Tokyo8分で島田萌展、写真の延長線上に油彩画、120号の作品等

【銀座新聞ニュース=2025年11月26日】株式会社The Chain Museum(渋谷区猿楽町17-10、代官山アートビレッジ3階代官山TOKO)が運営するアートギャラリーとベーカリー&カフェを併設した「Gallery&Bakery Tokyo 8分」(中央区京橋1-7-1、TODA BUILDING1階、03-6264-4820)は12月23日まで島田萌さんによる個展「Ghost Note +」を開いている。

「Gallery&Bakery Tokyo 8分(ギャラリー&ベーカリー・トウキョウ)8分」で12月23日まで開かれている島田萌さんの個展に出品されている作品。

油彩画家の島田萌さんはスマホやタブレット端末などのデジタル機器を使って加工・編集を施した写真をもとに、それを油彩で描くという手法で制作している。写真編集の延長線上に絵画制作があるという感覚は、当初から島田萌さんの中でごく自然なものであり、スマホやパソコンの画面越しに見る世界には、肉眼では捉えきれない歪みやノイズ、光のにじみや色彩の偏差が表れることがあるという。

それらを単なる技術的なバグやエラーではなく、現代における新たなリアリティ=「新しいリアル」として捉え、そうした偶発的な視覚情報を、油絵具という物質的な材料を通して絵画に転写することに強い関心を持っている。画像編集においてフィルターを重ねる行為は、油彩におけるレイヤーの重なりと構造的に似ており、どちらも透明度や質感、奥行きを操作する中でイメージが立ち上がる。

島田萌さんの作品は、画像で見るとしばしば写真のように錯覚されることがあり、実際に作品の前に立つと、油絵具の層が厚みを持って現れ、視覚と物質のズレが際立つ。この「見ること」と「在ること」の差異を意識させる構造も制作の中核にあるとしている。

近年は、アナログのキャンバスで液晶画面のような発光感や艶のある質感をどこまで再現できるかを探っており、あえて物質性の強い油彩という古典的な手法を用いることで、デジタルイメージが持つ非物質的な質感との接点や、その間に生まれる緊張関係を探っているとしている。

当初は人物画を主なテーマとしてきたが、現在では壺を描いた「モランディシリーズ」や、花、静物、風景などにもモチーフを広げ、構成的・実験的なアプローチを進めている。今回は最大120号を含む新作を中心とした作品を展示している。

島田萌さんは1995年東京都生まれ、2015年に東京造形大学絵画専攻を中退し、2019年に東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業している。2018年から個展を開いており、2024年に第37回ホルベイン・スカラシップ奨学生。

「Gallery&Bakery Tokyo 8分(ギャラリー&ベーカリー・トウキョウ)8分」は「The Chain Museum(ザ・チェーンミュージアム)」と、「THE CITY BAKERY(ザ・シティ・ベーカリー)」を運営する「株式会社フォンス」(長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1075-47、東京事務所・港区愛宕1-5-3、愛宕THビル2階)がプロデュースする、アートギャラリーとベーカリー&カフェが併設するスペースで、2024年11月に開業した。。

開場時間は8時から19時。入場は無料。作品はすべて販売する。