ヴァニラで「悪夢のごとき円熟した作品」展、ギーガー、空山基ら

【銀座新聞ニュース=2025年2月12日】ヴァニラ画廊(中央区銀座8-10-7、東成ビル、03-5568-1233)は2月15日から3月2日までグループ展「NIGHTMARES」を開く。

ヴァニラ画廊で2月15日から3月2日まで開かれる「NIGHTMARES(ナイトメア)」のフライヤー。

今回は、グロテスクな不安感、カオティック(chaotic、無秩序)なエロス、奇妙な空想、終末的予感の漂う残酷な夢など、未踏の異界への扉を開かせる作品を展示する。ヴァニラ画廊では「見るものの感覚的思考を逆なでする、甘く残酷な悪夢のごとき円熟した作品群」としている。

今回はフランスのデカダン芸術を収集する「ギャラリー・ルシファー(Gallery Lucifer)」と株式会社「エディシオン・トレヴィル(editions treville)」(渋谷区渋谷4-3-27、青山コーポラス、03-6418-5968)が協力している。

出品するのは、スイスの画家、イラストレーター、造形作家で映画「エイリアン」(1979年)のクリーチャーデザイナーだったH・R・ギーガー(Hans Ruedi Giger、1940-2014)、ドイツの画家で「アンフォルメル(Art informel、非定型の芸術)」の中心的画家、ヴォルス(Wols、1913-1951)、ドイツ出身の画家、グラフィックデザイナー、写真家、人形作家のハンス・ベルメール(Hans Bellmer、1902-1975)。

ベルギーのエッチングやアクアチント技法の版画家、フェリシアン・ロップス(Felician Rops、1833-1898)、1999年にソニーの「アイボ(AIBO)」のデザインを手がけ、グッドデザイン賞グランプリ、メディア芸術祭グランプリを受賞した空山基(はじめ、1947年生まれ)さん、

ポーランドの写真家で、「女性の人体に有刺鉄線・カミソリ・ナイフ・真珠などの異物を埋め込んだ痛々しいくエロティックな被写体」(復刊リクエスト)などで知られるスワヴォミル・ルミャック(Slawomir Rumiak、1975年生まれ)さん、英国ロンドン生まれの画家、イラストレーターで、スキャンダラスな少女画で知られ、1993年から日本に在住するトレヴァー・ブラウン(Trevor Brown、1959年生まれ)さん、

リトアニア生まれ、ドイツの画家で、「CURIO」によると、「螺旋や渦巻きやハートが多用され、蛇などの生物や体の一部がいびつなシンメトリーで描かれる幻想的でエロティックな画風」で知られるフリードリヒ・シュレーダー・ゾンネンシュターン(Friedrich Schroder-Sonnenstern、1892-1982)。

また、アメリカの写真家、ジョエル=ピーター・ウィトキン(Joel-Peter Witkin、 1939年生まれ)さんが書籍を出品する。ウイキペディアによると、ジョエル=ピーター・ウィトキンさんは死や死体(またはその部分)、小人症・性転換・半陰陽・身体的障害者などさまざまなアウトサイダーといったテーマを扱っている。

開場時間は12時から19時(土・日曜日、祝日17時)で、入場料は1000円(当日券のみ)。