【銀座新聞ニュース=2012年1月2日】ニコン(千代田区丸の内3-2-3、富士ビル、03-3214-5311)の銀座ニコンサロン(中央区銀座7-10-1、03-5537-1434)は1月5日から1月17日まで樋口徹さんによる「5冊の余熱(ほとぼり)」を開催する。
写真家で宮城県仙台市に在住する樋口徹(ひぐち・とおる)さんが梶井基次郎(かじい・もとじろう、1901-1932)の「れもん」(1925年)、安部公房(あべ・こうぼう、1924-1993)の小説「箱男」(1973年)、横光利一(よこみつ・りいち、1898-1947)「上海」(1932年)、永山則夫(ながやま・のりお、1949-1997)の小説「木橋」(1984年)の舞台となった場所や街を歩き、行間に独自の「フィクション」を加えて撮影した作品を紹介する。
さらに、1896年の「明治三陸大津波」の津波により大災害をこうむった被災地の状況を取材して描いた記者を取り上げた「気仙沼リアスアーク美術館」の学芸員、山内ヒロヤス(やまうち・ひろやす)さんの「砂の城」(2008年)を題材にして、東日本大震災による被災地の壮絶な光景を目の当たりにして、記録した作品もあわせてカラー25点とモノクロ60点を展示する。
ウイキペディアによると、「明治三陸大津波」は1896年6月15日19時32分30秒に岩手県上閉伊郡釜石町(現釜石市)の東方沖200キロメートルを震源として起こった、マグニチュード8.2から8.5という巨大地震(震度は2から3で、最大で4)で、これにより引き起こされた津波の第一波は、地震発生から約30分後の20時7分に、本州における観測史上最高となる海抜38.2メートルを記録するなど、津波被害が甚大であった。
人的被害は死者と行方不明者合計が2万1959人(北海道が6人、青森県が343人、岩手県が1万8158人、宮城県が3452人)、うち死者が2万1915人、行方不明者が44人(ただし、当時は行方不明者という概念がほとんどない)。物的被害は家屋流失が9878戸、家屋全壊が1844戸、船舶流失が6930隻となっている。
樋口徹さんは1943年宮城県名取市生まれ、1968年に日本カメラ誌の最優秀作家賞、1988年から個展を開き、1997年に宮城県芸術選奨を受賞している。1997年と2005年にニコンサロン(東京と大阪)で個展を開いている。
開場時間は10時30分から18時30分(最終日は15時)、入場は無料。
注:「れもん」は正しくは漢字です。(2012-01-02)