ホットペッパー調べ外食8月7割増、19年比で悪化も後退は限定的

【銀座新聞ニュース=2022年10月4日】大手情報会社のリクルートホールディングス(千代田区丸の内1-9-2、グラントウキョウサウスタワー、03-6835-1111)傘下のリクルート(2021年4月1日付でリクルートライフスタイルを統合、千代田区丸の内1-9-2、03-6835-3000)の「食」に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は10月3日、8月の「外食市場調査」を発表した。

フォーシーズグループのFOUR SEEDS FOODS EXPRESSが運営するグルメバーガーレストラン「クア・アイナ丸ビル店」(千代田区丸の内2-4-1、丸の内ビルディング、03-5220-2400)などで2023年1月10日までスモークチーズを使用した「スモークモントレージャックチーズベーコンバーガー」(単品1380円)や「アボカドモントレージャックチーズバーガー」(単品1330円)などを販売している。アメリカ産モントレージャックチーズに燻製のアクセントがプラスされ、トッピングされているのは、スモークベーコン、スモークマヨネーズ、スモークブラックペッパーとスモークづくしという。また、通常のモントレージャックチーズの2倍の量をトッピングし、アボカドとの味わいを楽しむのが「アボカドモントレージャックチーズバーガー」。

それによると、8月の首都圏・関西圏・東海圏(東名阪)の3圏域の外食市場規模は前年同月比71.0%増の2385億円と9カ月続けてプラスだった。また、2019年8月比では31.4%減(7月は28.2%減、6月は31.4%減、5月は19.5%減、4月は28.2%減、3月は41.5%減)と2019年7月比よりも悪化し、同6月レベルにとどまった。また、前月比でも112億円(4.5%減)減少している。「ホットペッパーグルメ外食総研」では「8月の新規感染者数の増加幅を考えると後退は限定的であったともいえる」としている。

また、外食実施率が62.4%と前年比では14.7ポイント増と9カ月続けて上昇し、前月比でも0.8ポイント増。外食頻度(外食回数)も月3.70回で前年比では0.30回増と8カ月続けて増えたが、前月比では0.14回減少している。外食単価は2597円と前年比で472円増えたが(10カ月連続増、2019年比で3.3%増)、前月比では56円減少している。ただ、同総研では「本格化している外食の値上げの影響も含んでの増額と考えられる」とみている。

また、外食市場規模では、食事主体業態・計は前年比53.7%増(2019年比24.0%減)、飲酒主体業態・計は同224.0%増(同47.0%減)、軽食主体業態・計は同37.6%増(同24.1%減)と、主要16業態は全業態で延べ外食回数と市場規模が前年比では拡大し、「行動制限・営業制限のあった前年より市場環境は悪くない状況」と分析している。

圏域別では首都圏が1445億円(同88.6%増、10カ月続けてプラス)、関西圏が659億円(同65.2%増、9カ月続けてプラス)、東海圏が281,291億円(同22.2%増、5カ月続けてプラス)と、いずれの圏域とも前年を大きく上回った。

主要16業種(調査は26分類)を対象とした外食市場規模は飲酒主体の「居酒屋(焼鳥、串焼き、串揚げなど飲酒メインの業態含む)」が274億円増の382億円、食事主体の「和食料理店(すし、割烹、料亭、郷土料理専門店等)」が155億円増の387億円、食事主体の「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」が93億円増の291億円、食事主体の「フレンチ・イタリアン料理店(ファミリーレストラン以外)」が92億円増の190億円など16業態すべてがプラスだった。

外食単価は、飲酒主体の「カラオケボックス」が1392円高の3317円、「フレンチ・イタリアン料理店(ファミリーレストラン以外)」が1163円高の5074円、「和食料理店(すし、割烹、料亭、郷土料理専門店等)」が652円高の3905円、食事主体の「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」が434円高の3608円など13業種が上昇した。

これに対して、飲酒主体の「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」が202円安の7248円安の7938円、飲酒主体の「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ」が765円安の3934円、「ファストフード(ハンバーガー、サンドイッチ等)」が32円安の822円と3業種のみが下落した。

調査は首都圏、関西圏、東海圏の各圏域中心部からの鉄道距離が、おおむね首都圏90分圏、関西圏80分圏、東海圏60分圏の市区町村に住む20歳から69歳までの男女を対象にインターネットによって実施した。

実施時期は事前調査を7月20日から8月1日まで50万6605件を対象に行い、回収数が3万2797件(回収率は6.5%)。本調査は9月1日から12日まで1万2522件を対象に実施し、回収数が1万0220件、回収率は81.6%、有効回答数が1万0116件だった。

本調査での「外食(実施率)」とは、夕方以降の時間帯で店で食事した場合を対象とし、1日2回までの外食を含んでいる。また、2019年4月から調査対象にコンビニ、スーパーなどの「イートイン」の選択肢を追加している。