大丸松坂屋画廊で「NEW CULTURE兆し」展、足立篤史、細川真希ら

【銀座新聞ニュース=2024年4月25日】国内百貨店業界2位の流通グループ、J.フロントリテイリング(中央区八重洲2-1-1)傘下の大丸松坂屋百貨店(江東区木場2-18-11)が運営するアートギャラリー「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3572-8886)は4月25日から5月8日まで「SIGNS OF A NEW CULTURE Vol.19」を開く。

大丸松坂屋百貨店の「Artglorieux GALLERY OF TOKYO(アールグロリュー ギャラリーオブトーキョー)」で4月25日から5月8日まで開かれる「SIGNS OF A NEW CULTURE Vol.19(第19回サイン・オブ・ア・ニュー・カルチャー)」のフライヤー。

2021年から開いている現代アート、ストリートアートによるグループ展で、「時代性を求めた、既存の芸術表現にとらわれない新しいコンセプチュアルな作品が、私達に衝撃を与え、想像力を掻き立ててくれている」という。「音楽やファッションと融合し、より身近に感じることができるようになったアートは、ますます複雑化、拡大しながら影響力を増し、単なるブームからカルチャーへと進化している」。

こうしたアートカルチャーを担う今、人気のアーティストから、今後アートシーンを賑わせるであろうニューウェーブまで「SIGNS OF A NEW CULTURE(サイン・オブ・ア・ニューカルチャー)」と題して20人が約50点を展示する。

今回、出品するのは足立篤史さん、岡本太郎、オートモアイさん、亀山晴香さん、菊地貴子さん、KYNE(キネ)さん、木原千春さん、Kim Jungyoun(キム・ジョンユン)さん、里美穂(さとみ・すい)さん、高木耕一郎さん。

髙橋健太さん、田島享央己(たかおき)さん、谷口小夏さん、タルタロスさん、ネイネイさん、濱村凌さん、原ナビィさん、細川真希さん、LY(リー)さん 、ロッカクアヤコ(六角彩子)さんら。

足立篤史さんは1988年神奈川県生まれ、2014年に東京造形大学美術学科彫刻専攻を卒業、東京造形大学卒業研究・卒業制作展でZOKEI賞、在学中の2013年に「GEISAI(ゲイサイ)#18」でPoint Ranking9位、2015年に第18回岡本太郎現代芸術賞で入選、2016年に「11th TAGBOAT AWARD」で入選している。

オートモアイさんは略歴を公表していない。一応、公表している範囲内では、2015年からモノクロでの作品の制作を開始、2018年からはカラーも多用し、匿名性の高い“存在”が画面に佇んでいるような作風で知られる、としている。

亀山晴香さんは1998年宮城県生まれ、2020年に東北芸術工科大学美術科洋画コースを卒業、卒業制作展で優秀賞、2022年に同大学大学院芸術文化専攻絵画領域を修了、修了制作展で芸術工学研究科優秀賞を受賞している。「娯楽」と「矛盾」をキーワードに、ジオラマ写真とキャラクターのアナログペインティングを融合した作品や、スマホ用画像加工アプリを制作技法として加える作品などを主に制作している。

菊地貴子さんは1991年青森県生まれ、2018年に東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業、2020年に同大学大学院美術研究科絵画専攻を修了、現在、東北芸術工科大学非常勤講師。2020年に「信貴山縁起絵巻現状模写」が大学美術館買い上げ。

KYNEさんは1988年福岡県生まれ、大学時代に日本画を学び、2006年頃から活動をはじめ、2010年頃にクールな表情の女性を描く現在のスタイルを確立している。クールな表情をシンプルな線で描かれた女性は「KYNE GIRL(キネ・ガール)」とも呼ばれる。

木原千春さんは1979年山口県生まれ、独学で絵画を学び、2009年に第64回山口県美術展覧会で佳作、第13回前橋アートコンペライブ2009でグランプリなどを受賞し、2020年には星野リゾート界長門のメインロビーの作品を制作している。

Kim Jungyounさんは1988年韓国・京畿道利川市(イチョン)生まれ、建国大学アニメーション科を卒業、水彩やアクリルを用いた絵画作品から、デジタルドローイング、マンガ、GIFアニメーションなど、さまざまな作品を制作している。

里美穂さんは1991年東京都生まれ、2015年に東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業、2017年に同大学大学院美術研究科絵画専攻油画を修了、2017年に第2回アートオリンピア2017で学生部門6位入賞、学生部門審査員ブレット・リットマン特別賞を受賞、修了制作品が帝京大学博物館に収蔵、アートオリンピア受賞作品が熱海山口美術館に収蔵される。糸やドライフラワーを和紙にペンで描く。

高木耕一郎さんは1974年東京都生まれ、大学卒業後にアメリカに渡り、サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート大学にてシルクスクリーンを学び、ニューヨークにて画家としてのキャリアをスタートし、2005年に帰国、主に動物や擬人化した動物をモチーフとし、ペインティング、刺繍、シルクスクリーン、コラージュ、ステンシルなどの素材を用いて作品を制作している。

髙橋健太さんは1996年宮崎県生まれ、2021年に東京藝術大学絵画科日本画専攻を卒業、現在、同大学大学院版画第一研究室に在籍、2018年に「ATOM ART AWARD 2018」でグランプリ、2019年に東京藝術大学安宅賞、2021年に東京藝術大学俵賞などを受賞している。

田島享央己さんは仏師の流れを汲む彫刻家一家の5代目として生まれ、2000年に愛知県立芸術大学美術学部彫刻科を卒業、ニュートラルな立ち姿の2頭身アチャラカ作品で人気を博している。最近では木彫だけでなく、平面作品も制作している。

谷口小夏さんは1995年大阪府生まれ、2018年に京都精華大学芸術学部版画コースを卒業、ネット上における匿名性やトリミングされた情報をテーマに制作している。

タルタロスさんは石川県金沢市生まれ、美術大学で彫刻を専攻するも中退し、その後、ゲーム会社のCGデザイナーを経て、フィギュア原型師に弟子入りし、1年で独立、フィギュア原型から企画デザイン、デザイン雑貨の商品開発などに携わり、40代で瞑想による神秘体験を契機としてアーティストとしての活動をスタート、具象や抽象の平面、立体作品、最近はインスタレーションも制作している。

ネイネイさんは1993年中国生まれ、多摩美術大学博士後期課程美術専攻に在籍、2021年に「Independent Tokyo(インディペンダント・トウキョウ)2021」で審査員特別賞、2022年に「いい芽ふくら芽 in Tokyo(イン・トウキョウ)」で入選している。

濱村凌さんは1995年山口県宇部市生まれ、2018年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻を卒業、3年時にギャラリーから声をかけられ、プロのアーティストとして歩み始め、卒業後は国内に留まらず東洋太平洋圏で個展、グループ展を実績を積んでいる。

原ナビィさんは2001年東京都生まれ、2020年に東京藝術大学油画専攻に入学、2021年に「muni Art Award」でグランプリ、ビューワー賞を受賞している。

細川真希さんはは1980年大阪府生まれ、2004年に芸術の祭典「GEISAI」で銅賞、2007年に京都芸術大学洋画コースを卒業、アニメのキャラクターのような独特の自画像を描いている。

LYさんは東京都生まれの女性で、略歴などは公表していない。2018年に東京で個展、2020年にニューヨーク、ロサンゼルスで個展、2021年にニューヨークで個展を開いている。

ロッカクアヤコさんは1982年千葉県生まれ、グラフィックデザインの専門学校のイラストレーション科を卒業、2003年に「GEISAI#4」でスカウト賞を受賞(2006年に第9回で後藤明男賞、2007年に第10回でスカウト賞)、2003年に第8回エネルギー賞で入選、2010年にドイツ・ベルリンに移り、2011年に東日本大震災時に帰国して、東北地方の子どもに描かせた絵を用いて創作を行った。2020年10月末には、千葉県立美術館で国内公立美術館で初の大規模な作品展を開いている。

開場時間は10時30分から20時30分(最終日は18時)まで。入場は無料。