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【銀座新聞ニュース=2013年2月19日】オブスキュラは2月19日夜、日本外国特派員協会(千代田区有楽町1-7-1、有楽町電気ビル北館、03-3211-3161)で「インターミッション」の試写会と秋吉久美子さん、染谷将太さん、樋口尚文さんによる記者会見を開いた。
会見の冒頭で、日本人記者から「今までの映画の中で一番いい演技だったよ」といわれると、支配人「クミコ」役の秋吉久美子(あきよし・くみこ)さんも思わず「ホント?」とうれしそうに答えるなど、なごやかな雰囲気に終始した。
会見では試写会を見た外国人記者が映画を称える声が多く、監督の樋口尚文(ひぐち・なおふみ)さんは映画のテーマを聞かれると、「1970年代は(日本には)アナーキーな映画が多かったが、そうしたものがなくなり、この映画では古いものから、新しいものを見つけていくことをテーマにした」と答えた。
また、樋口尚文さんは「小粒な映画とわかっていたので、オールスターでアナーキーなものを作りたかったし、最初に秋吉久美子さんに出てほしいと思った。私の青春時代に観客として育ててくれたヒロインが秋吉さんで、そのままこの映画のヒロインにしたかった。染谷さんは現代の青春映画の先頭を走っているので、ぜひとも出てほしいと思った」と2人を選んだ経緯を語った。
シネパトスの思い出を聞かれた秋吉久美子さんは「あまりにありすぎて(挙げるのが)難しい。でも、もっとも感激したのは韓国の『息もできない』という映画です」と語り、韓国映画について自ら英語で説明した。
また、映画出演を決めた理由を聞かれると、秋吉久美子さんは「前に樋口さんがシネパトスで作品を選ぶ際に、私が出演している映画でDVD化されていない作品を選ばれて以来の知り合いで、支配人の鈴木(伸英=すずき・のぶひで)さんとも知り合って、ある日突然、樋口さんからメールが来て、閉館されるに当たって映画の意図を説明する中で、アナーキーでもない、ノスタルジアにひたるわけでもない内容で、そのメールにすぐにやりたい、と事務所も通さずに返信してしまったんです」と笑顔で説明した。
結果的に「1日拘束で、14個のオムニバスの中で、’脇役’として出ました」と苦笑した。
支配人のダンナ「ショウタ」役の染谷将太(そめたに・しょうた)さんはシネパトスの思い出を聞かれると「まだそこまでの年齢ではないので答えるのは難しいですが、セガールの沈黙シリーズが思い出に残っています」と語ると、会場は笑いに包まれた。
会見終了後にシネパトスの思い出を聞かれると、秋吉久美子さんは「小さいころから名画座とかに朝から一人で行くのが好きで、シネパトスの側に住んでいれば毎日のように作品を見られたと思うので残念」と語り、映画ではシネパトス支配人の鈴木さんの気持ちに入り込み、「観客がみな無事とわかると思わず泣けてしまい、急に気絶して倒れてしまった」とエピソードを明らかにした。また、シネパトスの閉館には「閉じられることが信じられない」と繰り返した。
これに対して、樋口尚文さんは「最後にこういう作品が上映されるのだから、幸せな映画館だよね。あとはどうにもでなってくれ」と冗談で応じた。
「インターミッション」は2月23日から銀座シネパトスで一般公開される。この映画は東京都の三原地下街取り壊し計画に基づき、3月31日に閉館することが決まり、それに対して、映画批評家でシネパトスで俳優や女優陣と対談してきた樋口尚文さんが立ち上がってシネパトスを舞台に最後のロードショーとなる作品を制作することを決め、自ら初めて監督した。
物語は取り壊しが決まった銀座の古い名画座が舞台で、支配人のクミコとスーパー年の差カップルのダンナ・ショウタがイラダチながらその最後の日を待っていると、劇場に押し寄せるのは、地震と放射能の心配で毎日モヤモヤしている、アブないお客たちばかりで、映画の休憩時間ごとにスパークするお客たちの物語は、ついにクミコをあるとんでもない決意に向かわせる。
お客として登場するのは、香川京子(かがわ・きょうこ)さん、小山明子(こやま・あきこ)さん、水野久美(みずの・くみ)さん、竹中直人(たけなか・なおと)さん、佐野史郎(さの・しろう)さん、佐伯日菜子(さえき・ひなこ)さん、ひし美ゆり子(ひしみ・ゆりこ)さん、寺島咲(てらしま・さき)さんらだ。
