ヴァニラで欧米の連続殺人鬼展、リッジウェイら殺人者の絵画

【銀座新聞ニュース=2024年4月26日】ヴァニラ画廊(中央区銀座8-10-7、東成ビル、03-5568-1233)は4月27日から5月26日まで「シリアルキラー展2024」を開く。

ヴァニラ画廊で4月27日から5月26日まで開かれる「シリアルキラー展2024」のフライヤー。

2016年からHNさんの所蔵するコレクションの中から選んで展示している、欧米のシリアルキラー(連続殺人犯)の作品展で、今回も、個々のバックグラウンドにより焦点を当てた展示構成で、日本ではほとんど目にすることのできない犯罪者たちの痕跡を展示する。

ヴァニラ画廊では「目を背(そむ)けたくなるような凶行を行った殺人者たちの描く世界は、まるで見るものの心の淵を覗きこむような凄み、寂寥感(じゃくりょうかん)、無常感、そして得体の知れないものと対峙した時のような緊張感に溢れて」いるとしている。

「シリアルキラー2024」では、1972年から1978年までに33人の少年を殺害し、世界中を恐怖に陥れた最凶のピエロで、、パーティなどでピエロに扮することが多かったことからキラー・クラウン(killer clown、殺人道化、殺人ピエロ)の異名を持つジョン・ウェイン・ゲイシー(John Wayne Gacy、1942-1994、薬殺による死刑)、1975年から1980年に渡り、13人を殺害、重軽傷7人を出し、イギリスで「切り裂きジャック」に由来し、ヨークシャー・リッパー(ヨークシャーの切り裂き魔)と呼ばれたピーター・サトクリフ(Peter William Sutcliffe、1946-2020、1981年に終身刑、その後、精神病院に入院、2020年にコロナに感染し、11月に死亡)。

1990年から1995年までに8人を殺害した「ハッピースマイルキラー」と呼ばれたキース・ジャスパーソン(Keith Hunter Jesperson、1955年生まれ、終身刑)さん、孤独な無神論者、台湾出身のウェイン・ロー(Wayne Lo、1974年生まれ、終身刑)さん、1960年から1983年までに100件を超える殺人を自供した最悪の殺人バディ、ヘンリー・リー・ルーカス(Henry Lee Lucas、1936-2001、終身刑で服役中に欝血性心不全で死亡)とその共犯者、オーティス・トゥール(Otis Toole、1947-1996、終身刑で服役中の1996年9月に肝硬変にて死亡)。

「自分は『サムの息子である。』」デビッド・バーコウィッツ(David Richard Berkowitz、1953年生まれ、懲役365年で服役中)さん、人民寺院の創立者で、最後にガイアナのジャングルで900人以上と集団自殺したジム・ジョーンズ(James Warren“Jim”Jones、1931-1978)、1986年から1992年までに2人以上の女性を殺害したハドン・クラーク(Hadden Clark、1952年生まれ、懲役70年)さん、1970年代に13人を殺害したハーバート・マリン(Herbert Mullin、1947-2022、終身刑だったが、療養施設で自然死)さん。

1960年代末から1970年代の初めにかけて、カリフォルニア州にて「ファミリー(マンソン・ファミリー)」の名で知られるコミューンを率いて集団生活をし、ファミリーとともに9件の殺人事件を犯した「カルトキング」のチャールズ・マンソン(Charles Milles Manson、1934-2017、終身刑だが、急性心筋梗塞で死去)とファミリー。

「プレイン・フィールドの屠殺解体職人(The Butcher of Plainfield)」と呼ばれ、2人を殺害したが、精神異常で無罪にされたものの、精神病院に収容されたエドワード・ゲイン(Edward Theodore Gein、1906-1984、呼吸不全で死亡)、連続殺人犯の警官で、「絞首刑執行人」とされたジェラルド・シェイファー(Gerald Schaefer、1946-1995、終身刑で服役中の1995年12月に囚人仲間に監房内で刺殺される)、1990年に5人の大学生を殺害し、「ゲインズビルの切り裂き魔」と呼ばれたダニー・ローリング(Daniel “Danny” Harold Rolling、1954-2006、死刑で薬殺刑)。

「ジェネシー・リバー・キラー」と呼ばれ、11人を殺害し、「虐待と戦争が生んだ怪物」アーサー・ショークロス(Arthur John Shawcross、1945-2008、終身刑で、収監されている間に心停止により死亡)、1974年から1978年にかけて30人以上を殺害した「残酷な悪魔」テッド・バンディ(Theodore Robert Bundy、1946-1989、死刑で、電気椅子により執行された)。

1930年代前半に銀行強盗や殺人を繰り返し、最後に警察隊によって射殺された、ボニー(Bonnie Parker、1910-1934)&クライド(Clyde Barrow、1909-1934)、「H・H・ホームズ(H. H. Holmes)」の名前で知られる「殺人ホテル」ハーマン・ウェブスター・マジェット(Herman Webster Mudgett、1861-1896、死刑で刑務所で絞首刑により執行)、1980年代に寄宿舎を経営し、慈善家として活動する傍ら高齢者や知的障碍者を殺害し、年金や社会保障費用を不正に得ていたことで知られ、「女殺人鬼」と呼ばれたドロシア・プエンテ(Dorothea Puente、1929-2011、死刑確定後、刑務所で老衰により死亡)。

1989年から1991年にかけて7人の男性を殺害したアイリーン・ウォーノス(Aileen Wuornos、1956-2002、死刑を執行)、「サンセット・ストリップ・キラーズ (Sunset Strip Killers 、サンセット通りの殺人鬼) 」と呼ばれたキャロル・バンディ(Carol Mary Bundy 、1942-2003、懲役52年で収監中に心不全により死亡)&ダグラス・クラーク(Douglas Daniel Clark、1948-2023、死刑だが、原因不明の自然死)。

夫(フレデリック・ウェスト=Frederick Walter Stephen West、1941-1995、終身刑だが、自殺)と協力して1973年から1987年に9人の女性を殺害したローズマリー・ウエスト(Rosemary West、1953年生まれ、終身刑)さん、1947年から1949年に夫(レイモンド・フェルナンデス、1914-1951、死刑により死亡)と20人以上の女性を殺害したサイコキラーカップル「ロンリー・ハーツ・キラー(Lonely Hearts Killers)」として知られるマーサ・ベック(Martha Beck、1920-1951、死刑により死亡)。

アメリカの70人殺しの連続殺人魔トミー・リン・セルズ(Tommy Lynn Sells、1964-2014、薬物注射による死刑)、1978年から1991年にかけて、17人の青少年を絞殺し、「ミルウォーキーの食人鬼」といわれたジェフリー・ダーマー(Jeffrey Lionel Dahmer、1960-1994、刑務所で収容者により撲殺)、

英国で1963年7月から1965年10月までに起きた5人の連続殺人事件「ムーアズ殺人事件」の犯人のひとり(ほかに、マイラ・ヒンドリー=Myra Hindley、1942-2020=、終身刑で心臓疾患及び気管支肺炎で死亡)、イアン・ブレイディ(Ian Brady、1938-2017、終身刑で、気管支肺炎で死亡)、英国スコットランドで1978年から1983年の間に若い男を12人以上殺害し、「英国版ジェフリー・ダーマー」といわれたデニス・アンドリュー・ニルセン(Dennis Andrew Nilsen、1945-2018、終身刑だが、肺塞栓症と後腹膜出血の手術後の腹膜出血により死亡)。

1979年に5人の少女を殺害した「マーダーマックに乗った殺人コンビのひとり、ロイ・ノリス(Roy Lewis Norris、1948-2020、死刑だが、医療施設で自然死)とローレンス・シグムンド・ビテカー=Lawrence Sigmund Bittaker、1940-2019、死刑だが、拘留中に自然死)、「ナイトストーカー」(Night Stalker)や「峡谷の侵入者」(Valley Intruder)などで知られる、13人を殺害したリチャード・ラミレス(Richard Leyva Ramirez、1960-2013、死刑だが、薬物乱用による血液感染で発症したB細胞リンパ腫により死亡)。

1968年4月4日の牧師のマーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King, Jr.、1929-1968)を暗殺し、陰謀に葬られた暗殺者、ジェームズ・アール・レイ(James Earl Ray、1928-1998、懲役99年で服役中に、腎不全により死去)、1984年から1987年までにミズーリ州で6人の男を殺害したロバート・ベルデラ(Robert Andrew Berdella Jr.1949-1992、無期懲役だが、心臓発作で死亡)。

アメリカの「インターネット初の連続殺人犯」といわれ、1984年から1999年までに8人以上を殺害したジョン・エドワード・ロビンソン(John Edward Robinson、1943年生まれ、死刑囚だが、未決行)、1982年から1984年にかけて70人以上の売春婦や家出少女を殺害、死体をグリーン川に遺棄したことから「グリーン・リバー・キラー」と呼ばれたゲイリー・リッジウェイ(Gary Leon Ridgway、1949年生まれ、終身刑)。

作品のコレクションはHNさんの所有で、HNさんについては、日本にいる「中島さん」というだけで、詳細は未公表。

ウイキペディアなどによると、シリアル・キラー(Serial killer)とは殺害行為を主目的に行う犯罪者、あるいは単独の連続殺人犯(連続殺人事件の犯人)に対して使われる言葉で、和名としては「殺人鬼」と称される。「シリアル・キラー」という単語は、アメリカの連続殺人犯テッド・バンディを表現するために考え出されたもので、元FBI捜査官のロバート・K・レスラー(Robert Kenneth Ressler、1937-2013)が1984年9月に提唱した。

特徴や傾向としては、1)ほとんどが男性、2)両親の関係が悪化しており、身内に犯罪者やアルコール、麻薬などの中毒者がいる、3)幼児期に児童虐待や育児放棄など悲惨な体験をしていることが多い。特に何らかの傷害により、脳に傷害を負ったり、性的暴力を受けた者が顕著、4)差別などの社会的排除を長期間かつ過酷なまでに受け続けていた人。

5)成人までの成長過程で周囲から孤立し、友人が少ない。また、夜尿症をなかなか克服できない。動物虐待を好み、窃盗、放火などの犯罪に手を付け、ナイフや銃器に興味を抱くだけでなく、実際に所持する、6)人との交際で、正常な性交ができなかったり、通常の性交では満足できず、次第に性的倒錯が重度になり、被害者への(主に性的な)支配欲が強くなる。特に快楽殺人犯は早期に発覚、逮捕されなかった場合、その性向から連続殺人になりやすい。

7)知能指数は通常より劣り、簡便な仕事を選ぶ者が多い。一方で、少数派ではあるが知能指数が高く、社会的には成功している場合もあり、彼らは容姿や身なりがよく、名士として周囲から慕われるため、被害者も油断しやすい、8)犯罪に対する罪悪感が欠如している(反社会性パーソナリティ障害)ため、殺人以外にも罪を犯していることが多い。暴行や傷害、窃盗、強姦、死体遺棄・損壊が顕著とされる、9)殺人の手口や被害者の特徴が共通しているため、別々に起きた殺人がほぼ同様の手口で行われている場合や、同じ傾向の人物が狙われている場合には、捜査上で連続殺人事件と判断する重要な根拠になる、などがある。

金銭目的で犯行に及んだ連続殺人犯は「シリアル・キラー」から除外されることもあるが、被害金額が少なかったり、拷問殺人が発覚した場合などは殺害に主眼が置かれているため、シリアル・キラーに含まれる。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)で、入場料はパンフレット付で2000円。会期中は無休。18歳未満は入場できない。時間指定有の完全チケットによる定員制で、50分単位の完全入れ替えとなる。ライブポケット(https://t.livepocket.jp/t/qix-z)を通じて予約する。当日券はない。