(終わりの方に参考として2月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2026年4月2日】中央区とその周辺の主要百貨店の3月の売上高(速報値、店頭ベース)は、日本橋三越と日本橋高島屋、大丸東京店、銀座三越、松屋銀座店の5店ともプラスだった。
3月は訪日外国人観光客売上高(インバウンド、免税売上高)が中国政府による「訪日自粛要請」の影響が続いているものの、「その他の国が伸長し、前年実績を上回った」(高島屋)、「台湾、タイをはじめ他の国からの顧客の買上げが堅調に下支えし、円安の影響もあり」(松屋)、回復傾向にある。また、「国内のお客からは春物衣料・雑貨に動きがみられた」(高島屋)こともあり、日本橋三越、日本橋高島屋といった大型店舗で10%を超える売上増となっている。
あり、各社とも訪日外国人観光客の売上高が軒並み減少したものの「台湾、韓国、タイをはじめ、他の国々からのお客については、円安の影響」(松屋)もあり、売り上げを堅調に伸ばし、下支えとなったとしている。また、中旬以降、「春物衣料・雑貨に動きがみられた」(高島屋)こともあり、国内顧客の売り上げは堅調で推移している。
三越伊勢丹ホールディングスの3月のグループ全体(グループ10店舗を含めた15店舗)の売上高は前年同月比5.5%増(2月速報値6.3%増、確定値5.7%増)だった。
日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は同12.0%増(2月速報値4.4%増、確定値4.5%増、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表、2月の商品別では、呉服寝具ほか、化粧品、家庭用品計、食料品、サービス、その他がマイナス、ほかはプラス)と、店頭ベースでは9カ月続けてプラスだった。
一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同1.4%(同速報値0.0%、確定値0.0%、但し空港型免税店の売り上げを除く、2月の商品別では子ども服・洋品、身のまわり品、化粧品、家庭用品計、サービス、その他がマイナス、ほかはプラス)と、11月から1月まで3カ月続けてマイナス、2月が前年並みで、3月が2カ月ぶりにプラスとなった。
三越伊勢丹ホールディングスの国内顧客売上高は、識別顧客が牽引し好調を継続した。国内顧客においては、新生活需要を背景にした特別なオケージョンで「高感度上質消費が多く見られた」としている。売り上げを押し上げた新宿本店の英国展や日本橋本店の大九州展、各店での大型プロモーションにより識別顧客だけでなく新規顧客の支持にもつながっている。加えて、気温上昇に伴い、春物アイテムの売上が本格的に伸長している。
海外顧客売上高は、海外顧客向けアプリや海外外商といった「CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント、顧客関係管理戦略」の効果もあり、5カ月ぶりに前年を上回った。中国の渡航自粛による客数減少はあるものの、国内顧客同様に人とデジタルにより利用拡大が進むとともに、高付加価値商品への関心が高く、客単価は向上を継続している。
高島屋の3月の国内百貨店売上高(国内11店舗とEC、法人事業、クロスメディア事業を含む)は同9.1%増(2月速報値2.1%増、確定値1.4%減)だった。訪日外国人観光客売上高は同6.9%増、訪日外国人観光客売上高を除いた店頭売上高は同7.9%増となった。
日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同18.9%増(同速報値7.0%増、確定値3.2%減、2月の高島屋=国内12店舗とEC店ベース、法人事業、クロスメディア事業=の商品別売り上げは、紳士服・洋品、婦人服・洋品、子ども服・洋品、その他衣料品、家電、その他家庭用品、生鮮食品、惣菜、その他食料品、化粧品がマイナス、ほかはプラス)と店頭ベースでは8カ月続けてプラスとなった。
国内顧客は、春物衣料・雑貨に動きがみられたことや、食料品催事が堅調に推移したことで、前年実績を上回った。商品別売上高(高島屋分類)は、紳士服、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、子供情報ホビー、リビング、食料品、食堂、サービスが前年実績を上回った。訪日外国人観光客については、中国による「訪日自粛要請」の影響がみられた一方で、その他の国が伸長し、前年実績を上回った。
J.フロントリテーリングの百貨店事業(15店舗+法人・本社等)合計は同4.6%増(同速報値0.0%、確定値0.4%減)だった。
大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同8.0%増(同速報値0.3%減、確定値0.5%減、2月の全店の商品別売り上げは紳士服・洋品、子ども服・洋品、化粧品、その他の家庭用品、その他食料品、食堂・喫茶、その他がマイナス、ほかはプラス)と2カ月ぶりにプラスとなった。
訪日外国人観光客売上高は同10.3%増、訪日外国人観光客売上高を除いた国内売上高は同3.8%増だった。3月は外商売り上げが好調を持続したほか、訪日外国人観光客売上高が前年実績を上回った。
松屋は銀座店と浅草店を合わせた合計で同4.3%減(2月速報値2.7%増、確定値2.7%増)だった。
松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同0.8%増(同速報値3.1%増、確定値3.1%増、松屋銀座店の2月の商品別では子ども服・洋品、呉服寝具ほか、身の回り品、雑貨、家具、食料品、食堂・喫茶がマイナス、ほかはプラス)と2カ月続けてプラスとなった。
訪日外国人観光客売上高は、主として日本への渡航自粛要請が要因となり、中国からのお客が減少しているものの、台湾、タイをはじめ他の国からの顧客の買上げが堅調に下支えし、円安の影響もあり、売上をは前年に対して約4%減にとどまった。一方で、訪日外国人観光客売上高を除く国内顧客の売上高は、プレステージラインの婦人衣料品や宝飾時計などが好調に推移し、前年に対して約4%増だった。
日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内69社174店舗の2月の売上高は同1.6%増の4320億1538万円で2カ月続けてプラスだった。国内顧客売り上げが好調に推移し、時計・宝飾品などの高額品が伸長したほか、2月中旬以降の気温上昇に伴い、春物商材の動きが活発化した。各社企画の外商顧客向け催事やバレンタイン商戦も好調で、売上増に寄与した。
訪日外国人観光客売上高は中国の訪日渡航自粛要請の影響から、売上高は同15.5%減の453億円と4カ月連続のマイナス(シェアは10.5%)、購買客数は同20.8%減の41.3万人と4 カ月マイナスだった。中国の売り上げは約4割減、購買客数は約5割減と減少傾向が継続している。一方で、台湾、タイ、マレーシアなどその他地域の訪日客は、売り上げ、客数共に伸長した。韓国は旧正月連休(ソルラル)もあり、売り上げ、客数共に16カ月ぶりにプラスに転換した。
国内市場は同4.0%増(シェア89.5%)と7カ月連続のプラスだった。主要10都市は同5.6%増(8地区でプラス)、地方(10都市以外の7地区)は同0.8%減と2カ月ぶりにマイナスだった。
都市(10都市、訪日外国人観光客売上高含む)は札幌、大阪以外の8地区でプラスだった。名古屋は一部店舗の閉店セールが活況でふた桁増、大阪は訪日外国人観光客の売上減の影響が大きくマイナスだった。
商品別では主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)のうち、家庭用品を除く4品目でプラスだった。主力の衣料品は春物衣料に加え、卒入学などのオケージョン需要やビジネス需要の高まりから、紳士、婦人、子ども服共にプラスで推移した。身のまわり品はラグジュアリーブランドなどの高付加価値商材が外商催事などで伸長したほか、ブライダル需要でアクセサリーも好調だった。
雑貨は時計・宝飾など高額品が株高などを背景に引き続き好調を維持した。化粧品は前年の価格改定前需要の反動減のほか、訪日外国人観光客売上高の不調で国内外共に苦戦した。バレンタイン商戦は、限定品やイートインなど、各社趣向を凝らした展開で催事場、食品フロア、ECなどで盛り上がりを見せた。
全国の百貨店の2月の営業日数は前年と同じ27.7日、101店舗の回答によると、入店客は32店が増え、45店が減ったとしている。
東京地区(12社22店)の2月の売上高は前年同月比3.0%増の1326億3099万円と、2カ月続けてのプラスとなった。
国内86店舗の訪日外国人観光客の2月の売上高は同15.5%減の約453億6000万円と4カ月続けてのマイナスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが10.5%だった。
このうち、一般物品売上高は同14.0%減の約380億1000万円と4カ月続けてのマイナス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が同22.3%減の約73億5000万円と3カ月続けてマイナス、購買客数が同20.8%減の約41万3000人と4カ月続けてマイナス、1人あたりの購買単価が同6.8%増の約10万9000円で、2カ月続けて前年を上回った。
人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、食料品、婦人服飾雑貨、婦人服が上位に入った。
免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、台湾、韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシアとなっている。

