、52社、52社、50社)、1万534店(9556店、9601店、9667店、9338店、9569店、9646店、9578店、9749店、9667店、9629店、9622店、9838店、9770店、9814店、9847店、9759店、9848店、9778店、9848店、9921店、9911店、9875店、1万0061店、9187店、9946店、9773店)。

パブ・居酒屋が35社(34社、33社、32社、31社、34社、31社、34社、35社、31社、33社、33社、33社、32社、33社、32社、34社、33社、32社、30社、33社、34社、34社、33社、32社、31社)、2771店(2326店、2254店、2253店、2198店、2401店、2312店、2366店、2335店、2317店、2366店、2395店、2378店、2296店、2388店、2335店、2393店、2381店、2241店、2193店、2271店、2361店、2245店、2467店、2247店、2202店)。

ディナーレストランが29社(26社、27社、26社、25社、26社、25社、26社、23社、25社、26社、25社、25社、26社、25社、26社、26社、26社、23社、23社、24社、25社、26社、26社、26社、27社)、1071店(983店、1046店、1032店、991店、988店、1006店、911店、991店、997店、1003店、999店、1010店、1007店、1013店、1012店、1010店、959店、999店、1004店、999店、1000店、1002店、978店、1017店)。

喫茶が14社(13社、13社、12社、12社、13社、15社、14社、13社、13社、13社、15社、14社、14社、14社、16社、16社、14社、15社、15社、15社、15社、17社、16社、16社、16社)、1876店(2042店、2048店、1856店、2020店、2040店、2041店、2037店、2038店、2040店、2033店、2062店、2057店、2063店、2062店、2064店、2054店、2059店、2061店、2097店、2081店、2130店、2239店、2229店、2227店、2164店)。

外食産業(上場企業)の売上高上位3社の2月の既存店売上高は1位のゼンショーホールディングス(すき家、国内店舗数1936店)が同10.0%増と7カ月続けてプラス、2位のすかいらーく(全グループ、国内外店舗数3252店)が同0.4%減と3カ月続けてマイナス、3位のコロワイド(全グループ、国内2511店、海外199店)も同3.4%増と2カ月続けてプラスだった。「すき家」が既存店ベースで10%以上の伸び率となるのは、2015年10月の14.9%増以来になる。