丸善日本橋で寺田豊、服部秀司ら「生命の樹々」展、中谷比佐子トーク

【銀座新聞ニュース=2026年4月5日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は4月8日から14日まで3階ギャラリーで「京絞り寺田 春の会 生命(いのち)の樹ーきものと帯展」を開く。

丸善・日本橋店で4月8日から14日まで開かれる「京絞り寺田 春の会 生命(いのち)の樹ーきものと帯展」のフライヤー。

「有限会社 京絞り寺田」(京都市下京区新町通綾小路下る船鉾町391、075-353-0535)を運営する4代目京絞り作家の寺田豊さんが今回は「生命の樹々」に感じる色彩や柄をテーマに新作展を開く。

量産できない手技の作品は糸作りから複雑な加工工程を担う各作者を支える職人方があっての集合作品で、「途切れることがあっても途絶えることの無い仕事」、そんな過去・現在・未来を繋(つな)ぐ作品の数々を展示する。

また、今回、出品するのは、寺田豊さんのほかに、「染の高孝」を主宰する、東京友禅の作家、高橋孝之さん、爪掻本綴(つめかきほんつづれ)という織物をつくっている「綴織帯 服部綴(つづれ)工房」(京都市北区平野桜木町36-2)を主宰する服部秀司(ひでし)さん、西陣織の帯会社で、「かはひらこ(大和言葉で蝶)」ブランドを主宰する「西陣坐佐織(にしじんざさおり)」(京都府京都市北区紫野西藤ノ森町12ー21、075-441-3007)の代表取締役、佐竹美都子さん、型染の赤坂武敏さん。

「京絞り寺田」は1813(文化10)年に初代井筒屋治助(いづつや・じすけ)が京都寺町仏光寺で木版彫刻美術出版業として創業、1923(大正12)年に6代寺田熊太郎が京鹿の子絞(きょう・かのこ・しぼ)り製造卸「寺田商店」を設立、その後現社名に改称している。

寺田豊さんは1958年京都府京都市生まれ、1994年にフランス・パリ市主催フランスオートクチュール組合後援により「バガテル城美術館」の「燦功工房展」に招待出品、東京で個展を開催、1996年にフランス・パリ国立ギメ美術館が「雪に萩」を買い上げ、2002年に「布結人の会」を設立した。

イタリア・ミラノの美術学校と交流、2007年に歌舞伎役者の中村芝雀(しばじゃく)さんの「人魚の恋椿」の衣装を制作し、2008年に京都絞工芸展で知事賞と近畿経済産業局長賞、源氏物語千年紀「夢浮橋」の几帳を作成している。

高橋孝之さんは1966年に戸塚工芸社に入社、父親より引き染ぼかしと一珍染、兄から江戸更紗を習得し、1974年に独立して工房「染の高孝」を開く。1983年に染織作家グループ「新樹会」を設立、以後年1回、作品展を開き、本格的に作家活動に入る。

1984年に第9回日本染織新人展覧会で意匠賞(1985年に技術賞)、1989年に第27回日本染織作品展で「竹林2」が技術賞、「墨流し」が佳作(1990年に日経奨励賞)、第29回伝統工芸新作展で「群翔」が入選(1991年も入選)、1991年に第14回日本染織作家展で「彩流」が奨励賞、「源流」が佳作(1992年に京都新聞社賞、1993年に佳作、1996年に名古屋三越賞、1999年にセイコきもの文化財団賞、2001年に京都新聞社賞、2009年に京都市長賞、2012年に京都市長賞)。

1996年に第34回染芸展で「響き」が三越賞(1999年に三越賞、2000年に商工会議所会頭賞と高島屋、西武百貨店賞、2001年に国際モード協会賞、2002年に東京産業貿易協会会長賞、2003年に染芸展賞、2004年に東京都立産業技術研究所所長賞、2005年に国際モード協会賞、2006年に田島比呂子賞、2010年に新宿区長賞といち居賞、日本きもの文化協会会長賞、世界文化社きものサロン賞、2012年にコスモス賞、新宿区長賞、松屋賞、第50回記念人間国宝山田貢賞)。

1997年に東京都優秀技能章、2001年に新宿区地場産業25年表彰を受ける。2002年に東京都伝統工芸士に認定され、2007年に東京都工芸染色協同組合理事長に就任、2008年に国の伝統工芸士に認定され、現在、東京都染色工芸組合理事長。染色作家グループ「新樹会」会長。

「服部綴工房」は1962年に服部秀司さんの父親、服部實さんが1788(天明8)年に創業した「服部機業店」(現服部織物株式会社)から独立し、設立した。

服部秀司さんは1958年京都府生まれ、同志社大学を卒業、河合玲デザイン研究所テキスタイルコースを修了、その後、「服部綴工房」に入り、爪掻本綴の織物を制作している。

「西陣坐佐織」の親会社、佐竹孝機業店は1913(大正2)年に福井県福井市で「佐竹辰五郎商店」として漆業をはじめ、大東亜戦争により休業し、石川県へ疎開、1949年に織物業をはじめ、西陣帯地の製作に取り組み、京都の地で「佐竹孝機業店」をはじめた。現在、代表取締役の佐竹司吉(かずよし)さんは1947年福井県生まれ、1970年に西陣織の制作に携わり、1995年に加賀絹「月光」で中小企業長官賞、1999年に近畿通商産業局長賞、京都府知事賞、京都市長賞などを受賞している。

佐竹美都子さんは佐竹司吉さんの娘で、1976年京都府京都市生まれ、1999年に同志社大学経済学部を卒業、同年に三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行、2002年に三和銀行(当時はUFJ銀行)を退行、2004年にアテネオリンピックのセーリング競技日本代表(島精機製作所所属)で11位、2005年に家業の西陣織製造業につき、2012年に「株式会社西陣坐佐織」を設立、2013年にオリジナルブランド「かはひらこ」を立ち上げている。

赤坂武敏さんは1981年兵庫県神戸市生まれ、2004年に大手前大学美術学科工芸を卒業、兵庫県展で入選(2005年も入選)、2006年に同大学専攻科を卒業、株式会社栗山工房に入社、2008年に第52回宝塚市展で奨励賞、2009年に第55回全関西美術展で入選、2011年に京展 で入選(2012年も入選)、2013年に京都府美術工芸新鋭展で入選、2017年に栗山工房を退社、2018年に「型染工房tint」を設立している。

11日14時から15時まできものジャーナリストで、「秋櫻舎(こすもすしゃ)」(新宿区西新宿4-32-6、パークグレース新宿、03-5350-4261)の代表取締役社長で、和装研究家の中谷比佐子さんが「光源氏の女たちの色」と題してトークショーを開く。定員は30人で、事前に予約が必要。

中谷比佐子さんは1936年大分県大分市生まれ、共立女子大学文芸学部を卒業、女性雑誌「女性自身」(光文社)などの編集記者を経て、「株式会社秋櫻舎」を設立、きもの季刊誌「きもの秋櫻」を発行し、婦人雑誌などに着物の記事を執筆している。また、着物を着続けて40年で、365日毎日きものを着用しており、きものせいかつ20年としている。

毎日、11時から17時までリメイクアーティストの新井典子さんによる「京絞りリース作り」のワークショップ「京絞りリース作り」を開く、京絞りの生地を花に見立てて飾りつける、フェイクフラワーのリース作りのワークショップで、所要時間は約2時間。参加費は材料費込で税込5500円。

新井典子さんは子ども服、婦人服、ブライダルシューズのデザイナーを経て、タイアップハンドル「サムコ(Someco)」を開発、現在、「サムシング・エコ(something eco)」をテーマにさまざまな布で作品を発表している。

トークショーもワークショップも事前にギャラリーと電話(03-6214-2001)で予約を受け付けている。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)。