日本橋三越で「ポーの一族」展、コラボバッグ等10点ECで販売

【銀座新聞ニュース=2024年5月5日】国内最大手の百貨店グループ、三越伊勢丹ホールディングス(新宿区新宿5-16-10)傘下の三越伊勢丹(新宿区新宿3-14-1)が運営する日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は5月6日から28日まで本館5階のイベントスペースで「マスターピース漫画コレクション『ポーの一族』ー永遠の時をめぐる旅」を開く。

日本橋三越では5月6日から28日まで小学館との「マスターピース漫画コレクション」の第一弾として開かれる「『ポーの一族』ー永遠の時をめぐる旅」のフライヤー。

小学館の「漫画」シリーズを活用する新プロジェクト「マスターピース漫画コレクション」の第一弾として、マンガ家の萩尾望都さんの代表作「ポーの一族」とコラボして、特別に描き下ろしたエドガーとアランのイラストをメインビジュアルに採用するとともに、バンパネラの少年、エドガーとアランの「永遠の時をめぐる旅」をテーマにしたトラベルコレクションを中心に、雑貨やアクセサリーなど全10アイテムを展示販売する。

三越伊勢丹オンラインストアにて期間限定で受注販売し、本館5階のイベントスペースでは、サンプル商品を展示する。さらに、描き下ろしイラストとのフォトスポットや、マンガのコマを使用した装飾など、「ポーの一族」の世界を楽しむことのできるスペースも設ける。

ウイキペディアによると、萩尾望都さんは1949年福岡県大牟田市生まれ、大阪府立吹田高等学校時代にマンガ雑誌への投稿をはじめ、高校3年で福岡県立大牟田北高等学校に転校し、マンガ同人誌「キーロックス」に参加、高校卒業後、福岡市内の日本デザイナー学院ファッションデザイン科に入学し、1968年5月号で「ミニレディが恋をしたら」(ペンネームは「萩尾望東」)で「別冊マーガレット」(集英社)1968年5月号の「少女まんがスクール」にて金賞を受賞するも掲載されなかった。

同年に「青空と王子さま」が同7月号で銀賞を受賞するも掲載されず、休暇で上京し、講談社の「なかよし」編集部に作品を持ち込み、さらに2週間で20数枚の作品「ルルとミミ」を仕上げ、「なかよし」(講談社)夏休み増刊号に掲載された。1970年10月頃に上京し、練馬区大泉で2年間の竹宮惠子さんとの共同生活(大泉サロン)に入り、竹宮惠子さんの紹介で「少女コミック」(小学館)の編集者の山本順也(1938-2015)に可能性を認められ、1972年に「ポーの一族」シリーズの第1作「すきとおった銀の髪」が「別冊少女コミック」3月号に掲載され、以後5年間断続的に連載された。

1974年4月から「トーマの心臓」は「週刊少女コミック」で連載をはじめたが、初回の読者アンケートが最下位で、当時の編集長から打ち切りを宣告された。しかし、直後に単行本化された「ポーの一族」の初版3万部が3日で完売し、「トーマの心臓」の評判も徐々に上がり、連載は33回まで続いた。1976年に「ポーの一族」と「11人いる!」で第21回小学館漫画賞を受賞した。

「『ポーの一族』ー永遠の時をめぐる旅」で販売される「EMILYSSA(エミリッサ)」とコラボしたアイテムで、ワンポイント刺繍の薔薇は描き下ろし。

「スター・レッド」(1980年)、「銀の三角」(1983年)、「X+Y」(1985年)で、それぞれ星雲賞コミック部門を受賞し、1986年にアニメ映画「時空の旅人」でキャラクターデザインを担当した。1997年に「残酷な神が支配する」で第1回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞を受賞、2006年には「バルバラ異界」で第27回日本SF大賞を受賞した。

2011年に女子美術大学芸術学部アート・デザイン表現学科メディア表現領域客員教授に就任、2012年春に少女マンガ家としては初の紫綬褒章を受章、2013年に単行本「なのはな」と全作品で第12回センス・オブ・ジェンダー賞生涯功労賞を受賞、2017年に朝日賞を受賞、2018年に「なのはな」と「なのはなー幻想『銀河鉄道の夜』」により、第3回マンガ郷いわて特別賞、2019年秋に文化功労者に選出、2022年秋に旭日中綬章を受章、2024年1月にフランスのアングレーム国際漫画祭で特別栄誉賞、同年2月に日本芸術院会員に選出される。

「ポーの一族」は永遠に生きる吸血鬼一族の18世紀初頭から21世紀にかけての物語を描いたファンタジーで、1992年に「CREA(クレア)」(文藝春秋)が実施したアンケートによる少女マンガベスト100で1位に選出された。1972年3月号から1976年6月号まで断続的に連載され、完結し、2016年に女性向けマンガ誌「月刊フラワーズ」(小学館)7月号に掲載され、その後も断続的に連載が続いている。2018年に宝塚歌劇団により舞台化され、2021年にミュージカル化されている。

物語は1744年、森の奥に捨てられた幼いエドガーと妹のメリーベルは、老ハンナ・ポーに拾われて育てられ、普通の人間として健やかに育った2人だったが、老ハンナとポー家の一族の人々は吸血鬼「バンパネラ」であった。11歳のときに一族の秘密を知ったエドガーは、成人後に一族に加わることを約束させられ、その代わりにメリーベルを巻き添えにしないよう彼女を遠くの町に養女に出させる。

1754年、14歳のエドガーは、成人までに一族の手から逃れようと画策していたが、正体を村人に見破られた老ハンナは胸に杭を打たれて消滅する。彼女の連れ合いで一族のもっとも濃い血をもつ大老(キング)ポーは、いやがるエドガーを無理やり一族に加え、エドガーは永遠に少年のままとなってしまう。

3年後、13歳のメリーベルはバンパネラのエドガーと再会し、自ら一族に加わることを望む。それから2人は、一族のポーツネル男爵とその妻シーラを養父母として、100年以上の時を過ごす。1879年に、生贄を求めて街で住み始めた頃、4人の正体を知った医師によってメリーベルとシーラが消滅させられ、ポーツネル男爵もその後を追って消滅してしまう。

最愛の妹を失ったエドガーは絶望と悲しみに沈むなか、新たにアラン・トワイライトを一族に加え、以後100年近くの時を過ごすことになる。1976年、2人にも大きな転機が訪れる。

今回、販売される商品はバッグブランドの「EMILYSSA(エミリッサ)」とコラボしたボディバッグ(税込1万4300円)、ポーチ(8800円)、トートバッグ(7700円)。

クリスタルオーナメント(1万1000円)、真紅の薔薇のフラワリウム(9900円)、真紅の薔薇のプリザーブドフラワー(5500円)、エドガーとアランの描き下ろしアクリルスタンド(4400円)、エドガーとアランの描き下ろしアートポスター(9900円)、銀のばらネックレス(1万9800円)、銀のばらブックマーカー(5500円)の10点。

開場時間は10時から19時(最終日は17時)。入場は無料。