M84で大坂寛「女性美」展、服部良夫収蔵品より白黒で

【銀座新聞ニュース=2023年5月21日】Art Gallery M84(中央区銀座4-11-3、ウインド銀座ビル、03-3248-8454)は5月22日から6月24日まで服部良夫さんによる大坂寛さんの写真展「女性美」を開く。

Art Gallery M84(アートギャラリーエムハッシー)で5月22日から6月24日まで開かれる服部良夫さんのコレクションによる大坂寛さんの写真展「女性美」に出品される作品((C)Hiroshi Osaka/M84)。

1972年に「ピエール・カルダン・ジャパン」が設立されるより前に、日本国内でピエール・カルダン((Pierre Cardin、1922-2020)ブランドのライセンス商品を開始し、世界一のカルダン・コレクターとして知られている服部良夫さんは写真家の大坂寛さんのコレクターでもあり、今回は「大坂寛さんのデビュー当時からコレクションした女性美の表現を追求した作品」を出品し、モノクロームのゼラチンシルバープリントから厳選した約35点を展示販売する。

大坂寛さんは耽美的なヌードのシリーズ「Syzygy(シズィジィ)」で1985年に日本写真協会新人賞を受賞するなど高い評価を受け、浮世絵や蒔絵に見られる平面的遠近法表現で、花を通して自己の内面や生命観を投影した「ボタニックハート(botanic heart)」など多岐にわたるシリーズで風景、静物、ヌードなど、その制作へのこだわりは観る側をいつも驚嘆させる写真家であり、今回は服部良夫さんのコレクションを通じて、大坂寛さんの飽くことなき「美」への探求と意欲的な作家活動の真髄に迫るとしている。

大坂寛さんは1956年山形県寒河江市生まれ、幼少時より東京で育ち、1981年に日本大学芸術学部写真学科を卒業、卒業時に金丸賞を受賞、在学時の1978年にJPS展(日本写真家協会)奨励賞(1982年と1984年にグランプリ)、APA国際展(日本広告写真家協会)ユーロフォト(EUROPHOTO)賞、1985年に日本写真協会新人賞などを受賞している。

1999年に全国カレンダー展で審査委員会奨励賞(2000年に大蔵省印刷局長賞、日本商工会議所会頭賞、2001年に日本製紙連合会賞、特別賞、2002年に日本商工会議所会頭賞、日本印刷産業連合会会長賞、2007年に国体中央会会長賞、2008年、2009年に日本商工会議所会頭賞)、2000年にドイツ・シュツットガルトの「日独交換カレンダー展」で銅賞、コダック賞(2001年に銅賞)などを受賞している。2010年と2011年に「ニコン フォトコンテスト インターナショナル」の審査員、2011年から2022年まで「アメリカIPA(インターナショナルフォトグラフィーアワード)」審査員、2022年にアメリカの「Refocus Awards(リフォーカス アワード)U.S.A」で審査員を務めている。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は17時)。入場料は800円。18歳未満は入場できない。日曜日は休み。