トリップ祭り暦5月、神田祭、三社祭、饅頭祭、チーズローリング等

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【銀座新聞ニュース=2013年2月23日】トリップアドバイザー(渋谷区恵比寿西1-10-11、03-6416-9333)はこのほど「トリップグラフィックス」として「世界のお祭りカレンダー2013」を発表した。

トリップアドバイザーが「トリップグラフィックス」として発表した「世界のお祭りカレンダー2013」の5月の写真は神田祭の光景だ。

トリップアドバイザーが日本や世界各国の著名なお祭りや奇祭、スポーツイベントなど旅行者目線で選んだお祭りカレンダーで、毎月5つから8つの世界のイベントの概要や期間、開催地(都市)などの情報を表示している。

5月は9日から15日が東京・神田明神の江戸3大祭りのひとつ「神田祭」だ。隔年ごとに開催される大祭の年で、2011年が中止になったため、4年ぶりとなる。

ウイキペディアによると、神田祭の起源については詳細が不明だが、大祭化したのは江戸時代以降で、江戸幕府開府以前の1600年に徳川家康(とくがわ・いえやす、1543-1616)が会津征伐で上杉景勝(うえすぎ・かげかつ、1556-1623)との合戦に臨んだ際や、関ヶ原の合戦(1600年)においても神田大明神に戦勝の祈願を命じた。

神社では毎日、祈祷を行っていたところ、9月15日の祭礼の日に徳川家康が合戦に勝利し天下統一を果たし、それにより、徳川家康の特に崇敬するところとなり、社殿、みこし、祭器が寄進され、神田祭は徳川家縁起の祭として以後盛大に執り行われることになったとされている。

山王祭、深川祭と並んで江戸3大祭のひとつだけでなく、京都の祇園祭、大阪の天神祭とともに日本の3大祭りのひとつにも数えられる。神田祭は本来は山車(だし)の出る祭りだったが、明治以降、路面電車の開業や電信柱の敷設で山車の通行に支障を来すようになり、次第に曳行(えいこう)されなくなり、1923年の関東大震災や戦災によってすべての山車が焼失し、現在は町みこしが主流となっている。

15日に近い土曜日(2013年は11日)に行われる「神幸祭」、その翌日に行われる「みこし宮入」、その両日に開かれる「太鼓フェスティバル」などが「予定されている。

14日から18日が香港の離島のひとつ長洲島(チュンチャウ島、Cheung Chau)で「長洲島まんじゅう祭り」が開かれる。まんじゅう祭りは他界した魂がこの世に戻ってくるという島の言い伝えに基づき、霊を鎮魂するために行われる祭りで、昼間は長洲島の子どもたちが歴史上の人物に扮した衣装で、高く持ち上げられ、街を練り歩くパレードが行われる。

また、深夜に行われるまんじゅうの塔によじ登り、まんじゅうを取り合う「搶包山」が行われる。昔は竹で組まれた塔を使っていたが、1970年代に塔が倒れる事故が起き、「搶包山」の競争が禁止されたが、その後、鉄で組まれた塔を使って競技を再開している。個人戦と団体戦が開かれ、もっとも多くのまんじゅうを取ったものが勝ちとなる。

15日から26日がフランス・カンヌで開かれる世界3大映画祭のひとつ「カンヌ国際映画祭」だ。1946年にフランス政府が開催して以来(1948年、1950年は中止)、2013年で66回目になる。最終日の26日に最高賞の「パルム・ドール賞(Palme d’Or)」が発表される。

併設されている国際見本市(マーケット)も世界3大マーケットのひとつで、マーケットには例年800社、数千人の映画制作者、バイヤー、俳優などが揃い、世界各国から集まる映画配給会社へ新作映画を売り込むプロモーションの場となっている。世界3大映画祭と世界3大マーケットが同時に開催されるのはカンヌだけだ。

17日から19日が東京・浅草神社(あさくさじんじゃ)で開かれる「三社祭(さんじゃまつり)」だ。江戸時代までは浅草神社と浅草寺(せんそうじ)は一体で、祭りも「観音祭」と呼ばれ、3月17日、18日に行われていたが、明治政府の神仏離令により神社と寺が分離され、「観音祭」は浅草寺の法要としての「示現会(じげんえ)」と「浅草神社」の祭としての「三社祭」とに分かれ、1872年から「示現会」が3月18日、「三社祭」が5月17日、18日に行われるようになった。

氏子区域の町から100余基のみこしが宮入りと称して神社におはらいを受けに繰り込み、仲見世(なかみせ)を練り歩く。2006年からみこしに担ぎ手が乗ることが禁止され、2007年に担ぎ手の同好会の7割が暴力団関係者といわれ、2008年にみこしが中止となり、2009年にみこしに担ぎ手が乗ったら中止するとした上で再開し、2011年に中止となったが、2012年から再開している。

27日がイギリス・ブロックワース(Brockworth)で毎年5月の最終月曜日に行われる「チーズローリング(The Cooper’s Hill Cheese-Rolling and Wake)」だ。会場はブロックワースの町の南にあるクーパーズ・ヒルで、3.5キログラムの円形のダブル・グロースター・チーズを最大傾斜45度の急坂の上から転がし、それを合図に参加者が一斉に斜面を駆け降りて、もっとも早くゴールラインにたどり着いた人が勝ちで、そのチーズをもらえる。2位には10ポンド(約1400円)、3位には5ポンド(約700円)の賞金が与えられる。

ただ、坂を下りるだけなのだが、傾斜が45度もあり、足元はデコボコで、まっすぐに立っていられない斜面を駆け降りるため、ほとんどの人が倒れ、宙返りしたりする。毎年、けが人が続出するので、会場にはボランティアの救急係や救急車が待機している。

いつごろ始まったのかは定かではなく、一般に200年以上続いているとされている。2009年には5000人規模の会場に1万5000人が集まるなど安全面の問題もあり、2010年は中止された。2011年は20ポンド(約2800円)の参加費が問題となり、運営委員会が主催を断念したが、自主的に集まった人たちにより行われた。チーズはダイアナ・スマート(Diana Smart)が1988年からチーズを提供している。