20年映画興収、45%減の1432億円、本数で洋画、邦画を15年ぶりに上回る

【銀座新聞ニュース=2021年1月29日】松竹、東宝、東映、角川映画の映画製作配給大手4社で構成される一般社団法人「日本映画製作者連盟」(中央区日本橋1-17-12、日本橋ビルディング、03-3243-9100)はこのほど、2020年の映画概況を発表した。

2020年の映画興行収入で1位となったアニメ「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」((C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable)。唯一、100億円台を突破して、365億円を記録した。

それによると、映画の興行収入は前年比45.1%減の1432億8500万円で、1400億円台まで落ち込むのは1996年(1488億7000万円)以来24年ぶりとなる。邦画が同23.1%減の1092億7600万円、洋画が同71.4%減の340億900万円で、2000年から興行収入による発表(それまでは配給収入)になってから、洋画が300億円台まで落ちこむのは初めてとなる。

入場者数は同45.5%減の1億613万人で、1億1000万人台を割るのは初めて。一方で、平均入場料金は前年より10円増えて(同0.7%増)1350円と過去最高を記録した。

公開本数は同20.4%減の1017本で、邦画が506本、洋画が511本と洋画が5割以上を占めた。洋画が邦画を上回るのは2005年(洋画375本、邦画356本)以来、15年ぶりとなる。

邦画と洋画を合わせた年間のトップ10は1位が邦画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」(10月公開、365億5000万円)、2位が洋画「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」(12月19日公開、73億2000万円)、3位が邦画「今日から俺は!!劇場版」(7月公開、53億7000万円)、4位が洋画「パラサイト 半地下の家族」(1月公開、47億4000万円)、5位が邦画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」(7月公開、38億4000万円)。

6位が邦画「映画ドラえもん のび太の新恐竜」(8月公開、33億5000万円)、7位が洋画「TENET テネット」(9月公開、27億3000万円)、8位が邦画「事故物件 恐い間取り」(8月公開、23億4000万円)、9位が邦画「糸」(8月公開、22億7000万円)、10位が邦画「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」(9月公開、21億3000万円)。