MEDEL GALLERYで大矢一穂展、女性を油彩とマンガ表現で描く

【銀座新聞ニュース=2023年9月12日】MEDEL GALLERY SHU(千代田区内幸町1-1-1、帝国ホテルプラザ、03-6550-8111)は9月12日から24日まで大矢一穂さんによる個展「Eye to eye, so alive」を開いている。

MEDEL GALLERY SHU(愛でるギャラリー祝)で9月12日から24日まで開かれている大矢一穂さんの個展「Eye to eye, so alive(アイ・トゥ・アイ、ソー・アライブ、目と目が合って、生きていると感じる)」に出品されている「双子のヴィーナス」。

画家の大矢一穂さんは、「日常に起きる凡庸な人々の営みから聖書に住む聖人の世界まで、様々なレベルで引き起こされる出来事とその出来事に翻弄される人間の感情」を描いている。

MEDEL GALLERY SHU(愛でるギャラリー祝)によると、今回は大矢一穂さん自身の「生きている実感」を描こうとした作品群で構成されており、「生きている実感」つまりは「人間そのもの」を描こうと突き詰めた結果、自然と女性の姿になっている、としている。

大矢一穂さんは女性、油彩表現、マンガ表現の3つが大きな軸になっている。「女性は私自身が共感し、感情移入をするために、油彩表現は生きている人間の肉体を描くため、そして、漫画表現は私の意思や魂を込める技術として、絵画の中に共存している」。この3つを使って、「私が、女性が、社会や物語の中で、どう生き、どう死んでいくのかということを表現すること、そしてその絵画によって、わたしの考えや意思をこの世に残すことが、私が作品を描いている理由」としている。

また、今回の展示タイトルは、バルバドス(Barbados)出身の女性歌手、リアーナ(Rihanna、1988年生まれ)さんの「Diamonds(ダイヤモンド)」(2012年)という曲から引用している。「今回制作した作品は瞳から描き始めた作品が多」く、「作品の中でもっともわたしの思いを語っているのが瞳の部分」という。「毎回、瞳の表現には特に気を使いますが、瞳の表情さえ決まってしまえば、自然と良い絵になることが多いです。ぜひ彼女たちの瞳、身体、色から、私にとっての『生きている』を感じて」ほしいとしている。

大矢一穂さんは1997年愛知県生まれ、2021年に金沢美術工芸大学油画専攻を卒業、2021年に「TURNER AWARD(ターナー・アワード)2020」で大賞を受賞している。また、2019年から個展を開き、2022年11月にはMEDEL GALLERY SHUで個展「エヴァの呼吸」を開いている。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)。会期中は休みなし。