中央の百貨店7月、日本橋三越が+、他4店は減、外国客低迷続く

(終わりの方に参考として6月の百貨店業界の売上高と訪日外国人観光客売上高の数字を入れてます)
【銀座新聞ニュース=2025年8月2日】中央区とその周辺の主要百貨店の7月の売上高(速報値、店頭ベース)は、日本橋三越がプラス、日本橋高島屋、大丸東京、銀座三越、松屋銀座店の4店がマイナスだった。

中央の百貨店5店の中で、7月の売上高(店頭ベース)が1.1%増と唯一、前年を上回った日本橋三越(画像はウイキペディアより)。

7月は「国内顧客は識別顧客を中心に引き続き高付加価値商品への関心が見られ」(三越伊勢丹ホールディングス)たが、2024年7月の訪日外国人観光客売上高が歴代4位と高水準だった反動により、海外顧客売上高は引き続き前年を下回っている。店頭ベースでは日本橋高島屋は6月までプラスを続けてきたが、7月は息切れし、46カ月ぶりのマイナス(確定値ベースでは5月にマイナス)となった。また、「クリアランスセールの売り上げが縮小した」(J.フロントリテーリング)ことも影響している。

三越伊勢丹ホールディングスの日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は前年同月比1.1%増(6月速報値4.7%減、確定値4.9%減、小型店舗を含む、確定値ベースでの店舗別売上額は2019年5月から未公表、6月の商品別では、身の回り品、家庭用品計、食堂・喫茶、サービスがプラス、ほかはマイナス)と店頭ベースでは、2カ月ぶりのプラスだった。

一方、銀座三越(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は同%減(同速報11.5%減、確定値11.5%減、但し空港型免税店の売り上げを除く、6月の商品別ではサービスのみがプラス、ほかはマイナス)と、3カ月続けてマイナスとなった。

7月は三越伊勢丹計(5店)が同5.2%減、国内百貨店計(グループ店10店を加えた15店)が同5.4%減だった。国内顧客は識別化が順調に進んでいる効果もあり、首都圏を中心に堅調に推移した。

また、国内顧客は識別顧客を中心に引き続き高付加価値商品への関心が見られ、ラグジュアリーブランドを中心に2025年秋物アイテムも好調としている。さらに、晴天が続き気温が上昇したことで、カットソー、ブラウス、パンツや化粧品のUV、美白アイテムなどのニーズが高まった。この他、独自イベントの開催により、新規顧客の来店を促した。

一方、前年7月は月別の訪日外国人観光客売上高が歴代4位と高水準だったこともあり、海外顧客の実績は引き続き前年を下回っているが、月末に向けて改善傾向にあるとしている。

日本橋高島屋(中央区日本橋2-4-1、03-3211-4111)は同1.4%減(同速報値3.5%増、確定値3.6%増、6月の高島屋=国内12店舗とEC店ベース=の商品別売り上げは、婦人服・洋品、子ども服・洋品、その他衣料品、身の回り品、家具、その他家庭用品、生鮮食品、菓子、惣菜、その他、化粧品、美術・宝飾品・貴金属がマイナス、ほかはプラス。訪日外国人観光客売上高は同35.9%減、訪日外国人売上高を除いた店頭売上高は同1.7%増)と店頭ベースでは46カ月ぶりのマイナスとなった。ただし、5月の日本橋店の売上高は確定ベースで44カ月ぶりにマイナスになっている。

7月の全体の売上高(12店舗とEC店)は同3.7%減、訪日外国人観光客売上高は同33.0%減、訪日外国人売上高を除いた店頭売上高は同1.6%増となった。

国内顧客は、夏物衣料・雑貨に加え、宝飾品が堅調に推移したこともあり、既存店ベースではプラスだった。訪日外国人観光客売上高は、ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品がマイナスとなった影響が大きく、マイナスとなり、店頭売上高全体を押し下げた。商品別売上高(同社分類)は宝飾品、食堂がプラスだった。

J.フロントリテーリングの大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は同1.5%減(同速報値5.5%減、確定値5.5%減、6月の全店の商品別売り上げは身の回り品、美術・宝飾品・貴金属、家具、菓子、惣菜、食堂・喫茶、サービス、その他がプラス、ほかはマイナス、訪日外国人観光客売上高は同31.1%減、訪日外国人観光客売上高を除いた国内売上高は同3.3%増)と5カ月続けてマイナスとなった。

7月は外商売り上げが好調に推移し、美術、時計などが前年実績を上回ったものの、クリアランスセールの売り上げが縮小したことや、訪日外国人観光客売上高が前年実績を大きく下回ったことなどから、大丸松坂屋百貨店合計(13店と法人・本社等)では同0.6%減、関係百貨店(博多大丸と高知大丸)を含めた百貨店事業合計(15店舗と法人・本社等)では同2.0%減となった。

大丸松坂屋百貨店合計の訪日外国人観光客売上高(速報値)は、化粧品を中心とした消耗品がプラスとなったものの、ラグジュアリーブランドなどを含む一般品が前年を下回るなど客単価の低下により、同30.1%減(客数同3.1%減、客単価同27.8%減)となった。

大丸松坂屋百貨店の店計売上高(法人・本社等を除いた13店)は同2.4%減、うち国内売上高(訪日外国人観光客売上高を除く)は同3.3%増となった。大丸松坂屋百貨店合計(既存店)の訪日外国人観光客売上高は2019年7月比50.5%増、2018年7月比69.7%増だった。

松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は同26.3%減(同速報値24.9%減、確定値24.9%減、松屋銀座店の6月の商品別では家電、食料品がプラス、ほかはマイナス)と5カ月続けてマイナスとなった。

2024年7月に記録的な円安などを要因に銀座店が月間における過去最高の売り上げを記録した反動で、この7月は約26%減となった。また、全館を牽引していた訪日外国人観光客売上についても同約42%減となった。一方で、訪日外国人客を除いた国内顧客の売上高も、猛暑などの影響もあり、入店客数が前年を割り、7%減となった。

日本百貨店協会(中央区日本橋2-1-10、03-3272-1666)によると、国内70社178店舗の6月の売上高(店舗調整後)は前年同月比7.8%減の4615億2047万円と、5カ月続けてマイナスとなった。

6月は2024年6月に高伸した訪日外国人観光客売上高(2024年6月661億円)の反動減の他、休日数減(土曜1日減)による入店客数減(同2.0%減)も影響した。

6月の訪日外国人観光客売上高は円高傾向の定着により高額品の購買減少が継続しており、売上高が392億円(同40.6%減、シェア8.5%)と4カ月連続でマイナスとなった。購買客数は50万人(同13.8%減)で2カ月連続でマイナスだった。購買客数は香港、韓国が大幅減の一方、タイ、マレーシアは増えた。購買単価は同31.2%減と苦戦した。

国内市場は5月まで回復傾向を示していたが、6月は同2.8%減(シェア91.5%、5カ月連続減)と5月より2.0ポイントダウンした。地方(10都市以外の7地区)は同4.8%減と5月より3.6ポイントマイナス幅が拡大した。札幌、京都、大阪の3地区はプラスだった。

主要10都市は全地区ともマイナスで、とくに福岡、東京、広島はふた桁減だった。引き続き、2024年6月の訪日外国人観光客売上高の高伸が影響したのが大都市店舗で目立った。身のまわり品が同22.0%減、美術・宝飾・貴金属が14.1%減だった。

地方(10都市以外の7地区)も全地区ともマイナスだった。入店客数は前年並み(同0.6%増)も売り上げは5月より3.4ポイント減少した。

商品別では主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食料品)のすべてが前年割れだった。特にラグジュアリーブランドのバッグ、財布、靴などの高額品を含む身のまわり品は2024年6月に訪日外国人観光客売上高が高伸びした反動減と2024年6月に価格改定前の駆込みもありふた桁減となった。

月後半は高気温が続いたことで、サングラスや晴雨兼用傘等は好調だった。雑貨では、化粧品(6.3%減)はマイナスに転じたが、国内はUVケアやスキンケア商品などが堅調だった。食料品は価格高騰の影響などで3カ月ぶりにマイナスとなったが、菓子は国内外の手土産需要が好調で3カ月連続プラスだった。

中元商戦はギフト市場の縮小もあり、贈答品は件数が減少傾向も、自家需要は堅調だった。月後半からのクリアランスセールは夏物衣料を中心に好調な滑り出しを見せている。

全国の百貨店の6月の営業日数は前年と同じく29.8日、100店舗の回答によると、入店客は31店が増え、47店が減ったとしている。

東京地区(12社22店)の6月の売上高は前年同月比10.6%減の1410億1490万円と、5カ月続けてマイナスとなった。

国内87店舗の訪日外国人観光客の6月の売上高は同40.6%減の約392億6000万円と4カ月続けてマイナスとなり、国内の百貨店に占めるシェアが8.5%としている。

このうち、一般物品売上高は同44.9%減の約318億2000万円と4カ月続けてマイナス、化粧品や食料品などの消耗品売上高が同11.7%減の約74億4000万円と2カ月続けてマイナス、購買客数が同13.8%減の約50万人と2カ月続けてマイナス、1人あたりの購買単価が同31.2%減の約7万8000円で、5カ月続けて前年を下回った。

人気のあった商品(2022年11月からランキングなし)は化粧品、ハイエンドブランド、婦人服飾雑貨、食料品、婦人服が上位に入った。

免税手続きカウンターへの来店の多かった国(2022年11月からランキングなし)は中国本土、台湾、韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシアとなっている。