ギャルリー志門で森田隆一展、労働者を描く

【銀座新聞ニュース=2019年10月21日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル3階、03-3541-2511)は10月21日から26日まで森田隆一さんによる個展「沈黙の譜」を開いている。

ギャルリー志門で10月21日から26日まで開かれる森田隆一さんの個展「沈黙の譜」のフライヤー。町工場の旋盤工として働きながら、グローバル化の犠牲となる労働者の姿を描いてきた画家だ。

町工場の旋盤工として40年以上も働きながら絵を描いてきた町画家で、「グローバリゼーションの犠牲にさらされている、工場や働く人々を表現したいと思い『沈黙の譜』シリーズ」を9年以上も制作している森田隆一さんが新作を中心に展示する。

ギャルリー志門では、森田隆一さんは「グローバル化のあおりで衰退の一途をたどる町工場やそこで働く労働者たちに向けられる。そこには都市化によって失われた風景への郷愁の念が込められている。社会派リアリズムの画家として、それらをテーマに描き続けてきたのも、彼の経歴と無関係ではないだろう」としている。

森田隆一さんの作品は自ら愛するリトアニア出身のアメリカの画家、ベン・シャーン(Ben Shahn、1898-1969)や洋画家の松本竣介(まつもと・しゅんすけ、1912-1948)を彷彿(ほうふつ)とさせるという。

森田隆一さんは1944年東京都北区生れ、1971年に美術サークル「くれよん美術会」の結成時に参加し、1973年に職美展に出品、1978年に日本アンデパンダン展に出品(その後も30回以上出品)、1980年に主体美術展に出品(1990年まで)、1992年に「日本美術会」会員、2003年に地平展に出品している。2013年5月、2015年5月、2017年10月にギャルリー志門で個展を開いている。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。