「きみはペット」でグンソク「俳優として不安だけど」

【銀座新聞ニュース=2012年1月21日】東宝東和(千代田区一番町18、川喜多メモリアル・ビル)は1月21日にトーホー(TOHO)シネマズ日劇(千代田区有楽町2-5-1、有楽町マリオン11階、03-3574-1131)で一般公開された「きみはペット」で、キム・ハヌルさんとチャン・グンソクさんによる舞台挨拶を開いた。

14時10分の回上映前に編集者の「チ・ウニ」役のキム・ハヌルさん、ダンサーでペットにされる「カン・イノ(愛称モモ=momo=)」役のチャン・グンソクさんが舞台に登場した。冒頭、キム・ハヌルさんは「ウニは自分と重なるところがありました」と語ると、チャン・グンソクさんが冗談ぽく「ペット役をうけたのはお金がなかったんです」というと、場内は笑いに包まれた。

キム・ハヌルさんは「撮影中グンソクさんのお尻を弟と間違えて思いっきり叩くシーンがあるのですが、まだ撮影の始めのころでグンソクさんと打ち解けていなかったのですが、彼の明るい性格で遠慮なく出来て楽しかった」と語った。

グンソクさんは「この作品はマンガが原作だったので、楽しい作品だと思い、出演を決めました。昨年は日本ではステージが中心だったので、俳優としては正直不安だったです。この舞台挨拶も緊張してウロウロしてしまいました」と意外な面を披露した。

この後、2012年の抱負として書き初めを公開し、チャン・グンソクさんは「笑www」を書き、キム・ハヌルさんが「気絶」という文字を紹介した。チャン・グンソクさんはいつも笑いがあふれるようにとの気持ちもあって、よく友達にメールする時にこれを使っているという。キム・ハヌルさんは自分が「気絶」するほどお客さまがきてヒットするようにという願いを込めたそうだ。

チャン・グンソクさんはさらに「ご主人さまをハグしてあげたい!」と撮影後もキム・ハヌルさんと変わらぬ主従関係を続けているような雰囲気を漂わせた。

「きみはペット」はマンガ家の小川弥生(おがわ・やよい)さんが2000年にマンガ誌「キス・カーニバル(Kiss Carnival)」(講談社)6月号に「ペット(PET)」という題名で読み切りとして掲載し、同年10月号から12月号まで短期連載され、その後、2005年まで「キス(Kiss)」という題名で連載された。2003年に第27回講談社漫画賞少女部門を受賞した。

2003年にTBSでテレビドラマ化され、2011年に韓国で「きみはペット」という題名で、キム・ビョンゴンさんの監督により制作され、11月に韓国で公開された。

物語はアメリカ留学帰りでファッション誌編集者として働くチ・ウニが、仕事では左遷され、恋人からもふられ、失意のどん底にある中で、ある日、自宅のバスルームで見知らぬ男の子を見つけるところからはじまる。

彼の名はカン・イノで、将来を嘱望されていたが、イギリス留学中にプリマドンナにケガをさせてしまった落ちこぼれダンサーで、家を追い出されたイノを泊め、「部屋代」を稼ごうとウニの弟チ・ウンス(チェ・ジョンフンさん)が連れてきた。しかし、イノを泊めることにウニは猛反対した。

ある雨の夜、ウニが自宅マンション前に置き去りにされていたダンボールを見つけると、ずぶ濡れの姿でイノが座り込んでいた。行き場のないイノは、「友達」でも「恋人」でもなく、ペットとして一緒に住むことを提案し、「ご主人さまとペット」というふたりの奇妙な同居生活が始まる。

キム・ハヌルさんは1978年韓国ソウル生まれ、ソウル芸術大学映画科を卒業した。1996 年に高校在学中にファッション誌の専属モデルとしてデビュー、1998年に映画「バイ・ジュン-さらば愛しき人」で女優デビュー、2000年にテレビドラマ「秘密」で初主演、同年に映画「同感(邦題「リメンバー・ミー」)」で主演、2002年にMBCドラマ「ロマンス」でMBC演技大賞最優秀賞を受賞した。

2003年に映画「同い年の家庭教師」で百想芸術大賞人気賞を受賞、この作品で「ラブコメディーの女王」という称号を得た。2004年に映画「彼女を信じないでください」で百想芸術大賞最優秀主演女優賞を受賞、2011年に「ブラインド」で大鐘賞主演女優賞を受賞した。

チャン・グンソクさんは1987年韓国ソウル生まれ、高校1年のときにニュージーランドに語学留学、2006年から漢陽大学演劇映像科に在学している。5歳で子ども服カタログのモデルを務め、テレビを中心に子役として活動、2006年にドラマ「ファン・ジニ」で注目され、同年に日本映画「着信アリファイナル(Final)」に出演した。

2009年にドラマ「美男(イケメン)ですね」で人気を得て、2010年にドラマ「メリは外泊中」で主演、2011年4月に日本デビューシングル「レットミークライ(Let me cry)」を発売した。同年10月に全国3カ所で公演し、11月に東京ドームでコンサートを開催した。この映画も当初日本で撮影が行われる予定だったが、東日本大震災により、韓国で撮影された。

チャン・グンソクさんは東日本大震災被災者支援に日本赤十字社に1000万円と「がんばれ日本」というメッセージが書かれた毛布5000枚を寄付、さらにチャリティーオークションイベントによる収益金約1012万円を日本赤十字社に寄付した。